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【マイネルファルケ】
前走の富士S9着は、発馬直後に同馬主のスケルツィが内からハナを主張したために無理せず2番手に控える。本来はハナを切ってこそのタイプだけに逃げ馬のリズムに合わせる競馬は痛い。3角で12秒0と流れが緩んだのは淀みない流れを得意とする同馬にとっては歓迎できない。その分、4角から直線入り口にかけていい手応えだったものの、横一線の追い比べ。最後は切れ負けの格好だった。前々走の秋風S1着は、春以来の一戦。いくら牧場で乗り込んだとはいえ、帰厩後の攻めは不足気味。降級戦とはいえ、58㌔で中山マイルでは絶対的に不利な大外枠。案の定、発馬直後の1ハロンでかなりの脚を使ってハナを取りに行った。2ハロン目でハナを奪うと淀みない流れで軽快に逃げる。4角で少し脚をタメて直線へ。坂下で突き放したものの、ゴール前で脚色が鈍ったところを急追されたが何とか踏ん張った。価値ある勝利だった。休養前の京王杯SC12着は、鞍上曰く状態が本物ではなかったようだし、コーナーでモタれ気味に走っていた。ハナを切れたレースはここまで4連勝中で、自らペースを刻んだ方がいいタイプ。メンバーを見渡すと逃げ馬はおろか、先行馬もザレマとキャプテントゥーレくらいだ。陣営も「今回はハナにこだわってもらう」と。淀みない流れからの二の脚で、2週連続で逃げ馬がアッと言わすか。35秒前後で上がれるのが理想だけに渋るのは歓迎。
【カンパニー】
3番枠から好発を決めると、手綱を若干しごいて中団のインへ。テンに速い脚はないが、枠と流れが落ち着いたことでいいポディションを取れた。道中は人馬一体となり、経済コースを完璧な姿で追走。4角でもジッと我慢し、直線入口でもまだ動かない。これは手応えが抜群でいつでも抜け出せる自信があればこそできる業。坂下で鞍上の横山典騎手はジッと進路を探り、手応え良く抜け出した2着馬の進路に突っ込む。坂上で肩ムチ1発のゴーサインを出すと、回転の速いピッチ走法でグングンと加速。残り100mでウオッカの猛追に遭うも、そこから再び突き放す芸当で悲願のGI初制覇を成し遂げた。究極の末脚は上がり3ハロン32秒9。恐ろしい数字だ。馬自身の力もそうだが、鞍上の冷静な判断も際立っていた。カンパニー自身のデキの良さは攻め馬に現れていた。以前は攻め駆けしないタイプとして調教⇒実践に結び付かなかった。だが、前走の毎日王冠からは首を上手く使い、シャープな脚捌きで最後まで集中した走りを披露。8歳秋にして進化した姿を見せてくれた。前々走の毎日王冠1着は久々でも夏の充電に成功。攻めの動きも際立っており、デキはかなり良かった。発馬直後は例によってズブく後方から。2ハロン目から少し手綱を押して位置取りを上げて行く。3ハロン目からは中団のインで前のウオッカを眺めながら脚をタメる。流れが緩んだ3角でウオッカとの差をジワリと詰めて行く。直線入り口で馬なりのまま2馬身後方まで迫り、坂上で外に馬体を併せに行く。なかなか差は詰まらなかったが、ピッチの利いた回転の速いフットワークでゴール前100㍍から接近。ゴール前で1馬身の差を付けて快勝した。8歳にして切れに磨きが掛っている。今春の安田記念4着では、発馬直後からマイルの速い流れに戸惑い、道中は終始気合を付けながら。自身もテン3ハロン34秒9で追走していても離れた14番手。そのため、脚をタメる余裕と進路を選択することができないため、4角では大外へ回るしかなかった。直線は一完歩毎に差は詰めたものの、爆発まではいかなかった。昨秋のこのレースでも、発馬直後から気合いを付けながらだったし4角から直線にかけては大外だった。以前は関屋記念での1分31秒8の圧勝劇があるが、年齢を重ねる毎にズブさが増し、テンに行けなくなっている。マイルではテンに脚を使う分、2000㍍ほど切れないのは間違いないし、進路を選択する余裕がないため距離ロスも発生する。極端な時計勝負よりは遅い流れで、レースの上がり3ハロンが34秒台中盤あたりの流れが理想。適性舞台ではないが、今回は相手が大幅に落ちる。引退の花道を飾れるか。
