中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

マーメイドS(GⅢ)展望

2005-07-08 00:07:14 | 見解
【レクレドール】
ここは一番人気になりそう。
前走の愛知杯7着は道中、ウイングレッドらの作る淀みない流れを中団のインを追走。
ペースアップした勝負どころでマクって上がっていくも、直線伸びを欠いた。
ペースを考えれば仕掛けが早かったし、終始、馬場の悪い内を通った影響もあった。
昨年のローズSではメイショウオスカルの作る淀みない流れを後方から追走。
有力どころが早めに動く展開のなか、仕掛けをワンテンポ遅らして差し切った。
その時の3着馬スイープトウショウは先日の宝塚記念で牡馬を蹴散らしている。
価値の高い勝利だった。
その後は一戦毎に馬体減りした影響で力を発揮できなかった。
今季は馬体も安定している。
逃げ馬不在でスローになりそうだが、少頭数で団子になれば差せるだろう。
鞍上が武豊騎手になるのは心強い。


【ダイワエルシエーロ】
前走の愛知杯16着はウイングレットの作る淀みない流れを外枠から3番手追走。
向こう正面でメモリーキアヌが先頭に立つと、一気にペースアップ。
4角で手応えが怪しくなり、失速した。
当初はここからの始動予定で、速い攻めが足りず、急仕上げだった。
先行馬に厳しい流れだった。
前々走のダービー卿CTも先行するもシンガリ負け。
能力面の問題ではなく、気性面で難しさがある。
オークス、京阪杯勝ちはいずれも逃げ切り勝ち。
中間は3週続けて併せ馬を消化。攻めは絶好。
キッカケさえつかめれば。


【メイショウオスカル】
前走の愛知杯12着は淀みない流れを掛かり気味に内の3番手を追走。
向こう正面でメモリーキアヌが先頭に立つと一気にペースアップ。
それに巻き込まれた形で失速。先行馬には厳しい流れだった。
終始、馬場の悪い内を通らされた影響もあった。
2000mでは折り合いに不安がある。ベストは小回りの1800m。
先行してチョロっといい脚を使うタイプ。
最終追い切りは坂路で一番時計。体調はいい。


【マイネソーサリス】
前走の愛知杯は51キロの軽ハンデ。
道中はウイングレットの作る淀みない流れを中団の外を追走。
3角手前から一気にペースアップする流れを、4角でマクり気味に進出すると、
直線で力強く抜け出して差し切り勝ち。長くいい脚を使った。
ハンデに恵まれたとはいえ、厳しい流れを自ら動いて勝った点は高く評価できる。
前々走の紫野特別1着はスローの流れを内の2番手から。
終始、スムーズに流れに乗ると、直線で最内を突き、上がり33秒5の脚で押し切った。
前2走は全く異なる競馬で2連勝。本格化してきた。
今なら実績のない阪神でも楽しみだ。
あとは最終追い切りで暴走したことによるオーバーワークと4キロ増の斤量。


【マイネサマンサ】
前走の愛知杯15着はウイングレッドの作る淀みない流れを掛かって3番手追走。
3角手前で一気にペースアップする厳しい流れも手伝い、4角で早々と後退。
あれだけ掛かっては致し方なかった。
前々走の洛陽Sはスローの流れを掛かり気味に3番手追走。
直線でうまく最内を突いて上がり33秒8の脚で抜け出した。
1400mでも掛かるほど、スピード能力に長けている。
今回も2000mで折り合いに不安が残る。
当初は先週の米子Sを予定していたが、安藤勝騎手の進言でここへ。
どのような手綱捌きを見せるか。


【メモリーキアヌ】
前走の愛知杯11着は道中、中団のインを追走。
向こう正面で内を通って一気にマクって先頭に立つと、直線半ばまで抵抗するも、ラスト1ハロンで失速。
ただ、左前脚の落鉄があったし、厳しい流れのなかを馬場の悪い内を通ってマクった内容は評価できる。
時計勝負では辛い馬。その意味では最終週で荒れた阪神の馬場は向く。
雨で馬場が渋れば更に面白い。

