よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

「大化の改新」ゆかりの地-奈良県桜井市:談山神社

2024年12月20日 | 奈良(奈良市以外)
Tanzan Shrine, Sakurai City, Nara Pref.

さてさて、室生寺を参拝した後、ワタクシは次の目的地へと向かいました。
向かったのは奈良県桜井市。桜井市の山あいにある「談山神社」です。この神社も紅葉の名所なんですよ


談山神社に行ってみてビックリ。神社に近い場所にある駐車場は全て満車なんです。紅葉を求める気持ちは誰もが同じなんですね。
かなり神社の下の方まで道を戻ると「東大門」の前にスペースがあったので、そこに車を停めて歩いて行くことにしました


東大門から10分ほど歩いたでしょうか。神社の入り口である鳥居の前に着きました。
こちらの紅葉は室生寺に比べて、まだ色づきが遅れているようです


談山神社は中大兄皇子と中臣鎌足が、大化の改新に向けた話し合いを行なった場所として知られています。
祭神は中臣鎌足。言うまでもなく、後の藤原鎌足ですな


藤原鎌足の遺骨を摂津国阿威山からこの地に改葬し、鎌足の長男定慧が木造十三重塔を建てたことに談山神社は始まります。
社名は鎌足が中大兄皇子と蘇我入鹿を暗殺するために談合をした「談い山」からとったものなんです


談山神社の境内には楼門(重要文化財)、本殿(重要文化財)、権殿(重要文化財)をはじめとする朱塗りの華麗な社殿が建ち並びます。
漆塗極彩色、三間社春日造の本殿には鎌足像が祀られており、日光東照宮の手本になったといわれている。
そんな経緯から、談山神社は「関西の日光」とも呼ばれるんです


「拝殿」の中に入っていきました。長い廻縁に沿って下げられた吊灯篭が、いい雰囲気を醸し出しているんです。
ワタクシはこの廻縁から紅葉や新緑を眺めるのが大好きなのです


ワタクシは談山神社に来る時は、いつも朝一番に参詣します。ですので、境内にはほとんど人がいないんです。
しかし、この日は先に室生寺に行ったので、談山神社に着いたのはお昼前でした。
当然ながら境内は人がいっぱい。この写真も人が途切れる瞬間を狙って撮ったものなんですよ


「拝殿の中から外の紅葉を撮るのは無理やろなぁ」と思っていました。しかし、ほんの一瞬だけ人の流れが途切れました。
その瞬間、自分としては思い通りの一枚を撮ることが出来ました

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30


平安時代に権勢を誇った藤原氏は、談山神社に祀られた藤原鎌足を祖とする一族です。
大河ドラマでも話題となった藤原道長は、鎌足から見れば5代後の子孫になります。
ただ、「天皇中心の国家を造ろうとした」藤原鎌足の子孫である藤原頼通、道長は「天皇を蔑ろにした摂関政治」を執り行うのですから、
鎌足の目には頼通や道長の姿はどのように見えていたのでしょうね。



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切り絵の御朱印-奈良県宇陀市:室生寺

2024年12月19日 | 奈良(奈良市以外)
Murouji Temple, Uda City, Nara Pref.

さてさて、「室生寺」の参拝を満喫したワタクシは、室生寺の玄関口にあたる「仁王門」に戻ってきました


今年の紅葉はイマイチだ…とワタクシは思っていたのですが、室生寺の紅葉は見事でした


ありがたいことにこの日も快晴。艶やかな紅葉が、雲一つない青空に映えます。
曇天の日はしっとりとした紅葉を撮影できますが、晴天の日は燃え立つような紅葉を撮影出来ますね


カエデの紅葉の奥に、イチョウの黄葉が見えます。ただ、室生寺のイチョウは色づきが遅れているようでした。
これで見事に黄葉していたら空の青も相まって、「赤」「黄」「青」の色の競演になるんですがねぇ


紅葉や新緑を撮影する時は、順光ではノッペリとした感じになってしまうんですよ。
斜光、あるいは逆光で撮影するのがワタクシの好みなのです


それにしても見事な紅葉です。駐車場に車を停めた時に、駐車場の人から「今年の紅葉は例年よりも随分と遅れましたわ。
それと、下の方の紅葉は綺麗なんですけど、上の方に行くと紅葉の色づきがもう一つなんですよ。
紅葉の写真を撮りはるんやったら、下の方が紅葉はキレイですよ」と言われたんです。確かにその通りでした


先日のブログにも書きましたが、室生寺は女人禁制の高野山に対し、古くから女性の参拝が許されていたことから
「女人高野」として親しまれてきました。現在でも女性からの人気は高く、それは春の桜やシャクナゲ、秋の紅葉、
さらに屋外では日本最小の五重塔や、柔和な表情の仏像など、女性の気持ちをなごませてくれるポイントが多いからだとか


確かにこの日も女性の参拝者の姿が多いように思いました。ただ、これは室生寺だからそうなのかもしれませんが、
最近はどこに行っても女性グループの方が多いように感じるんですよ。
オジサン達は仕事に疲れ、休日は家でゴロゴロしているのかもしれないですな


