Hiroko Inagaki 絵のおはなし

絵描きの小さな日常をつづりました。
Hiroko Inagaki のブログ

やっと終了☆

2012-04-29 | アートについて


世の中は本当、ゴールデンウィークで皆さん、色々楽しまれていることでしょう。
私はやっと今回の建築会館の展示の搬出を終えることができました。こんな沢山の、全国で活躍されている色々なジャンルの作家さんと展示することができ、とても勉強になりました。
皆さん、すごいキャリアの持ち主で、自分はなんて小さいんだろう…と遠くを見る毎日でした。作り続けられるとは、本当、運とかいろいろあるけど、参加作家さん方に勇気をもらい、自分ももう少し歩いていける気がしました。今回は殆んど案内出せませんでしたが、足を運んで下さった皆様、本当にどうも有難うございました。
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カウンターからの眺め。

2012-04-25 | 展示


今日も建築会館の展示の受付をしてきました。
建築会館は大きいビルなんで、ビルの受付の人に間違われたり、いろいろな方々とお話できて楽しいです。
思っていたより、皆さん展示観て、楽しい、楽しいと言ってくださるので、私もやりがいがあります。会期中、なるべく時間のある時はいるようにしていますので、お近くにいらしたら、お立ち寄り下さいね☆

※写真は受付から見た、皆様の作品。
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楽園

2012-04-20 | ピッピ保育園☆

昨日は久しぶりのピッピ保育園の美術の授業をしました。去年の春は震災の影響で、子供達と外での制作はできなかったのですが、今年は晴れれば、外で制作させたいなあ。。と思っていました。今回の美術は晴れて、なんと桜も見事に残っていてくれて、ほぼ花見テンションになってしまった、しろくま先生でした(笑)。桜の綺麗な花見シーズンに被災地にいたので、色のある風景に飢えている自分に気付きました。”本当、ビールないんかな。。”と心の中で呟いてしまうほど、美しい桜にただただ、うっとりしてしまう授業でした。



みんな、少し絵の具の説明をすると、もう描く気満々です。いつもは課題を出すんですが、今日は自由制作にしました。だって、こんな美しい景色の中で描けるなんて、それだけで幸せですよね。。


みんな、ひたすら何も言わずに自分の世界に浸って描いてました。何枚も描く子が続出しました。


絵を描き終えたら、花を摘む子も。


木登りする子もいました。




沢山の絵が生まれましたよ☆



桜の花の中に包まれている子供達を見ていると、本当、楽園だなあと。。
そして、こんな風景は決して当たり前にある景色ではなく、沢山の奇跡の積み重なりなんだと想うようになりました。


子供が帰り際に私にくれた、摘んだ草花たち。こんな手のひらにのる小さな幸せを大切にしたいですね。

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建築会館の展示

2012-04-19 | 告知
こんにちは!急ですが、今、展示中の展覧会の告知を急遽させて下さい。

おいおい、個展終えたばかりじゃねえか。。とつっこみが入りそうですが、東京、田町の立派な建築会館の展示に私も個展で出したものより、かなり大きい新作、作品2点を出品しました。。。ははは。会期:平成24年4月16日(月)~29日(日)までです。

個展を終え、被災地に行き、帰ってからの制作で倒れそうでしたが、ちゃんと新作の春らしい作品2点、準備できました! 告知遅れまして申し訳ありません。ステンドグラスの作家さん、彫金、彫刻、絵画、テキスタイル、書などの作家さんが皆さん出品された面白い、見応えのある展示です。もしお近くにいらっしゃることあれば、足をお運び下さいね☆ちなみに私、稲垣 弘子は4/22(日)会場に1日いる予定です。また、他にも行ける日があればアップしますね。。。宜しくお願いします☆





出  展  者:雨山智子 石井春 石塚一男 石丸繁子 出居麻美 稲垣弘子 浦山不二秀 鍵井保秀
              片岡雅子 片岡眞幸 川原昭 川村純一 櫻井建人 鮫島貴子 沢口炫三 杉本充 
              鈴木法明 谷口千恵子 中野恵美子 中村弘子 野口真理 二井進 細井健二 
              平野雅子  平山健雄 間地紀以子 村松勢津子 安河内敦子 山崎輝子 吉野ヨシ子 渡辺雅子


 社団法人 日本建築美術工芸協会 展覧会委員会
  

■aaca事務局
 〒108-0014 東京都港区芝五丁目26番20号 建築会館
       TEL:03-3457-7998  FAX:03-3457-1598