ラジオたんぱ賞(GⅢ)回顧

2005-07-04 10:18:41 | 回顧
天候:曇  芝:良
【馬場状態】内が掘れている。外を通る差し馬が台頭する馬場。
12.3 - 10.9 - 11.3 - 12.0 - 12.0 - 11.7 - 12.0 - 12.4 - 12.6
(34.5-37.0)(46.5-48.7)(58.5-60.7)
 
レースは最内枠を利してシルクレンジャーが飛ばし、外からモエレアドミラルらが追走。
テンからHペースに加え、3角で人気のトップガンジョーが早めに動いたことで、
更に流れは厳しくなった。典型的な前崩れの流れとなった。

勝ったコンラッドはペースを読んで最後方から脚を温存。
向こう正面で手応えが悪く、万事休すかと思ったが、外を通って前へ進出。
前目の馬たちがバテたところを大外から強襲して叩き合いを制した。
B着用で揉まれずに競馬ができたのも良かったし、展開も向いた。

2着のトーセンロッキーはフワっとしたスタートで最後方待機。
前がやり合う激しい展開のなかをジッと我慢して4角で外に持ち出すと鋭く伸びた。
展開が向いたことは確か。それでも距離不足の小回りで結果を出せたのは大きい。
距離が伸びて面白いタイプ。これからの出世が楽しみ。

3着は本命視したエイシンサリヴァン。同馬も同じく最後方待機。
2着馬と同じような位置取りと仕掛け。最後は鋭く伸びたが、一歩届かず。
展開は向いたが、流れさえ向けば勝ち負けできることが証明できた。
今後は前目で競馬できるようになること。

4着のシルクネクサスは道中、中団のインを追走。
本来ならもう少し前目の位置取りだが、ペースが速かった。
馬群に包まれて外に持ち出せず、直線は馬場の悪い最内。
最後はバテた先行馬を差した。

トップガンジョーにとって厳しい流れだった。
道中は速い流れを好位から追走すると、3角で早めに前を捕らえに行く無謀な競馬。
ペースを考えれば明らかに仕掛けが早かった。
それでも、大きくバテずに踏ん張ったのは評価できる。
早めに先頭に立って押し切るタイプだけに平均ペース向き。

ピカレスコートも速いペースを好位から追走。
かなり厳しい流れのなかをラスト1ハロンまで先頭争い。
さすがに最後はバテたが、ペースを考えれば仕方なし。

シンボリグランはやはり折り合いを欠いてしまった。
それでも、直線半ばまで抵抗したし、力は示した。
この流れでも折り合いを欠くのはスピード性能が高い証拠。
マイルで期待したい馬。

ピサノクウカイは残念な競馬だった。
道中は中団から追走するも、トップガンジョーが動いた3角で連れて動いていってしまった。
決して長くいい脚を使えるタイプではないので、早めに動く競馬は向かない。
ペースを考慮してギリギリまで追い出しを我慢してほしかった。

ダブルティンパニーは初めて経験する厳しい流れ。
中団を追走するも、勝負どころで手応えが怪しくなって後退。
これがいい経験になれば。



函館SS(GⅢ)回顧

2005-07-04 09:04:58 | 回顧
天候:晴  芝:良 

【馬場状態】パワー要る。函館にしては時計速い。追い込み利く。馬場差なし。
12.2 - 10.4 - 11.0 - 11.5 - 11.6 - 12.3
勝ちタイム1:9.0 (33.6-35.4)

意外と先行馬が少ない組み合わせ。人気馬が斤量差なしで出走できた。
ディープサマーが押してハナへ立ち、2番手にシーイズトウショウ、カリプソパンチら。
このクラスにしては、それほど速くない流れ。

勝ったシーイズトウショウはディープを前へ行かせて、楽な手応えで2番手へ。
道中は外から被され気味になるも、全く動じることなく追走。
4角を抜群の手応えで回ると楽々抜け出した。
前走から2キロ減の55キロで出走できたし、大好きな函館コース。
強力な先行馬不在でスムーズに前で競馬できた。
昨秋は馬が力みながら走っていたが、今季はそれが快勝。
このまま順調に秋を迎えてほしい。

