「エスプリ思考 ~エルメス本社副社長、斎藤峰明が語る~」を読みました
エルメスの本社・社長を日本人が務めているいるというのを、本書で初めて知りました。
「エルメス」。これは誰もが疑うことのない超高級ブランドで、女性なら一度ならずともあのバーキンやケリーバッグに憧れを持ったことがあると思います。
私には、他の高級ブランドといわれるブランドとは、一線を画したよそ行きのイメージがあるなあ。
この1冊を読むと、ただの「高級ブランド」という言葉では一括りにできないような気持ちになります。そのエルメスというブランド自体の
「覚悟」の詰まった確固たる信念が伝わってきて、読後は、ぜひそのエルメス精神の詰まった製品をこの手に取って、自分の大切な愛用品の一つにしたいと思いました
エルメス社は創業1837年。(ちなみに日本は江戸時代の後期で、この31年後にようやく明治維新。)
馬具メーカーとして創業したエルメス社は、その後、その時代にマッチした商品を開発し世に送り出してきた。
多くのメーカーが産業革命による機械化の恩恵を受け、均質の製品を大量生産をして世に行き渡らせようとしたのに対して、エルメスは一貫して、
職人の手による「もの作り」にこだわり続けてきた。
そして、21世紀の今もその姿勢は変わらない。
本文で何度も出てくるが、エルメス社は「利益ありき」ではなく、哲学・理念がまずあって、結果利益がついてきて、次のもの作りに生かすというサイクルの上に成り立っているという。
そんなの理想主義だと揶揄されそうなくらいに、まっすぐなポリシーです。
でもエルメス社はそのポリシーを曲げることなく、定量生産の中で質を追求し続け、ファミリービジネスをこれまで継続・発展させてきた。
また、本書では5代目社長を務めたデュマ氏の「謙虚」さ溢れる人間性にも触れている。
こんな高級ブランドの5代目の彼なのに、生涯その謙虚さを貫いたという。「謙虚」さを大切にする背景には謙虚じゃないと感動できない、という思いがあったそうだ。
つまり、自分をなんでも入る器のようにしておけば、素晴らしいもので充たせる。器に余裕があれば、いつも感動し、豊かさや喜びを味わえる。
本当に、人間、謙虚じゃないといろんなものを見失ってしまいそうですね。
この本は、中盤では日本人副社長・斎藤氏のことを中心に描かれていますが、前半・後半は、エルメス社の「エスプリ思考」が存分に描かれています。
会社組織とは、「生業(なりわい)」とは?といった視点からも、とても興味深く、エルメス社のまっとうなもの作りに懸ける覚悟がビシビシ伝わってきます。
エルメス製品に興味の無い人も、この本を読めば、エルメスファンになること必至?
おすすめです
「エスプリ思考 ~エルメス本社副社長、斎藤峰明が語る~」新潮社
エルメスの本社・社長を日本人が務めているいるというのを、本書で初めて知りました。
「エルメス」。これは誰もが疑うことのない超高級ブランドで、女性なら一度ならずともあのバーキンやケリーバッグに憧れを持ったことがあると思います。
私には、他の高級ブランドといわれるブランドとは、一線を画したよそ行きのイメージがあるなあ。
この1冊を読むと、ただの「高級ブランド」という言葉では一括りにできないような気持ちになります。そのエルメスというブランド自体の
「覚悟」の詰まった確固たる信念が伝わってきて、読後は、ぜひそのエルメス精神の詰まった製品をこの手に取って、自分の大切な愛用品の一つにしたいと思いました
エルメス社は創業1837年。(ちなみに日本は江戸時代の後期で、この31年後にようやく明治維新。)
馬具メーカーとして創業したエルメス社は、その後、その時代にマッチした商品を開発し世に送り出してきた。
多くのメーカーが産業革命による機械化の恩恵を受け、均質の製品を大量生産をして世に行き渡らせようとしたのに対して、エルメスは一貫して、
職人の手による「もの作り」にこだわり続けてきた。
そして、21世紀の今もその姿勢は変わらない。
本文で何度も出てくるが、エルメス社は「利益ありき」ではなく、哲学・理念がまずあって、結果利益がついてきて、次のもの作りに生かすというサイクルの上に成り立っているという。
そんなの理想主義だと揶揄されそうなくらいに、まっすぐなポリシーです。
でもエルメス社はそのポリシーを曲げることなく、定量生産の中で質を追求し続け、ファミリービジネスをこれまで継続・発展させてきた。
また、本書では5代目社長を務めたデュマ氏の「謙虚」さ溢れる人間性にも触れている。
こんな高級ブランドの5代目の彼なのに、生涯その謙虚さを貫いたという。「謙虚」さを大切にする背景には謙虚じゃないと感動できない、という思いがあったそうだ。
つまり、自分をなんでも入る器のようにしておけば、素晴らしいもので充たせる。器に余裕があれば、いつも感動し、豊かさや喜びを味わえる。
本当に、人間、謙虚じゃないといろんなものを見失ってしまいそうですね。
この本は、中盤では日本人副社長・斎藤氏のことを中心に描かれていますが、前半・後半は、エルメス社の「エスプリ思考」が存分に描かれています。
会社組織とは、「生業(なりわい)」とは?といった視点からも、とても興味深く、エルメス社のまっとうなもの作りに懸ける覚悟がビシビシ伝わってきます。
エルメス製品に興味の無い人も、この本を読めば、エルメスファンになること必至?
おすすめです
「エスプリ思考 ~エルメス本社副社長、斎藤峰明が語る~」新潮社
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