暇任せに。前にもちらと書いたけど。
かなり古びてから石の世界に入って来たせいか、いささか唖然とすることがいくつかありまして。
その最大のものが「和名」。
「ええ? 明治維新ですか?」みたいな。
シャッツク石 Shattuckite さすがに最近はないみたい。シャッタカイトでもない。
ジュウエイ石 Deweylite 米人名。
エレミヤ石 Jeremejevite 露人名「イェレメーイェフ」から。
モンブラ石 Montebrasite 仏地名。「テ」はどこへ?
ワデ石 Wadeite 豪人名。
ベスブ石 Vesuvianite 伊の火山「ヴェズーヴィオ」から。
デュモルチ石 Dumortierite 仏人名「デュモルティエ」から。
フェルグソン石 Fergusonite 英人名。
プランヘ石 Plancheite 仏人名。なんで「へ」?
「トゥ」が「ツ」だったり「ディ」が「ジ」だったりというのも気持ち悪い。ツグツップ石とかエピジジム石とかね。今どきそれはないんじゃないの、と。「ヴィ」が「ビ」なのは仕方ないのかなあ。
英語名のカタカナ表記も変なのが多い。
グラナイト Granite ナイトの方が正しいように思うけど違うそうで。
ワーベライト Wavellite 英人名だから「ウェイヴェライト」。
アウゲライト Augelite 何で前半だけドイツ語風?
ゲルマナイト Germanite 同上。
ゲルハルタイト Gerhardtite 同上。
スタウロライト Staurolite au は「アウ」にはならんだろう。
ベゼライト Veszelyite。語尾に「イ」が来ようとアイトはアイト。
カーレトナイト Carletonite 大学名「カールトン」から。
ヒレブランダイト Hillebrandite 米人名。
ギラライト Gilalite 米地名「Gila」は「ヒラ」なので「ヒラライト」と読めとmindatにはある。
チャルコパイライト Chalcopyrite chal はギリシャ語の「カルコス」由来なので「カ」。
オーリチャルサイト Aurichalcite 同上。
まだまだあるでしょうけど。
まあ外国語をカタカナ表記にするというのは土台無理があるけど、あんまり変に訛らないでほしい。
ジャーゴンというのがあって、業界内の人間だけに通じるわざと変なふうにした言葉があります。通常の言葉を使うと、「ああ、あいつトウシロだぜ」と嘲笑される。「ジュモルチ」と言うと「ああ、この道の人ね」とか思われる、のかな。
そう言えば、漢語はふつうは漢音で読まれるのだけど、仏教用語はだいたい呉音で読む。お経なんかもほとんどの宗派は呉音。漢音で読むと「素人ですね」と思われる。「一期一会」を「いっきいっかい」と読むと学がないねと笑われる。あちきも昔、「秘密集会曼荼羅」を「ひみつしゅうかいまんだら」と読んで爆笑されたことがある。「じゅうえ」なんて読み方知らんよ、不愉快だなあ。
わざと普通と違った読み方をして仲間意識を確認したり、知識を誇示したりするというのは、あんまり素敵なことではないように思いますけどね。(オコ?)
しかし上記のような例は、ジャーゴンというより、あんまり国際化していない時代の苦肉の策の名残なのかも。けど、やっぱ「エゲレス」と言っているような、古くさーい感じがしてしまうのですよね。外から来るとちょっと恥ずかしい感じがしてしまう。
どうにかなりませんかね。(文句言いだねえw)
いや、失礼いたしました。