■交通
 JR山手線・京浜東北線 田町駅 西口   徒歩3分
 都営三田線       三田駅 A3出口 徒歩3分
 都営浅草線       三田駅 A3出口 徒歩3分

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旅の記録

2012-04-15 | 宮城県の旅


私達が滞在して、ボランティアさせて頂いてたdogwoodさんは仙台の山の中なので、正直、震災被害はあまりなかったんです。そこでボランティアだけしていると、リアルな震災被害を伝えられないと、ボランティアしに来た方で希望者は、オーナーさん自らの運転で、震災被害の大きな所に連れていってくれるんです。私たちも、自分たちで動くだけでは限界を感じていたので、滞在最終日、そのツアーに参加することにしました。そして、高速をとばして、まずは石巻に連れて行ってもらいました。石巻市は行方不明の方合わせると、4000人ぐらいの方が亡くなってます。


テレビで見たままの景色が、本当に目の前に広がっていました。これは石巻市にある門脇小学校。津波と火事でまるで戦場の焼け跡を見てるようでした。ここの生徒さんは高台に避難して、ほとんど無事だったみたいです。


職員室も今もこんな感じ。。。


そうかあ。。と、この駅を見て納得しました。本当に被害の大きい所は電車も走ってないので、車がないと見る事が出来ないんです。。


もう利用できない駅に、今もある避難場所の地図。でも、この指定避難場所は全滅でした。。


街頭も今もこんなんです。。


梅酒を作ってたんでしょうか。。こんなんが、普通に転がってます。


本当に車で走っているとタンクが転がってました。。



そして女川に行きました。行方不明の方含め、1000人近い人が亡くなった地域です。


本当にビルが根こそぎ倒れていました。


この左上にある小さなのが人です。この上には病院がありましたが、1階は津波で水没したそうです。
誰が逆に助かるんだろう。。とぞっとしました。ちなみに20メートル近くの津波が来たそうです。


やはり瓦礫の山。


帰りにオーナーさんのお知り合いの、港でお店をされていた、いかぽっぽのはちやさんにコーヒーをご馳走になり、震災当時のお話を聞きました。このお店も震災当時、お店の中まで津波被害にあったみたいです。ご本人は愛犬と当時、ドッグウッドさんのお店にいらして、無事でした。

コーヒーのお礼に、メモ用紙にはちやさんの絵を描きました。


そして、ドッグウッドのご夫婦。いろいろ有り難うございます。


ドッグウッドのスタッフさん。被災した犬や猫を助けるため、命がけで福島や被災の大きい所に出かけて保護されてたそうです。

こうして6泊7日の宮城県の旅は終わります。
忘れたくないので、ちょっと細かくつけました。
そう、被災地の方が多分、震災から1年経って、一番悲しいのは、この悲劇がだんだん忘れられることだと感じました。このブログも1人でも多くの方の心に届きますように。。

また、皆様にはご心配かけました。私の滞在中も宮城は揺れていました。でも、大きな地震の時も犬の散歩をしていたりで気付かず、幸いでした。
今回の旅は、かなり過密スケジュールだったので倒れそうでしたが、なんとか無事帰還しました。。。
宮城県でお世話になった方々、本当にありがとうございました☆
また、自分の出来る事を考えていきます☆


※この被災地を見た様子はドッグウッドさんのブログにも少し載ってました。参考まで。

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塩竈へ

2012-04-12 | 宮城県の旅
被災した動物のボランティアをしながら、時間を見て、塩竈に行きました。


宮城県立美術館で、元教育普及部にいらした斎藤先生は塩竈に住んでいて、先生のアトリエにも、その日、遊びに行かせて頂きました。


美味しいコーヒーやお菓子をいただきました。


先生の作品や、購入された作品や。。


いろいろなものが無造作に置かれていますが、全て絵になるなあ。。


コーヒーを飲みながら、奥様や沢田先生描きました。
一番左は電車で描いたきさらちゃん。


そして、塩竈の市場へ

威勢のいいおばちゃんが、わかめを売っていて、温かいお茶を入れてくれたり。。
なんとも歯ごたえのある、わかめに感動しました。そして購入しちゃいました。。


市場では品揃えは豊富でしたが、やはり被災した地域でとれた魚はあまり売れないらしく、マグロなどは海外でとれたものだったり、西のお魚も沢山入荷していました。。。
ちょっと複雑ですね。。でも、やはり淡々と元気にお仕事されている方を見ると、ホント安心します。


