あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

大学、そして失明宣告

2021-10-17 20:31:00 | ブログ
こんにちは🌞急に気温が下がって急に秋めいてきましたね。

毎週日曜は院長の自伝です。

それは、昭和46年10月、大学の前期試験が終わった日曜日の朝突然に起こ
った。近くの建具屋さんにアルバイトに行く日だった。
寝苦しくて、早く眼が覚めたので昨晩読みかけの『恍惚の人(有吉佐和子著)』
を読もうとして開きっぱなしになっているページに眼を落とす。が、しかし、そ
こは白くかすみ、そこに有るはずの活字が見えない!。眼やにかな?と思い、洗面所
で顔を洗って再び本を見るがやはり見えない。昨晩は特に変わった事もなく本を
読んでいる内に眠くなったので眠り、眼には特に痛みも無かった。もう一度顔を
洗うがやはり見えない。
部屋全体は見えているのだ。電気を付けようとして、蛍光灯からぶら下がってい
る紐を引こうとするがその紐が見えない。
何度も何度も顔を洗うがやはり見えない。多少視力は落ちてきたが、それまでに
眼のトラブルは一度も無い。眼にも痛みは無く、体調にも特別の変化はない。と
りあえず近くの眼科で見ていただき目薬をさしたものの改善しない。
そこで、矢場町で助産婦を行っているおばさんに相談したところ、名古屋で有名
なs眼科で診てもらいなさいと言われた。担当医は女医さんであった。診断は虹
彩炎。「口内炎は出来ませんか?」と尋ねられた。
 口内炎は中学校卒業した頃からよく出来ていたのである。
「はい、出来ます」と答えると、
「これは失明につながるベーチェット氏病という大変な病気かも知れ
ないから、すぐに皮膚科を受診しなさい!」と言われた。
皮膚科? 皮膚のトラブルは何も無いはずだ! が、取りあえず紹介された皮膚
科を受診することにした。
先生は太ももを見せてくださいと言うので見せると「これだ!」と言って、
10円玉ほどの腫れ物を指さした。以前から出来ているのは知っていたが触らなけれ
ば痛くないし他っておいてもしばらくすれば自然に無くなるので気にもしていなかった。
やはり、ベーチェット氏病の可能性があるから一度大学病院で検査入院してくだ
さいとのことである。
入院中に丁度陰部潰瘍が出来ていた。男性の担当医が写真を撮らせてくださいと
言うので渋々承諾してパンツを脱いで待っていたところ、なんと現れたのは美人
の若い女医さんであった。とまどっていると美人女医さんはたんたんと「はい、
もう少し足を広げて」ぱちぱちと写真を撮るのだ。
3週間の検査入院した結果。眼の虹彩炎、口のアフタ性口内炎、大腿部の結節性
紅斑、睾丸の陰部潰瘍の四つが現れるベーチェット氏病と診断された。
国の指定難病になっている病であるが、退院後はそれまでと変わりなく普通に見
えるし車も運転できたので、さほどの緊迫感もなかった。。
でも、眼が見えなくては建具職人としてのバイトも不可能だ。大学を中退し、ア
パートを引き払いしばらく田舎に帰り名古屋のs眼科に通うことにした。

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