ではでは、まだ時刻は10寺を少し回っただけですので、次の目的地に向かうとしましょうか。
あ、その前にちょっと見ていただきたいものがあるんです


古刹の紅葉を楽しんでもらおうと、壷阪寺(奈良県高取町)と岡寺(同県明日香村)、長谷寺(同県桜井市)、
室生寺(同県宇陀市)の4寺院は11月19日から、連携したイベント「大和観音もみじ回廊」を行ったんです。
12月8日までの期間中は精緻な「切り絵の御朱印」も授与されることになり、ワタクシはその御朱印を購入しました。
切り絵作家さんが手作りで作りますので、数にも限定があるようです。いい記念になりましたわ

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30


御朱印とは元々、御朱印帳と呼ばれる冊子に参拝の証明として押印される印章・印影のことです。
しかし、最近は御朱印を集めるのがちょっとしたブームになっており、「アート御朱印」「絵付き御朱印」と呼ばれる派手な御朱印が登場し、
何種類もの御朱印を販売しているお寺が増えました。これには賛否両論あるかと思いますが、
「収集好き」な日本人の特性を見事に突いてきたなぁと思いますわ。



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12月の紅葉-奈良県宇陀市:室生寺

2024年12月18日 | 奈良(奈良市以外)
Murouji Temple, Uda City, Nara Pref.

さてさて、紅葉を求めて「室生寺」を訪れたワタクシですが、室生寺では素晴らしい時間を過ごすことが出来ました


「奥の院」から再び急坂を下っていきます。ワタクシたちが石段を下っていくと、石段を登って来る人たちが徐々に増えてきました。
皆さん、急勾配の石段に「これ登らなあかんの」「こんなんしんどいがな」などと言いながら登ってきていました。
ワタクシは「もうちょっとですよ」「足下気をつけてくださいね」と言いながらすれ違うのでした


下りではレンズを10〜24mm(35mm換算で15mm〜37mm)の広角ズームレンズを使いました。
「五重塔」も周囲の木々と一緒に撮ることが出来ました


この日は広角ズーム、18-300の高倍率ズーム、標準単焦点レンズ、マクロレンズを持っていきました。
持ってきたカメラボディは1台でしたので、ワタクシにとってはこれでも装備としては多いわけではないんです


最近はスマホのカメラ機能の進化が凄まじく、ワタクシの周囲でも「写真はスマホで撮る」という人が大半です。
確かにスマホのカメラ機能を見てみると、画素数やズームの倍率などは驚くばかりです


それでもワタクシはファインダーを覗き、シャッタースピードや絞り値を確認しながら露出補正をし、
一枚一枚丁寧にアングルを考えて撮影するスタイルから抜け出すことが出来ません


ワタクシは世界中の人が書物を電子書籍で読むようになっても紙媒体の本を最後まで読み続けることと、
写真は誰もがスマホで撮るようになっても最後までカメラを愛用し続けることは絶対に貫き通します。
これだけは絶対に譲れないというか、そうでなければ「読書」「写真撮影」と言えないと思ってしまうんです。
「絶滅危惧種や」「昭和の爺さんの戯言やで」と言われようが、ワタクシは構わないのです


ここは広角ズームレンズを外して高倍率ズームに付け替え、200mm前後の画角で撮影しました。
ああ、真っ赤に染まったカエデの葉の美しいこと。ワタクシは室生寺に来て良かったと心から思ったのでした


まさか12月になってから、こんなに素晴らしい紅葉を見ることが出来るとは。
いや、12月になって紅葉が見ごろになるなんて思いもしませんでした。
「美しい12月の紅葉」が今年だけのことであってほしいと、ワタクシは切に願います。
しかし、地球温暖化が進む中では「紅葉は12月のもの」になってしまうのかもしれません

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30


SDGsという言葉がすっかり定着しました。日本人の多くはCO2排出を減らそうと、個人レベルであっても電気やガスの無駄遣いを避け、
エコバッグを使って買い物に行き、ハイブリッド車などに乗ることを推進しています。
しかし、中国やインドにはそんな発想が全くありません。彼らの論理は「地球がこうなったのは欧米先進国の責任だ。
なぜ我々が先進国の尻拭いをしなくてはならないのか」ですので、SDGsなんていう考えは皆無に近いでしょうね。
今や世界は「自国ファースト」の指導者ばかり。地球規模で政治を語れる指導者の出現を、私は心から期待しています。



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秀麗な五重塔-奈良県宇陀市:室生寺

2024年12月17日 | 奈良(奈良市以外)
Murouji Temple, Uda City, Nara Pref.