【キャプテントゥーレ】
前走の天皇賞12着は、発馬直後に楽な手応えのまま2番手を進む。道中も気持ち良さそうな追走姿で脚をタメる。ところが、4角から直線入り口にかけて外からマツリダに被されると、急に手応えが怪しくなる。そのまま馬群に沈んでしまった。被された分もあるだろが、速い脚を使えないタイプだけに切れと時計負けした印象だ。前々走の朝日CC1着は、好発を決めて馬任せで先行。道中も手ごたえ十分のまま3,4番手のインで脚をタメる。4角から急に流れが速くなり、自身も手綱が動いて手応えは良くない。直線に入ってもハミを掛け直される。ようやく坂下で左手前に替えエンジンが掛ったことろで前のサンライズを交わす。そこでフワッと気を抜いたが、直後からブレイクに迫られもうひと伸び。何とか凌いだ。平均ペースの先行を得意とするタイプ。速い時計決着や上がり勝負では脆い。土日にどれだけ雨が降るか。
【スマイルジャック】
前走の天皇賞11着は発馬直後からグッと手綱を絞り、後方で折り合いに専念する形。それでも、ハミにモタれて多少は力んでいた。途中で手綱を許せばガツンと行ってしまいそうな気配のため、直線まで何もできない。スローで馬群が固まっていたため、直線は大外。かなりの距離ロスがあったのは確かだが、思いのほか伸び脚は今ひとつで流れ込んだだけという感じだった。前々走の毎日王冠7着は、その前の関屋記念で快勝していることもあり、色気を持っての参戦。だが、それが余分だった。発馬直後から気合いを付けて前のウオッカをマークしに行くが、そこで馬がやる気になってしまった。前に壁を作れなかったし、道中でなし崩しに脚を使わされた。3走前の関屋記念1着は、道中は後方で折り合いに専念。少しでも気を許せば持って行かれそうな気配。我慢させるだけ我慢して直線はグーンと馬なりのまま加速。内からマイネルの突進にも屈することなく突き抜けた。行きたがる面があり、マイルがベストなのは間違いない。今回も折り合いに専念するとなると後方から大外一気か。雨が降って馬場を気にして走った方が折り合いは付きやすい。
【フィフスペトル】
前走のスワンS8着は、半馬身の出負け。2番枠を利して気合いを付けて中団まで押し上げるも、直線は見せ場がなかった。正直、2歳時からの成長を感じない。
【ファイングレイン】
前走のスワンS16着は不得手の久々で58㌔。好発を決めるも、流れに乗れずるずると後退。全く見せ場がなかった。叩いてガラっと変わるかは最終追い切り待ちとしたいが、何せGI馬。昨年のこのレースは行きっぷりが良く、直線で一旦は抜け出して3着に来た。57㌔になるのはいいし、不気味だ。
【スズカコーズウェイ】
前走のスワンS1着は1400㍍にしては緩い流れを少し気合いを付けて中団を取りに行く。流れに合わせて4角から早めに動く正攻法の競馬。しかし、コーナーで少し膨れ気味に走って直線は鞍上が右手綱を引いて矯正する。手応えは決して良くなかったし、ジリジリとしか伸びなかった。58㌔と流れに合わせて動いたことでなし崩しに脚を使わされ、馬体も少し太かった。前々走のセントウルS6着も、1200㍍の流れに戸惑った感じで道中は終始気合いを付けながら。4角4番手から正攻法で行くも、流れ込んだだけだった。重心の低いフットワークから長くいい脚を使うことができる。ここ2走は強敵相手に正攻法過ぎた。57㌔に減るし、しっかりと脚をタメれば。この中間は馬体を絞るために、いつもは坂路追っていたのを、2週続けてコースで長めからやってきた。勝負度合いは濃い。
