よしーの世界

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PIXAR・ピクサー   ローレンス・レビー

2024-10-23 07:35:24 | 

スティーブ・ジョブズに関する話は本当に面白い。当時自ら立ち上げたアップルから追放され、ネク

ストコンピューターに打ち込むが業績はイマイチ。本書の中心人物であるローレンスは、シリコンバ

レーでEFIという会社で副会長兼最高財務責任者をしていたが、ジョブズからピクサーという名も

知らない会社で一緒に仕事をしないかと誘われる。しかしピクサーはジョブズが数百万ドルつぎ込み

ながら成果があまり上がっていない。しかもジョブズのやり方でさんざんな目に遭った人の話がいく

つもあり、参加を大いに悩む。

 

ローレンスがとりあえず訪ねたピクサーの当時、廃品を並べたような古いカウチや肘掛け椅子が置か

れた試写室で、短編の「ルクソーJr.」長編アニメの最初、数分間の「トイ・ストーリー」を観て、想

像もできなかったほどクリエイティブで技術的な魔法を体験する。劇中登場したプラスチックの兵士

にも気持ちが動いたほどだ。

 

ローレンスへのミッションはまだ代表作すらないピクサーの株式公開。契約ではディズニーに完全に

しばられ、例え映画がヒットしてもピクサーの儲けは本の少しという状態。さらに株式公開で期待し

たモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスにはあっさり断られるという惨状。一からエンタ

ーテイメントを学び直すローレンスの巻き返しが始まる。

 

このまま実写映画にしてもいいような内容で、実にドラマティックだった。ジョブズ、ローレンス、

その妻ヒラリーと子供たち、ピクサーのエド、ラセターと登場人物は皆魅力的で、ワクワクさせる内

容でした。

 

  PIXAR・ピクサー   ローレンス・レビー著 井口耕二訳        文響社


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