さてさて、「室生寺」を訪れたワタクシは、本堂からさらに奥へと進んで行きました


足下を見ると、苔むした岩の上に真っ赤な落葉が…
これはこれで実に絵になります。紅葉は散ってもなお美しい。そう感じます


本堂から続く石段の下から見上げると、樹齢600年の50メートルはある杉の木に囲まれ、自然と調和した「五重塔」が見えます。
この五重塔が実に秀麗で、天女が舞い降りたようだとまで評されるそうです


高さは16mですので、5階建てのビルほどの高さです。現存している五重塔の中では最も小さい塔なんです。
日本一高い東寺の五重塔が高さ55m、奈良の興福寺の五重塔は高さ51mですので、室生寺の五重塔の小ささがわかります


奈良時代最末期~平安時代最初期にあたる800年頃に建立された室生寺で最古の建造物で、法隆寺五重塔に次いで歴史がある塔です。
もちろん国宝指定です。そして、ワタクシはその美しさに心惹かれます。
5月の連休の頃になると、五重塔に向かう石段の両側には3000株を超える石楠花の花が咲き、見事な美しさなんです
https://blog.goo.ne.jp/harigatake1961/e/19a0cc3c3f409bc9484d5e9192279097


この五重塔ですが平成10年に台風でなぎ倒された巨木が小さな塔に倒れかかり、初層から五層までが損壊し、
倒壊寸前の無残な姿になったことがあるんです。約2年の修復工事を経て、現在の姿に戻ったんですよ


五重塔をさらに奥に進んでいくと、急勾配の階段が見えてきます。この先には「奥の院」があるんですが、
奥の院までさらに約700段の階段を登ることになるんです。700段というのはさほど大したことはないと思うのですが、
石段の幅が狭い上に幅の広さがまちまちなので歩きにくいんです


室生寺で最も神聖な場所とされる奥の院へと続く参詣は、杉木立に囲まれ、昼間でも光が届かない薄暗い道を歩くことになります。
急な斜面に建築物を建てる懸造(かけづくり)の「常燈堂(じょうとうどう)」が見えてきました


室生寺に参拝しても、ここ奥の院までは登ってこない人が多いようです。
足腰が弱い人は仕方がないのですが、ちょっと頑張れば登れる人には是非とも訪れてほしい場所です。
深山幽谷とまでは言いませんが、水の神がいる祈雨の聖地として崇められてきた室生の地の幽玄さを感じられる気がするのです

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30


奈良というと奈良市内の東大寺、興福寺や斑鳩にある法隆寺を訪れる人は多いことだと思います。
しかし、この室生寺や長谷寺、吉野の金峯山寺など奈良県の遠隔地には魅力あるお寺が数多くあるんです。
ぜひ、機会があれば皆さんにも訪れほしいと思うんですよ。



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錦秋-奈良県宇陀市:室生寺

2024年12月16日 | 奈良(奈良市以外)
Murouji Temple, Uda City, Nara Pref.

さてさて、早朝の「室生寺」にやって来たワタクシは、仁王門をくぐって境内へと足を踏み入れました


朝の斜光を浴びてカエデの木が輝きます。ああ、やっぱり紅葉は美しい。ため息が出てきます


境内から仁王門を振り返ります。昭和の時代に再建された仁王門ですが、すっかり周囲の風景に調和しています。
まるで100年以上も前からこの場所にあるかのような、そんな感じを受けました


「鎧坂」と呼ばれる坂道の石段を登っていくのですが、坂の両側に見事な紅葉を見ることが出来ました。
まるで錦の織物のような美しさ…まさに「錦秋」という言葉がふさわしいです


鎧坂を登りきると、そこにあるのが「金堂」です。平安時代初期に建てられた建物で、国宝に選定されています。
内部には国宝の釈迦如来立像、重文の薬師如来像、文殊菩薩像、十二神将が置かれています


金堂からさらに坂道を登っていきます。室生寺は標高400mほどの山あいに位置していますので、朝の冷え込みが厳しいです。
でも、坂道を登っていると強い冷気がかえって心地よく感じたのでした


ワタクシが室生寺を初めて訪れたのは小学校5年生か6年生の遠足でした。
近鉄電車の室生口大野駅から室生寺まで、結構な距離を歩かされた記憶があるんです。
調べてみると6.2kmという距離になっていますが、小学生だったワタクシにはもっと長い距離のように思えたのでしょうね


金堂からさらに登っていくと「本堂」に着きます。本堂は鎌倉時代末期に建立されたもので、これも国宝です。
ここは真言密教の最も大切な法儀である灌頂(かんじょう)を行うための堂で、
寺院の中心であるところから本堂、或いは灌頂堂と呼ばれています。
灌頂とは頭頂に水を灌ぐという意味で、古くはインドで王の即位等で行われた儀式なのですが、
密教ではこれを取り入れて阿闍梨が受者にその法門を授ける際の儀式のことを指すとのことです


室生寺はまだまだ見所がいっぱいです。ではでは、さらに先へと進んでいくとしましょうか

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30


12月も半ばになりました。今年も残すところあと二週間と少しですね。「光陰矢のごとし」「歳月人を待たず」という言葉を痛感します。
例年ですとこの時期になると年賀状を書くことに時間を取られてしまうのですが、定年退職した私は昨年で年賀状を止めました。
年賀状をやめたことで、年末の慌ただしさが少しマシになった気がします。これも一つの「終活」なんでしょうかね。



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