長い間、二階の廊下に放置していた本を引き取りに来てもらいました。
220冊くらいで835円。
もちろん金銭的なものを期待はしていないつもりだったけど、少なからず「えっ!」という感じはしました。
依頼する私は若い時から本の虫で、様々な分野の本を読みあさって来て思い入れも相当のものがありました。そして、本の種類も半端でないレベルのものが沢山あったのです。それを手放すという行為は、泣きそうになるくらいの異常状態なのです。
本が去った後で、やっと気が付きました。
私は本との関わりに、かなり陶酔していたようです。その長い付き合いの時間も含めて。
本を引き取りに来た人にとっては、商売としての本でしかなかったのですね。
カバーがついているか! いい状態できれいに維持されているか! などが重要だったのです。
本の中身の価値などは問題ではなかったという訳です。
お金にならない本の量が多かったようで、別の塊を指しながら、「これはどうしますか?」と聞かれて「みんな持って行って!」とお願いしました。
廊下の床を見たとき、そこに思いがけなくさっぱりしている私がいました。