【トライアンフマーチ】
前走の菊花賞9着は、発馬直後の下り坂で鞍上が立ち上がるほど折り合いを欠く。異常なほどだった。スタンド前でようやく平静を取り戻すが、かなりのスタミナを消費した。その後は離れた後方2番手で脚をタメる。直線でインを突いて一瞬は伸びかけたが、最後は脚色一杯だった。仕方ない一戦。ただレース後に「この秋になって前に馬がいると追い掛けようとする」とコメントしたのは気掛り。皐月賞で見せた末脚は本物だし、距離がマイルに短縮するのも好材料。あとはハミを抜いていかにリラックスできるか。その点、スミヨン騎手に乗り替わるのはプラスだ。菊花賞高速決着の反動は心配。
【トレノジュビリー】
前走のスワンS11着は、外枠から前に壁を作れずに掛ってなし崩しに脚を使わされた。前々走のスプリンターズS6着は、好位のインで流れに乗れたのに追ってからジリ脚で流れ込んだだけだった。スムーズなレースだった都大路Sが案外な結果。ピッチ走法で距離も長そうだ。スピードの持続力が持ち味で切れは今ひとつ。
【アブソリュート】
前走の富士S1着は、道中は中団馬群で折り合いに専念。直線で少しゴチャついたものの、大きなフットワークでジワジワ伸びて差し切った。フットワークが大きくスパッと切れる感じはなく、上がりが速くなるとマイラーズCのように切れ負けする。理想は34秒台前半で差し切る流れが理想だ。道悪は鬼だけに降れば降るほど。
【ザレマ】
前走の富士S5着は、久々で14㌔増。中5週で調整が難しかった。レースでは外枠からジワッと先行策。抑え切れないくらいの行きっぷり。前に壁を作れなかった分、なし崩しに脚を使わされた感のある道中。直線で馬任せのまま先頭に並びかけるも、追われるとハミを掛け直され反応は今ひとつ。内にモタれ気味だったし、ジリジリと伸びて勝ち馬から1馬身差なら合格点だ。前々走の京成杯AH1着は、3番枠から手綱を押して先行策。2コーナーから外からドッと押し寄られて3,4番手のインで脚をタメる。三分三厘でも馬込に包まれて抜け出せなかったが、直線で馬場の3分どころに持ち出し、押し切った。追って頭が高く決して切れるタイプではないが、マイルで持続ある流れから押し切り競馬を得意とする。京都で上がりの速い決着になると厳しいが、ファルケが作る緩い流れを2番手から押し切れれば。ダイワメジャーの再現を期待。目標のレースだけに中3週ながら3本の速い時計を出している。特に最終追い切りは、攻め駆けしないタイプなのにジャパンC有力馬のオウケンブルースリを子供扱い。抑え切れない感じの行きっぷりで気配抜群だった。前走時とは意気込みが違う。
【マルカシェンク】
ブリンカー着用で2000㍍ではハミにモタれて走るためスタミナを消耗してしまう。前走は発馬で大きく出負けしたが、最後方一気で差し切るかの勢いだった。昨年も最後はいい伸び脚だったし、出負けせずに脚をタメられれば。
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【キャプテントゥーレ】
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前走の天皇賞11着は発馬直後からグッと手綱を絞り、後方で折り合いに専念する形。それでも、ハミにモタれて多少は力んでいた。途中で手綱を許せばガツンと行ってしまいそうな気配のため、直線まで何もできない。スローで馬群が固まっていたため、直線は大外。かなりの距離ロスがあったのは確かだが、思いのほか伸び脚は今ひとつで流れ込んだだけという感じだった。前々走の毎日王冠7着は、その前の関屋記念で快勝していることもあり、色気を持っての参戦。だが、それが余分だった。発馬直後から気合いを付けて前のウオッカをマークしに行くが、そこで馬がやる気になってしまった。前に壁を作れなかったし、道中でなし崩しに脚を使わされた。3走前の関屋記念1着は、道中は後方で折り合いに専念。少しでも気を許せば持って行かれそうな気配。我慢させるだけ我慢して直線はグーンと馬なりのまま加速。内からマイネルの突進にも屈することなく突き抜けた。行きたがる面があり、マイルがベストなのは間違いない。今回も折り合いに専念するとなると後方から大外一気か。雨が降って馬場を気にして走った方が折り合いは付きやすい。