塩竈の市場を見てから、地域を走るぐるりんバスに乗り、被害のあった地域を見て回りました。

バスから見た塩竈の沿岸部の景色は。。

瓦礫もなく、ただ建物の基礎だけを残した空き地が広がっています。
少しの段差で家が流されたり、あまり被害もなく、今も生活出来ていたり。
明暗がとてもはっきりしていました。。


バスで高台に行けば行くほど、今までと変わらないで生活する家々がありました。
でも、遠くにはやはり瓦礫の山が見えました。
忘れたい悲しい記憶と、忘れてはいけない事実があるなあ。。と遠くの瓦礫を見て思うのです。

つづく
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ワークショップ発祥の地

2012-04-06 | 宮城県の旅
何日か、ドッグウッドさんで被災した動物のボランティアをしながら、少しお時間を頂いて、宮城県立美術館にも行きました。ご一緒させて頂いた沢田先生は30年前、ムサビのデザインの授業でワークショップをしに、この美術館を訪れています。そして、その当時お世話になった美術館の教育普及部にいらした斎さんや斎藤先生に会うためです。
宮城県立美術館の普及部は地域の人や子供たちを取り込む活動を日本で先駆けてやってきた美術館だそうです。それを東京、神奈川の美術館などの関係者が全国から視察に来て、全国に広がったようです。


当時、沢田先生が作ったワークショップで子供達に遊ばす段ボールの遊具の実物の10分の1の模型が、ちゃんと美術館の作業室の棚にひっそり、息をひそめて待っていました。感動の再会です。


宮城県立美術館は、本当に一般の方が遊べるような施設が沢山ありました。
これは木の遊具で遊んでいる子供達。


一般の方がいつでも絵や工作、木工、版画など自主的に作業出来る施設が、常に公開されています。
私が行った時はプロの建築の方が、建築の模型を作られていたり、写真は出家された方が、知り合いの娘さんが、震災で亡くなられたので、その方のためにお地蔵さんを彫られているところでした。
この美術館は、皆、質問されたことは答えるというルールがあるみたいで、気軽に作業している方に話しかけられるんです。目には見えない地域の方と美術館側の長い時間をかけての信頼関係を感じました。


いろいろ見学させて頂いて、美術館の教育普及部に以前いらした斎藤先生や、初日にプレイパークでお世話になった理事の高橋さんとお茶をしながら、震災のこと、子供達のこと、これから美術の出来る事など貴重なお話をさせていただきました。やっぱりお二人を描いてしまった私。左が高橋さんと右は斎藤先生。エネルギーと優しさを両方兼ね備えたお二人です。


美術館の市民ギャラリーでは、大きな造形教室の展示がされていました。
妙なエネルギーにただただ圧倒しました。


仙台市の造形教室ハート&アート空間の関口さんにお会いして、お話を聞いたり、施設を見させて頂いたり。

他にも、色々なギャラリーを見せて頂きました。


皆さん、いろいろな施設を巡るうちに、いろいろな方が合流してくれて、楽しい時間になりました。写真は途中合流できた、プレイパークでお世話になったスタッフの根元さんとハート&アート空間の関口さん。関口さんはごぼうクッキー食べてます(笑。私も頂きましたが、美味しかった~☆


皆さん、被災されても、それをバネに『今、自分にできること』を一生懸命されている方達との出逢いでした。仙台のエネルギーはすごい!の一言です。本当、見習いたいです。。。


つづく
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被災したペットたち☆

2012-04-04 | 宮城県の旅
閖上地区の海岸公園冒険広場でワークショップを終えた私たちは、一度仙台駅にバスで戻り、また長いバスに乗って私たちが滞在する仙台市の山の中、DOGWOODに向かいました。ここは犬のブリーダーやペット関係全般を運営されている会社です。被災した犬、猫を無条件で預かって保護しています。行政のシェルターは長くて半年しか保護してくれないため、被災した人がペットを飼うまでの環境を確保するには、時間が足りないそうです。被災した動物は、ここのスタッフさん数人と、あとは全て全国から集まるボランティアさんが世話をしています。ここで暮らす被災したペットは震災当時は犬400頭、猫も100頭以上いたそうですが、今は犬も100頭、猫も半減したみたいです。
ちなみにこの日は夕飯時に着いたので、夕飯を頂き、被災犬の散歩を他のボランティアさんと夜遅くまでしていました。今回の滞在で主に沢田さん親子は犬担当、私が担当したのは被災した猫でした。多くが福島原発で避難を余儀なくされた猫ちゃんたちです。この施設には簡単な宿泊も出来たので、遠方からのボランティアには有り難い施設でした。