2着のボールドブライアンはいつもよりも前目の中団のインから。
終始、スムーズな追走で立ち回りもうまく、ワンテンポ置いて追い出されると、
直線で内から鋭く伸びてきた。
前走で速いスプリント戦を経験したことで、時計の掛かる函館で追走がスムーズだった。
秋に向けては時計勝負が課題となる。

3着のディープサマーは押して押して何とかハナへ。
ハナを奪ってからはスムーズな競馬で直線を迎えるとギリギリまで抵抗。
やはり、行ききったほうが良い。
それほどダッシュ力があるタイプではない。
時計勝負では分が悪いので函館の力の要る馬場は合っている。
課題としては揉まれ弱いことと、時計勝負。
速い馬が揃ってハナへ行けなかった時に不安が残る。
1200mがベスト。

ゴールデンロドリゴは8歳馬でも健在だった。
道中は昨年と同様に最後方で脚を温存。
4角で外に持ち出すと一完歩ごとに詰めて来た。
時計の掛かる函館の地は合う。

イーグルスウォードは道中、最後方で脚を温存。
4角で外に持ち出されると、直線で大外から強襲した。
このメンバー相手に同斤量で善戦したのは大きい。
函館の時計の掛かる馬場が合っているか。

アタゴタイショウは道中、中団の外を追走。
終始、外から被されることなく、競馬ができた。
しかし、直線ではジリ脚になった。
切れる脚がないだけに、もう少し前で競馬したかった。

人気のプレシャスカフェはテンに掛かり気味に前へ行ってしまった。
一瞬の切れ味を武器とする馬で、あの形では厳しい。
何か高松宮記念を境に馬が燃え尽きてしまったのか。

ナイトフライヤーは距離が欲しい。

フェリシアは道中、2着馬と同じ位置にいたが、伸びず。
状態も今ひとつだった。

馬券は馬単GET



7月3日(日)三場メイン予想

2005-07-03 01:18:17 | Weblog
福島11R ラジオたんぱ賞(GⅢ、芝1800m、16頭)

◎エイシンサリヴァン
○ピサノグラフ
▲トーセンロッキー
△コンラッド
×シンボリグラン
×ワンダーマッハ
☆シルクレンジャー


【見解】
エイシンサリヴァン差し脚に期待。
ここ2走はスローの流れに嵌り、追い込みが不発。
自ら動けるタイプではなく、他力本願な馬で本来は広いコース向き。
ただ、ここは流れが速くなるし、後方でジッとしていれば必ず展開は向く。
外から差す。

相手筆頭はピサノクウカイ。
前走のフローラS4着はスローの流れを中団のインで流れに乗るも伸び切れず。
器用さがあり、小回りコースに適応できるし、一瞬の脚を生かせる。
距離短縮もプラス。うまく馬込みを捌ければ。

トーセンロッキーの前走はHぺースの流れを3番手から抜け出した。
トビが大きく、小回り適性に疑問が残るが、後方でジッとしていれば。
本来はもう少し距離が欲しい。


函館11R 函館SS(GⅢ、芝1200m、16頭)

◎シーイズトウショウ
○プレシャスカフェ
▲ディープサマー
△ゴールデンロドリゴ
×アタゴタイショウ
×ボールドブライアン


【見解】
前走で復活のシーイズトウショウを本命視。
その前走は内枠発走で楽に先行すると、終始抜群の手応え。
開幕週の高速馬場も手伝い、1分6秒7の堂々のレコードV。
昨秋は馬が気負って力みながら走っていた。
揉まれ弱い面があるので、スンナリ先行したい。

相手にGI3着の実績を素直に信頼してプレシャスカフェ。
前走は調子落ちしていたし、条件も合わなかった。
小回りコース向きの一瞬の切れ味を兼ね備えている。
秋に向けて負けられない一戦。


阪神11R 米子S(OP、芝1600m、11頭)