【フィフスペトル】
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前走のスワンS16着は不得手の久々で58㌔。好発を決めるも、流れに乗れずるずると後退。全く見せ場がなかった。叩いてガラっと変わるかは最終追い切り待ちとしたいが、何せGI馬。昨年のこのレースは行きっぷりが良く、直線で一旦は抜け出して3着に来た。57㌔になるのはいいし、不気味だ。
【スズカコーズウェイ】
前走のスワンS1着は1400㍍にしては緩い流れを少し気合いを付けて中団を取りに行く。流れに合わせて4角から早めに動く正攻法の競馬。しかし、コーナーで少し膨れ気味に走って直線は鞍上が右手綱を引いて矯正する。手応えは決して良くなかったし、ジリジリとしか伸びなかった。58㌔と流れに合わせて動いたことでなし崩しに脚を使わされ、馬体も少し太かった。前々走のセントウルS6着も、1200㍍の流れに戸惑った感じで道中は終始気合いを付けながら。4角4番手から正攻法で行くも、流れ込んだだけだった。重心の低いフットワークから長くいい脚を使うことができる。ここ2走は強敵相手に正攻法過ぎた。57㌔に減るし、しっかりと脚をタメれば。この中間は馬体を絞るために、いつもは坂路追っていたのを、2週続けてコースで長めからやってきた。勝負度合いは濃い。
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前走の菊花賞9着は、発馬直後の下り坂で鞍上が立ち上がるほど折り合いを欠く。異常なほどだった。スタンド前でようやく平静を取り戻すが、かなりのスタミナを消費した。その後は離れた後方2番手で脚をタメる。直線でインを突いて一瞬は伸びかけたが、最後は脚色一杯だった。仕方ない一戦。ただレース後に「この秋になって前に馬がいると追い掛けようとする」とコメントしたのは気掛り。皐月賞で見せた末脚は本物だし、距離がマイルに短縮するのも好材料。あとはハミを抜いていかにリラックスできるか。その点、スミヨン騎手に乗り替わるのはプラスだ。菊花賞高速決着の反動は心配。
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前走のスワンS11着は、外枠から前に壁を作れずに掛ってなし崩しに脚を使わされた。前々走のスプリンターズS6着は、好位のインで流れに乗れたのに追ってからジリ脚で流れ込んだだけだった。スムーズなレースだった都大路Sが案外な結果。ピッチ走法で距離も長そうだ。スピードの持続力が持ち味で切れは今ひとつ。
【アブソリュート】
前走の富士S1着は、道中は中団馬群で折り合いに専念。直線で少しゴチャついたものの、大きなフットワークでジワジワ伸びて差し切った。フットワークが大きくスパッと切れる感じはなく、上がりが速くなるとマイラーズCのように切れ負けする。理想は34秒台前半で差し切る流れが理想だ。道悪は鬼だけに降れば降るほど。
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ブリンカー着用で2000㍍ではハミにモタれて走るためスタミナを消耗してしまう。前走は発馬で大きく出負けしたが、最後方一気で差し切るかの勢いだった。昨年も最後はいい伸び脚だったし、出負けせずに脚をタメられれば。