愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

無題

2021-10-07 16:43:22 | つぶやき

第一子出産後 乳腺炎になった。

何日か前から乳房がちりちりと痛み

それはどんどん悪化して赤く腫れあがった。

服が触れるだけで うめき声が出てしまうほどの痛み――

 

我慢していたけれど

39度を超える熱が出てしまい

これはとうとう受診しなけらばならないな…困ったなと。

 

生後一か月の子どもを連れて行くのは体力的に無理で

かといって何時間かかるかわからないので

置いていくわけにもいかない…

 

夫に仕事場からいったん帰ってもらうしか手はなかった。

 

家に帰って来た夫は怒り狂っていた。

「忙しいのに大変な思いして来てやったんだぞ!」

「何が熱があるだ!熱があるのは俺の方だ!」

「貸せっ!!」

と言ってわたしの手から体温計を乱暴にひったくると

自分の熱を測り始めた。

 

夫は当然熱などない…

 

「手間かけさせやがって!」

「こっちは時間がないんだよ!」

「早く行って来い!!」

 

夫の仕事が忙しく余裕がないのは承知している。

それでも「大丈夫か?」のひと言がほしかった

 

わたしは1kmほど離れた病院までふらふらしながら歩いた。

時刻は夕方になっていて、受付時間に間に合うように

ふらつきながらも急いだ。

 

病院の受付の人はわたしのただならぬ様子に驚いて

わたしはすぐに診察室に回された。

 

「ひどいねえ」

「どうしてこんなになるまで放っておいたの?」

「これね、早いうちだったら薬が効くけど こうなると…切開手術になるかな」

「今日はもう遅いからとにかく薬飲んで、安静にして」

「明日熱が下がればいいんだけどね」

 

受付の人はわたしに付き添いがいないので

「大丈夫?ひとりで帰れる?」

と心配してくれた。

 

夫はわたしが弱っていても罵詈雑言だけ。

 

安静にできるわけもなく

帰宅したら目が回りそうなほど仕事がある。

そしてまた夫はわたしを罵るだろう。

 

帰りたくない。

どこかに消えてしまいたい。

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