これまでに私の体は5キロの範囲で太ったり痩せたりしてきた。
無駄な肉が落ちればそれなりに嬉しいし、太ったとなれば、打ちひしがれた。
しかし更年期になってみると体重が増えた、
減ったという問題だけではなく、別の問題も浮上してくる。
中高年の体形はここまで崩れるものなのかと、目の当たりにしてあらためて驚いている。
まさに「崩壊」といっていい凄さなのである。
若い頃、女性誌の下着選びの特集記事を読むと、
20代、30代、50代、それ以上と、それぞれの年代の女性の体形変化のイラストが掲載されていた。
若い人の体形はバランスもよく、美しい体つきである。
しかし、それが年代をおうごとに、肉の位置が下に下がっていく。
50代以上のイラストのかつてのふくらみが全て落下し、
たるんだ、どっと崩れた体のラインを見て
「あぁ、こういう体つきの、おばちゃんや、おばあちゃんが銭湯にいたなぁ」などと思っていた。
その体にまさに自分がなってしまったのである。
30代の後半から徐々に肉が付き始めた時は、
それなりにショックだったが、今から思えばまだまだちょろい段階だった。
太ってもそれほど落下が見られなかったからである。
ところが50歳を目の前にした頃、贅肉は引力に対して無抵抗になり、
ここまで垂れるのかと呆れるくらい垂れる。
重量が増えたので、その分、下がるというのは当然なのだが、
私にとってはとっても理不尽なことのように思えてならない。
「もうちょっとふんばれないのか、根性なし」と贅肉に文句のひとつや二つも言いたくなる。
つづく
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