あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

命門について

2024-05-19 20:18:00 | ブログ
こんにちは☔️
昨日の暑さとうってかわって、今日はよく降りましたね😭😭

毎週日曜日は、院長のひとりごとです。

さて、ここまでで『命門』の重要性を知る事が出来たと思います。ところが、八難では命門という用語は出てきませんでした。
難経・三十六難、三十九難では生気の原を命門と同義に扱っています

 何れも右腎を命門としています。
私が秦越人にひとつだけ注文をつけるならば、右腎を命門としたのが納得出来ません。
敢えて右としなくてもよかったはずですが……(秦越人先生ごめんなさい)
以前にも書きましたが易経では腎の配当部位は『坎為水』と言い「陰・陽・陰」の卦で成り立ち、中に陽を挟んでいます。

「精神の舎るところ」であり、「男子は以って精を蔵し、女子は以って胞を繋ぐ」と生殖能、
生命の根源に関わる内容を述べているのだから、難経・八難・六十六難で述べているのと同じように、
精気の原・腎間の動気と同じであり、敢えて右腎を命門とする必要は無かったのではないかと感じています。
さらに「命門は精神の舎るところ」とありますので、命門には精も神も舎しているということになります。
 君主である心については、『黄帝内経・霊枢・邪客篇 第七十一』に、
「君主なる者は、五蔵六府の大主なり、精神の舎る所なり」とありますので、命門・君火ともに精と神を舎していることになります。
七神では魂・神・意智・魄・精志となっていますが、心も腎も精神ともに関係しているわけです。
このことからも秦越人は、君火である心と、腎中の一陽である命門をことのほか大切にしていたことがうかがえます。
これは天の相火・地の相火と言い換えることが出来ます。
陽中の陽である心火と陰中の陰である腎水の交流により精神が安定して健康を保つ事ができるのです。

次週に続く



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