TENNIS COACH DIARY

ハンサム木全のたわごとです

負けじゃない(127)

2005-07-19 23:50:03 | tennis
 きのうの、1~4年生の大会を見ていて、感じたことがあります。それは「よかったー!」です。なぜよかったのか、それは全体的に、みんなのテニスが多彩だったことです。型にはまってみんな似たようなテニススタイルだったら、とっても没個性的でがっかりなんですが、きのうは見ていてとてもわくわくしました。そして、始終にこにこだったかも。

 男子決勝の話を。優勝したT君は4年生にして、「テクニックのひきだし君」とあだなを付けたい程の選手です。フォアサイドからは右手でスライスサーブ、バックサイドからは左手でスライスサーブ、両サイド両手打ちからのトップスピン、時にはどちらサイドも片手フォア、そしてスライスショット、ドロップからの展開がうまい…どうです、すごい引き出しの数でしょ!彼は勝負に対する執念も持ってます。

 対する3年生のK君は、1日前の中高生の部にお兄ちゃんにひっついてやって来て、1日じゅう遊びまくっていたわんぱく君。しかし、翌日は全くの別人、真のテニス選手でした。低いテイクバックから繰り出されるフォアトップスピンは秋田姿帆ちゃんを思い出させるものでした。ワンバウンドでフェンスは越しませんが、相手がフェンスにぶつりながらジャンプして返球できない様子は何度も見かけました。

 5ー3T君リードから5-5に追い付き、2度のマッチポイントを凌ぐが3度目のマッチポイントで力尽きました。試合が終わったあとの敗者の様子というのは、とても興味があります。あるものは涙し、あるものはへらへら笑い、あるものは何でもないよーという顔でその場を過ごしたあと、ロッカールームで絶叫の涙したり…。←愛知のKちゃんの絶叫には惚れました。

 K君の反応はといったら、説明がむずかしいのですが、男らしい静かな涙、この負けっぷりに感動しました。例えるなら、前回の日韓共催サッカーワールドカップでのドイツのキーパー、カーンが試合に負けた時のような哀愁です。←わかります?ちょっとわかりづらい?

 ある家庭は、子供が負けたあと最後まで残ってこの試合を見、かけがえのない勉強を子供にさせる事ができました。見のがしたみなさん、損しましたねー!!時にこういうことがありますからね、次回は見のがさぬよう!!

 そして負けたK君と家族に次の話を送ります。

Measuring Results By Wins(結果を勝ち負けで評価する)←キッズテニスさんのお話より

 技術発達途上の小さい子供の試合に関しては、勝負の勝ち負けで評価するのではなく、良い態度や、技術の上達レベルで評価するということが大切です。 結果をこのような基準で評価する親は、不当に子供にテニスを押し付けたリすることのない、すばらしい親で、子供も健全に上達していくでしょう。

 私が、対戦相手の子供達のけがをおそれてフェンス際のイスを横へずらしたり、フェンス際の落ち葉をそうじしたりしたのは、K君の試合だけです。しかも、うちのクラブのバックコートは狭くない、そして3年生でこんな技術を持つ子は国内にはそうはいませんよー!!そして、態度。試合中、全く集中力が落ちることなく、そして相手に対して礼儀正しく、どうどうとしていました。おとうさま、おかあさまの対応もすばらしかったですね。「すばらしいプレーだったよ。5ゲームも取れたじゃない。」

 そう、これは全然負けじゃない。

 勝ったT君がかすんでしまいそうですが、彼もすばらしいプレーヤーです。だからこそ2人の試合がみんなを感動させたんですね!









コメント (3)
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