Hiroko Inagaki 絵のおはなし

絵描きの小さな日常をつづりました。
Hiroko Inagaki のブログ

魚屋さんの夢☆

2010-08-28 | 京橋アトリエ
山口県にこの夏休みも教室をしに行っていたんですがそこで、いつも新鮮な魚を姉の嫁ぎ先に届けてくれる移動魚屋さんに配達の際、会いました。
私はいつも、姉とところで頂く魚が、えらく美味しいので、どうやって売られているのか興味が湧いただけなんですが。。
魚屋さんは、私が絵を教えに横浜から来ていると、姉のお義母さんから紹介されると、魚屋さんの目が急にキラキラしてきました。。
私は内心 ”こ、恐いなあ。。”と魚屋さんの豹変ぶりにおののくと、是非自分に絵を教えて欲しいと魚屋さんは言いました。
どうも、よくよく話を聞くと、魚屋さんをしながら、10年間、独学で絵を勉強してきたと言っていました。
私は主に子供も教えますが、大人も教える日があるので、その日ならいいと言いました。
そして、みんなとのレッスンに参加してくれて、またもう1日滞在している中でみてはくれないか。。と言われました。
ずっと絵を勉強したくて、いろいろ独学で勉強された苦労や形跡をみてとれたので、休みの日の半日を教えるために空けました。がしかし、私の想像以上に魚屋さんは教えてもらいたいことが多いらしく、教える当日に持ってきた車いっぱいに詰まったイーゼルや絵の具、キャンバスに少し引き気味になったしろくま先生。



「あのー2時間だけですよ。。」という言葉を聞こえたかはわかりませんが、姉をモデルに何故か油絵の本格的授業になっていったある田舎での昼下がり。。イーゼルを含め筆置きや台など全て自分で作ったと言っていました。。
かなり描いてみせたりして消耗しましたが、なんとなく、この魚屋さんとは、もう会えない気がして一生懸命になってしまいました。。
授業を終えると魚屋さんはとても喜んで、幸せそうに画材をまた、愛車に詰めて帰って行きました。。
魚屋さんの夢は少しは叶えてあげれたのかなあ。。(笑)と姉家族とその車を見送るのでした。。おしまい☆
コメント
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