◎ハッピートゥモロー

【見解】
狙いはハッピートゥモロー。
前走の三宮特別1着はスローの流れを後方で折り合いに専念。
4角で外に持ち出すと、直線豪快に差し切った。
開幕週の先行馬有利の馬場と展開を差し切ったのは価値が高い。
折り合いに不安のあるタイプでクラスが上がってペースが速くなるのはむしろプラス。
54キロも有利で外から差す。

ラジオたんぱ杯(GⅢ)展望

2005-07-02 23:48:32 | 見解
福島開催は日を追うごとに外を通った馬も台頭するようになった。
依然として時計は速いものの、当日は天候悪化が見込まれる。
先行馬が多数おり、後方の馬にもチャンスがあるだろう。


【シルクレンジャー】
前走の500万下1着はスタート直後の芝でハナを奪い、平均ペースに持ち込む。
直線半ばで他馬を引き離し、ラスト1ハロンは失速したものの、逃げ切った。
前々走の未勝利戦は抜群のスタートを切ると、終始スローのマイペースに持ち込む。
団子になって直線を向くと、追い比べを制してハナ差の勝利。
スタートセンスがいいし、まだ底を見せていない。
同型が多いのがネックだが、最内枠を引いたことでハナへ行くだろう。
攻めは相変わらず絶好の動きを披露している。


【シルクネクサス】
既に今年は6戦を消化。本当にタフネスだ。
前走のダービー12着はさすがに相手が強かった。
前々走の京都新聞杯4着はインテリライミが早めに動く展開で、
好位から競馬した同馬にとって辛い展開だった。
それでも、大きくバテなかった。
三走前のベンジャミンSはケイアイヘネシーの作る緩い流れを先行する。
ペースが遅すぎて掛かり気味だったが、直線で前を射程圏に入れて差し切った。
ただ、メンバーと展開に恵まれたことは否めない。
決して切れる脚は使えるタイプではない。先行して粘り込む。
速い時計勝負では厳しい。道悪は未知。


【ワンダーマッハー】
前走の鶴橋特別はスローの逃げに持ち込んだ。
道中たっぷりと息を入れると、直線で他馬と突き放して逃げ切り勝ち。
前々走の未勝利戦は併せ馬の形でハナ。4角で馬なりの手応えで単独先頭に立つと、
そのまま二の脚を爆発させて圧勝。
今回は同型が多数おり、今まで経験したことのないペースが待っている。
一戦毎に強くなっているし、結果抜きで楽しみだ。


【チョウサン】
前走の白百合S8着は大外枠発走で前に行けず、消極的な競馬。
終始、外を通らされて4角で外に振られる。最後は完全に失速した。
前々走の青葉賞はスローの流れをうまく2番手に付けて、最後まで粘った。
流れは向いたことは確かだが、先行すれば粘り強い。
ただ、前走の競馬を見る限り、広いコース向きの馬のよう。
切れる脚がないだけに、道悪は歓迎か。


【ピサノグラフ】
前走のフローラS4着はスローの流れを中団のインで待機。
終始、スムーズな競馬。直線半ばで前が開いて満を持して追い出すも伸び負け。
距離が長かったか。
今回は除外続きだが、乗り込まれている。
小回りコース向きの器用さがあるし、鞍上もうまい。
牡馬相手でも、前走よりも相手は楽。
インで我慢して一瞬の脚が引き出せれば。


【エイシンサリヴァン】
前走の白百合S5着は小回り中京のスローに嵌り、
上がり33秒7の脚で追い込むも、届かず。
前々走の青葉賞6着もスローの流れを後方から折り合いに専念。
直線で大外に持ち出す不利もあり、34秒1の脚でも届かず。
ここ二走は展開が向かなかった。
自ら動けるタイプではなく、他力本願。
本来なら東京のような広いコース向き。
ただ、ここは先行馬が揃い、展開が向く。
外からの強襲が怖い。


【コンラッド】
前走の500万下はB着用でスローの流れをスムーズに先行。
終始、被されることもなく、直線を向くと、
メンバー最速上がり33秒7の脚を繰り出してステッキを使わず叩き合いを制した。
前々走の新緑賞3着はスローの流れを好位から競馬する。
4角で故障馬の煽りを受けて後方まで下がってしまう。
万事休すかと思われたところを、最後までしっかりと伸びた。
その点は高く評価したい。
今回は速い馬が揃い、今までのように楽な先行はさせてもらえない。
B着用で揉まれたくないだけに、どこから競馬するのか注目。


