かわいそうな佐川さん

佐川前国税庁長官の証人喚問が決まったようだ。
自民党としては、全ては財務省・理財局長だった佐川さんの発言の整合性をとるために、決算文書を勝手に改ざんした、というストーリーで、責任を財務省や理財局に全て負わせて終わらようとしているのが、見え見えだ。
自民党広報誌の産経新聞が詳しく述べている。

　→【森友文書】与党、参院予算委で財務官僚を猛批判「財務省による財務省のための情報操作だ」
（産経新聞2018年3月14日）

横山やすしに、見た目も感じもなんとなくにているような西田昌司という人は、人生において私なら、絶対関わらないタイプだ。
抵抗できないものには恫喝するくせに上には媚びへつらう。こういう人物でも、政治家になれるのだから、むしろ政治家に多くいたりするのだから、いやんなっちゃう。
ニュース映像で流れていた、国会での安倍、麻生、西田の段取りどおりの質問と答弁は、あまりにも三文芝居、あまりにも滑稽、そしてこんなことが税金を使って行われている事自体、情けなく悲しいのだった。

今朝のモーニングショーでテレ朝解説委員の玉川徹氏が佐川さんに対して言ったことに、まるきり同感だったので。

玉川（テレ朝社員）
退職金は、給料に基づいて計算されると言われます。今後の流れによっては、（佐川さんの退職金は）もっと減らされる、出ないかも知れません。
佐川さんに、すべての責任がおっかぶされようとしているわけでしょ。
証人喚問、もしかすると、「記憶にございません」とか「捜査中なので答えられません」とか佐川さん、言うかも知れないけど、もう一回佐川さん、官僚になった原点を思い出してほしいんですよね。
あなたは、いわゆる今の政権に対する官僚じゃないんですよって。
国民のための公僕なんですよ、というところ。もう一回思い出していただいて、証人喚問に望んでほしいと本当に思うんです。
…官僚ってそういうもんじゃないですか、原点。

寺脇（元文科省官僚）
そうです。国民のために働けるかなと思ってやっていって、２０年、３０年やってきているわけですから。
最初から政権におもねっている人なんて、一人もいないです。

玉川
今はもう、天下りだって厳しいですよ。これからどういうふうなことを政府側から保証するのかわかんないですけど、今のままいったら、天下りも厳しいし、退職金も厳しいし、名誉だって・・・ご家族どういう思いでいらっしゃるか、佐川さんのご家族。
その上に、すべてをおっかぶせられたら、こんなかわいそうなひと、いないですよ。
もう一回、原点に戻って欲しいです。

自民党の決めたストーリーが見えてきた今、まったく同じように思いました。
国税庁長官になって栄転だっていうけど、表に顔を出せばマスコミに追いかけられ、確定申告の季節は、さらに矢面に立たされて批判を浴びて。
その上に、このように必死に政権をかばった佐川さんが全部悪かったっていうストーリーで、終わらせられたら、国民も納得できないでしょうし、佐川さんが本当にお気の毒です。
籠池さんに対しての手のひら返しもすごかったけど、この権力者たちは自分を守るためなら、権力を使って何をしたっていいと思っている過去に生きている人たちです。

もとを正せば、籠池さんが日本会議（＝神権政治＝ネオ明治維新＝特権階級回復）の理想を具現化するような小学校を作るという野心を抱いたことから始まったのかも知れませんが、さらに、もとを正せば、安倍昭恵さんだけでなく、日本会議に所属する議員の先生方、及び櫻井よしこさんを始めとする日本会議御用達の文化人？のような人たちが、籠池氏を持ち上げて、すっかりその気にさせてしまったことだと思います。

２１世紀の先進国のまともな政治家なら、教育勅語を幼児に覚えさせたり、軍歌を歌わせたり、特定の外国人を差別するような洗脳教育、時計の針を戻すような教育は間違っている、とその場でたださなければならなかったでしょう。


佐川さんは今、絶望感に打ちひしがれていると思いますが、暗黒フォースのマイナスの闇に引きずり込まれる直前で、まだギリギリ踏ん張っています。
ここが運命の別れめです。玉川さんも言われるように、いまさら失うものなんかないんだから、初心を思い出して、どうか正直に話してほしいと心から思います。