Hiroko Inagaki 絵のおはなし

絵描きの小さな日常をつづりました。
Hiroko Inagaki のブログ

霧雨の中

2012-06-25 | おさんぽ
昨日、今日の2日間を使って栃木県日光市に行ってきました。
久しく旅行をしていなかったのですが、2年前にフランスで知り合った方が、栃木県に住んでいて、その方の所に遊びに行き、日光を案内して頂きました。日光は小学生以来なので、『華厳の滝』や『東照宮』など、ぼんやりとした記憶しかありません。行きたい場所を聞かれ、私は『建築家アントニン・レーモンドが建てたイタリア大使館の別荘』とマニアックな場所を指定。ご本人も何十年と住んでいて、行かれたことのない場所だったみたいです。。(笑)。グルグル迷いながらやっと到着!


表面は杉の皮やモミの木で出来た、かわいい寄せ木細工のような模様のかわいい建物。昭和3年に建てられ、イタリアが、この別荘を手放した数年前に、栃木県が買い取り一度修繕して、再建したそうです。


天井も壁も杉の皮で模様が組まれていて、とても安心できる空間。


家具一つ一つも、とても丁寧に作られたもので、80年前のものには思えません。。
ソファーの背もたれはしっくりと固く、どうも馬のたてがみなどが詰められていて、長時間座っても疲れない作りになっているそうです。ひゃ~!!


外は景色は中禅寺湖です。今日は霧がかかって白く、向こう岸は見えませんでした。窓も昔のガラスを使用していて、少し景色が角度によって歪んで見えて素敵でした。


いつか、こんな所に住みたいなあ。。。と時間の止まった空間に1時間もボ~っとしてしまいました☆ちなみにこの小さなランプのカバーも、木の薄皮をクルクル巻いたシンプルなものです。
レーモンドさんは、この自然の中になるべく調和する建物を造りたく、暖炉もレンガではなく、泉の周りにある石で作ったものでした。自然に優しいものは、人間に優しいんだなあと。。作り手の魂に癒された1日でした。

みなさんも日光に来たら、行ってみてくださいね☆
コメント (2)
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