【ピカレスコート】
前走のエーデルワイス賞4着はパドックから激しくイレ込んだ。
好スタートを切ると、平均ペースの逃げに持ち込む。
逃げ切ってもおかしくないペースだったが、最後は上位馬に差された。
やや終いの粘りに不満の残るようだった。
ここは1ハロンの距離延長になるが、コーナー4つでうまく息を入れられれば。
内の馬に行かせて2,3番手からの競馬だろう。


【トップガンジョー】
前走のエーデルワイスS2着は平均ペースの流れを先行する。
4角で早めに2番手に進出して抜け出すも、勝ち馬の強烈な決め手に屈した。
前走の皐月賞10着は距離を意識して消極的な競馬だった。
前走やスプリングS3着のように先行して抜け出すのが勝ちパターン。
今回はやや展開が厳しいか。


【カズサマンゲツ】
唯一の福島経験者で勝利している。
ここ2走は控える競馬で切れ味不足を露呈。良馬場での勝負はきつい。
その点、道悪になるのは大歓迎のクチ。
混戦になれば。


【ダブルティンパニー】
前走の白百合S2着はうまくスローに落として先行するも、競り負けた。
まだ、厳しいレースを経験していないのはマイナス材料。
先行馬が揃ったのも割引き。
良血馬だけに成長に期待。


【シンボリグラン】
前走のファルコンS3着は直前の攻めを手控えてやや太め残り。
大外枠発走で終始、馬場のいい外を通り、マクり気味に上がっていく。
最後は内にモタれて苦しくなるも、見せ場は作った。
前走後は一旦放牧に出されたが、すぐに帰厩。
陣営も勝算があっての参戦だろうし、うまく折り合えれば面白い。


【エアアドニス】
前走のエーデルワイスS7着は1200mを使ったあとで折り合いを欠いた。
3~4角で持っていかれるように前へ進出するも、直線で失速。
更に1ハロンの距離延長は楽ではないが、コーナー4つの競馬と、
速い流れのなかで馬込みで我慢できれば。


【トーセンロッキー】
前走の500万下は逃げ馬がHペースの離し逃げ。
それを3番手からスムーズな競馬。直線で一完歩ごとに前に襲いかかり差し切った。
トビが大きく、小回りはどうかだが、速い流れを後方で溜められれば。


【モエレアドミラククル】
中央入り後は淡白な競馬が続いている。


【プリュネル】
ここは先行馬が揃った。
外からジワリ競馬ができれば。

函館SS(GⅢ)展望

2005-07-01 00:14:20 | 見解
GIでも好走経験のあるプレシャスカフェ、シーイズトウショウがそれぞれ56、55で出走。
これは大きなアドバンテージだ。
あとは力の要る函館の馬場と展開を吟味したい。
まずは各馬の見解を。

【プレシャスカフェ】
前走の京王杯SC14着は高松宮記念が完璧な仕上げだったため、調子落ち。
フワッとした出で中団から追走。
4角を回って直線手前でも手応え十分だったが、伸び切れず惨敗。
一瞬の切れ味が待ち味の馬。
1ハロンの距離延長と東京コースもたぶんに影響したろう。
前々走の高松宮記念3着はスプリント戦において致命的な出遅れ。
それを挽回しようと前を追いかけたためになし崩しに脚を使ってしまった。
しかも、直線で馬場の悪い内を通ったのも追い討ちとなって、
ラスト1ハロンは完全に失速。
完全な騎乗ミスだった。
シルクロードS、CBC賞の内容を見ても分かるとおり、一瞬の切れ味は驚異的。
小回りの1200mはベスト条件。
しかし、今回は函館の力の要る馬場。切れ味が殺される懸念も。
ここ2走はスタートもよくない。
実績から考えて他馬と同斤量の56キロは恵まれている。
前走からどこまで体調が戻っているか。


