中原淳・金井壽宏著『リフレクティブ・マネジャー』を読了。
光文社新書から半年前に出版されたものですが、ボクのアンテナに引っかかってきていませんでした。
アンテナに引っかかってきたのは、日経ビジネスの2010.3.22号「伸びる会社は全員力 成果主義エリートはいらない」という特集から。(この特集はなかなか良かったとおもいます。)
中原淳先生と金井壽宏先生のインタビューが載っていました。題して「大人も成長し続ける」。
職場内の人間関係・チームワークや社員育成(成長支援)などの観点から話をされていました。「もう後戻りできない成果主義を残しつつ、失われてしまった職場の他者との結びつきを再強化していく。」(@中原先生)、「(就職後にその段階に入る)相互依存は、もたれ合いのようなものではなくて、お互いに意見を出し合って合意を形成しながら、協力し合って前進する。」(@金井先生)というようなとても興味深い話があって、すぐにお二人の共著の本を手にしていました。
本を読み始めると、まさに自らが目指すべき姿と思っていた?(そう思っていた気にさせるような?)内容が書かれていて、ついついブックマークをつけながら読んでいました。
お二人とも教育学部出身ながら、専門は経営学に進まれた金井先生と教育学の道から企業人材育成・大人の学びを研究されている中原先生・・・
年代も違えば、今は専門も違っている、そんな違いを活かしつつ、なかなか良いコラボレーションでした。まさにこういう違いを認め合った中での「協働」的なつながりの重要性を書かれているんじゃないかな、と思いました。
そして、この本の中心となる「内省支援」・・・
内省と言っても、なかなか難しくて、まさにどういう方向に向かって振り返ったらよいのか???(わけの分からない書き方でスミマセン。この本ではしっかり書いてあります。)
他者の存在があってこその自分・会社であるという原点を常に意識する(させる支援)、そんなことなのかな、と自分なりに解釈しています。
それと、答えや正解はない(かも知れない)多くの企業内の問題を考える上で、
正解を押し付ける(こういうところが物足りないと思う人も多いかもしれませんが)ところがない内容は良かったです。その分、自分なりにいろいろ課題を感じています(笑)。
個人的には、この本は人事担当・企業内教育担当の必読の書である、
というくらいの内容でした。お薦めです。
もう少し、書きたいことも沢山あるんですが、『新参者』が始まるので、この辺で。
リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する (光文社新書) 中原 淳,金井 壽宏 光文社 このアイテムの詳細を見る |
このたびは拙著お読みいただき&感想をご執筆くださり、ありがとうございました!
中原 淳
何年も人事の仕事をしているんですが・・・
非常に勉強になりました。
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今後ともよろしくお願いします。