冷暖房は完備でしたが、小さな4畳半くらいの部屋に17頭がケージに入っていました。
主に餌やりやトイレの世話やケージの掃除を1日2回やります。だいたい、その作業を朝の9時から夜の6時までやります。そのあとは、犬の散歩などを手伝います。


この猫は子猫なんですが、私が近づくと、とうせんぼされます(笑


友達の飼っている猫ちゃんに似ていたのでパチリ。でもこの子はずっと怯えてて最後まで、触る事はできませんでした。。


一部屋に2人ぐらいが入るんですが、皆さんいろいろボランティアされていたみたいの方で、作業しながら、いろいろなお話ができました。


地元のボランティアの片岡さんは、被災当時のことを、いろいろお話してくれて、とても貴重なお話を聞かせて頂きました。


これはまた、違う部屋の放し飼いできる被災した猫ちゃんたちなんですが、時折、ジーッとお外を見ているのが印象的でした。早くお家の人が迎えに来るといいね。。


つづく。
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ただいま☆

2012-04-03 | 宮城県の旅
一昨日の朝、夜行バスで東京に帰りました。
今回、宮城県、仙台市に行くことになったのは、造形教室の先生”にいはる美術”の沢田先生にお誘いいただいたからなんです。熊本の大学に行く娘さんが、春休みに横浜に帰ってきたので、一緒に仙台に行くらしく、私も誘って頂きました。
でも、正直、スケジュールがあまり把握できておらず、あちらでワークショップをすることも、何をするのかも、本当にうっすらとした輪郭しか掴めていない感じでした。
で、朝早く仙台行きの新幹線に乗り、仙台駅から、長い長いバスに乗り、被害の大きかった宮城県名取市の閖上地区の海岸公園冒険広場へ。 もう、住宅街だった面影はなく、何も無い平地が広がっていました。バスも利用者がほとんどいないので、途中までしかバス停がありません。あとはカートを引いて歩いて公園に向かいます。



公園もどこかわからず、近くを歩いていたおじいちゃんに途中まで案内されて行きました。


向こうに見える松林の向こうは海です。それよりこっちは、住宅街が広がっていたそうです。
瓦礫ももうなく、人もほとんどいないので、本当に以前からこのような街だったような印象しかなかなか抱けませんでした。


もう、今は立ち入り禁止になったこの公園。
今日は臨時開園で、この公園で震災前に遊んでいた子たちが沢山集まっていました。


誘ってくれた沢田さんは横浜でのプレイパークも深く関わっていた方で、宮城でのプレイパークの関係者からも、この臨時開園を聞いて、急遽私たちも参加することになりました。私は即席でかわいらしい机と椅子を用意してもらいました。


この地区に残っている松の木になる松ぼっくりを使って、ツリーを作るワークショップをしました。


みんな、真剣に松ぼっくりを拾います。すごく真剣です。

松ぼっくりを拾うはずが、どんぐり拾いに終始していた子も。。(笑)


ほぼ、出店のようになっていて、こんな地に来ても、あまり変わらずやれてしまう自分に笑えました。


子供の手のひらにのる、かわいいツリーができたよ。


ちなみに沢田先生は布を染めるワークショップをしていて、子供たちに七色の鯉のぼりをプレゼントしたいと言っていました。う~ん、泣ける。。


たき火をする子もいました。何も話さず、ずっと火を見つめていました。やはり地元の子でお婆ちゃんの運転で30分かけて来たと言っていました。彼らは、ここに来るだけで、震災前の何気ない幸せな時間を取り戻してるのかな。。って感じました


妙に片付けられた平地と、子供達の何も変わらない笑顔。被災地だと忘れてしまいそうでした。
しかし、帰る前に公園をぐるっと散歩したら、公園の横は果てしない瓦礫の山でした。もっと遠くには家庭から出た瓦礫の山も見えます。しかし、決してよく見えるところにはなかったんです。


この滑り台は公園の真ん中に小高い丘の上にあるんですが、震災時にもプレイパークをやっていて、ここのプレーリーダーの職員さんはこの滑り台の上に避難して、自衛隊に助けられたそうです。沢山の悲劇を見たことでしょう。


最後に頂いた豚汁は温かく美味しかったです。水も電気もと通ってないのに、作るの大変だったことでしょう。忘れない味になりました。本当にスタッフの皆様、根本さん、高橋さん、ありがとうございます☆
このプレーパーク臨時開園には、関東からも外国人のご家族も来られていました。いつか被災地を見たいと、このプレーパークに参加されたそうです。そんな、いろんな想いが集まった海岸公園冒険広場の臨時開園でした。

つづく。。

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