【ロードダルメシアン】
前走のバーデンバーデンCは体調が本物でなく、中団の馬群で揉まれた。
4角で早々と手応えがなくなって惨敗。
前々走のテレビ愛知OP4着はオープンの流れに戸惑い、中団から。
惨敗しておかしくないケースだが、直線でジリジリの伸びた点は評価できる。
前々走の福島民法杯1着は53キロの軽量に加え、スローの流れをうまく先行。
そのまま押し切った。恵まれた感は否めない。
まだ、一線級相手ではスピードは通用しない。
函館の力の要る馬場で、そのあたりが補えれば。


【シーイズトウショウ】
前走のテレビ愛知OP1着は内枠から好ダッシュを切ると終始、抜群の手応えで先行。
開幕週の超高速馬場をフルに生かして圧勝した。
1分6秒7は文句なしのレコード。57キロも関係なかった。
昨秋はテンションが高く、道中ムキになって走っていた。
それが休養されたことで、それが快勝できた。
昨年のこのレースは外枠から揉まれずに好位を追走して快勝している。
テンションの上がりやすい馬だけに滞在競馬はプラス。
長くいい脚が使えないだけに小回りコースもいい。
前走から2キロ減の55キロで出走できるし、外枠から揉まれない競馬ができれば。


【ゴールデンロドリゴ】
前走の高松宮記念8着は終始、馬場の悪い内を通らされたし、
直線も内を通っては勝負にならなかった。
前々走の阪急杯は出遅れ、三走前のシルクロードSは4角の不利と何れも敗因がしっかりしている。
四走前のCBC賞は緩い流れを先行して粘った。
昨年のこのレース2着は最後方待機から上がりの掛かる展開で差してきた。
このように先行、追い込みと自在に競馬できる。
その反面、強烈な決め手に欠け、展開の助けが必要となる。
今回もうまく流れに乗れれば。休み明けは実績があり、問題ない。


【シルヴァーゼット】
なかなか絞り切れてこない。
前走のテレビ愛知OPは道中、2番手から追走するも、直線失速。
太め残りもあったが、レコードの出る高速馬場では仕方なかった。
四走前の阪急杯5着は速い流れを2番手から追走し、あわやのシーンを演出。
時計の掛かる馬場の適性はファルコンS2着で証明積み。
馬体が絞れていることと、スムーズに先行できれば一発がある。
函館は合うはずだ。


【フェリシア】
3歳牝馬が果敢に挑戦してくる。
前走のファルコンS2着は馬場が極端に悪い最内枠を引いた。
道中も終始、馬場の悪いところを通らされ、行きっぷりも今ひとつ。
それでも、直線で怯まずに最後までしっかり伸びた点は高く評価できる。
あの馬場では追い込み一手の同馬にとっては不向き。良く頑張った。
前々走の桜花賞18着は折り合いを欠いたことがすべて。
フェアリーS1着があるように1200mがベスト。
牡馬相手で楽でないが、51キロで出走できるし、流れが向けば一発がある。


【ディープサマー】
函館の地は、デビュー戦でストーミーカフェを子ども扱いにした舞台。
前走のNHKマイルCはスローの流れを好位に控えるも、全く見せ場を作れず。
前々走のニュージーランドT6着もHペースで先行して失速。
デビュー戦の内容を考えれば期待はずれの内容が続いている。
三走前のクリスタルCはマイペースに持ち込んでの逃げ切り勝ち。
現状ではスプリント戦でスピードを生かすのがベスト。
53キロで出走できるし、展開次第では面白い。
鞍上の藤田騎手によれば「追い切り一本足りない」とのこと。


【アタゴタイショウ】
一昨年の高松宮記念で本命視。
ギャラントアローの作る速い流れを好位から追走するも、伸び切れず。
終いが切れるタイプではないので、GIの底力勝負は辛かった。
函館は函館2歳S勝ちのある相性のいい舞台。
力の要る馬場なら瞬発力不足を補える。
揉まれ弱いタイプで、外から被される展開では力を発揮できない。
外枠を引いてスムーズに好位を追走できれば。

枠順と展開などを吟味して結論を出したい。