虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

カキと森と長靴と

2018年01月22日 | パワーな人々・パワーな本

年明けに個人的にちょっと悲しい出来事があったものですから、それがきっかけだったのか、このところやたら涙のスイッチが入りやすくて、ニュースを見ちゃ泣き、枯れそうな花が咲いたといって泣き・・ドライアイで涙も出ないよ、と言っていたのが嘘のようにこのところの涙活のせいか、私の目が腫れぼったい(汗)


NHKEテレの「カキと森と長靴と」を見た。
「森は海の恋人運動」という印象的な活動をされている、カキ養殖の漁師、畠山重篤さんを撮った。
森が破壊されると、海も死ぬ。カキが育たなくなる。
豊かな森は豊かな海につながる。だからこそ山に木を植え、森を作る。


2011年の東日本大震災の時は、縁もゆかりもない私ですが、気仙沼の畠山さんご家族の無事を祈り続けた。
気仙沼では、夜になってからは、大火事が起こり、町全体が真っ赤な炎に包まれている衝撃的な映像が流れていた。
この街はどうなってしまうのか、畠山さんは大丈夫だろうか…
必死でネット検索し、数日たって、ご無事が確認できた時は本当に安堵した。
しかし、ご母堂が津波の犠牲になり、気仙沼・舞根湾の牡蠣の養殖場も壊滅的な被害を受けていた。
それが、この6年の自然の営みによって海が回復していった。

台風や津波などの自然災害、いっけん、壊滅的に破壊されてしまったと見えても、海は、逆に奇跡的な様相を示し回復していく力がある。
それは畠山さんの持論とも重なる。

そのとおり、津波の後1ヶ月後、調査の結果、カキの餌となる植物プランクトンはカキが食べきれないくらい増えていた。
2年かけて成長するカキは、わずか半年で成長した。

あれから6年。








ある日、夕暮れから孫と二人でアナゴ釣りに出る。
少年がアナゴ釣りに連れて行ってもらえることは、大人への第一歩だという。
静かで、ため息が出るほど美しい映像と淡々と流れる祖父と孫の時間。
暗くなってから聞こえてくる音は、カカカカと鳴くヨダカの声だ。








かつて人の住居のあった、しかし今は雑草の生い茂る荒れ地となっている土地に、木の苗を植える。
そして、どんぐりの実を腐葉土の中に埋める。
腐葉土はどんぐりを優しく包み、芽生えを守り、育っていく栄養となるだろう。
畠山さんは語る。

「ヒューマンの語源はラテン語でフームス。腐葉土の意味があるという。
 誰かにとっての腐葉土になれるような人生でありたい」と。


ああ、そうなんだ、と思った。

畠山さんは、今はおじいさんになって、孫もたくさん生まれて…すっかり長老のようなたたずまいだ。
次の世代、また次の世代のことを考えて、活動されているからこそ。
腐葉土、か。普通の人には言えない言葉だよねえ。畠山さん、いい人生だなあ・・・と思ったら、また涙が出てきた。




★関連記事
 畠山重篤さん、フォレストヒーローとなる

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スマホネグレクトが育児をむ... | トップ | 分断を煽るネット工作にロシ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

パワーな人々・パワーな本」カテゴリの最新記事