ねこなんて大っ嫌い

ってずっと思ってたのに。
死にそうな子ねことの出会いが生きる力を与えてくれました。
バツ2でも結構幸せにやってます!

昔ばなし 父の子守り

2019-03-14 05:55:55 | 昔ばなし
(画像お借りしました)


子供達がまだ幼かった頃、夏休みには子供達だけで、私の実家に遊びに行かせていました。


仕事は忙しく、お金もなく、どこにも連れていってやれなかったので、例え短い期間でも、田舎での生活は、子供たちにとって大きな楽しみのひとつでした。


私が子供の頃には、全く遊んでくれなかった父も、孫たちの面倒は、それなりにみてくれたようです。


父の最後の転勤先、愛媛県松山市では、家から徒歩15分程で、海に出られるという環境でした。


まだ息子が小学校に上る前の話。
家から海に行くには、国道を渡らなければならない。そこだけが危なかったので、いつも父が連れて行ってくれたのだそうです。


そこは車が結構なスピードで走る国道。田舎といえど、交通量も意外と多い。一刻も早く海に入りたい息子は、父を追い越し、父の前を走る走る。先に国道に着いた息子は、いつのタイミングで渡ればいいのか、振り返って父の様子を伺います。


父「いけーーーん。今はいけーん。」


その言葉を聞くやいなや、車と車の間をぬって、息子は国道を思いっきり駆け抜けた。

(国道のイメージ画像お借りしました)


「無茶しよるんよ、〇〇はーーー!いけん言うとるのに、わしの言うことなんか、聞きゃ~せん!!ありゃ死んどっても不思議はなかったわい」


「だってお爺ちゃん、行けー今だ!行けー!って言ったじゃん」


車がびゅんびゅん走ってるのに、でもお爺ちゃんが行けって言ってるんだから、いいのかな?と思いながら国道を突っ切った息子・・・。



うん、お父さん、ちゃんと分かるように指示して。方言にも慣れてないから、そこも考慮して。死んでも不思議じゃなかったって・・・死んでたら、明らかに、100パーあなたの責任ですよ。


浜辺に着いた息子は、浮き輪を片手に大はしゃぎで海に入り遊んでいたそうです。


お酒の次に本が好きだった父。こういう時、父は本を持って行き、読書タイムに没頭するらしい。


ん?なんかおかしいぞ。
孫を海に連れて行ったじーちゃんが、孫を見ないで本を見る?


それから数時間後、父はひとりで家に帰って来た。


父「〇〇は帰って来とるんか?」
母「え?帰って来とらんよ」
父「おかしいのぉ、海にはもうおらんかったけ帰って来たのに」


それから数十分して、息子が半べそかきながら、帰って来たのだそうです。


「おじいちゃん!なんで先に帰っちゃうの?」


「知らんよー。お前がおらんようになったけ、先に帰ったと思うやろうが!だけおじいちゃん帰って来たんよ」



うん、これもおかしいぞ。お父さん、孫の姿が海で見えなくなったのなら、まずは溺れてないか、捜してみよう。で、家に帰って孫が帰ってなかったら、もうちょっと慌てよう。


国道はどうした?危ないんじゃなかったのか?


そんなこととは知らない私は、もしも知っていたら子供達だけで実家には行かせなかっただろう。


あんたたち、ごめん。
こんな爺ちゃんに預けたままを、どーか許して。


しかーし!反省と言う文字は、
父の辞書にはないっ!
「あははは~、いけん言うたんが、行けゆうとると思うたんかー。
バカやのー〇〇は~!」って、言うとる場合か!
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