ねこなんて大っ嫌い

ってずっと思ってたのに。
死にそうな子ねことの出会いが生きる力を与えてくれました。
バツ2でも結構幸せにやってます!

「命の器」 宮本輝さん

2020-01-30 05:55:55 | 読んだ本
新しいカテゴリを作ってみました。そう言えば、本好きなのに、本の話、全く無し?と今更ながら気づきました。ただ、本というものは、本と自分との1対1のもの。一冊の本であっても、その本から得る事柄は、100人いれば100通りだと思います。あくまでも、私個人の意見であり感想です。参考にはならないかもしれません。

20歳で結婚し、30歳になる直前、夫から「好きな人が出来たから別れて欲しい」と言われたことは、これまでも何度かここで書きました。その時は完全に、一方的に被害者だと思いましたよ、私。

でも、そこから離婚届けに判を押すまでの3年間、頭が禿げるほど考えました。本当に夫のせいだけなのだろうか、この離婚は。

決していい人ぶっている訳ではありません。一見、子供を捨て、自分の恋を成就するために、私を踏みにじった、人でなしの様な夫は、許しがたい人のように思えます。ですが、考えてみれば、その人を生涯の伴侶として選んだのは、紛れもなく私自身でした。

そのことに気づいた頃から、もしやこれは、愚かな私に相応しい相手だったのでは・・・と思い始めました。夫婦やカップルって、上手く言えませんが、位のようなものが相応しい相手としか巡り会わないのではないかと。

では本題に入ります。今日ご紹介するのは、好きな作家さんのひとり、宮本輝さんです。「命の器」は彼のエッセイ集です。先程お話しした、私の持論ともなったそれと、同じような考えを持っている人がいるんだ・・・と、とても驚きました。本を読んでいて、息をのむ、というのは、初めての経験だったかもしれません。では、その中の一文をご紹介させて頂きますね。



「命の器」 小題 命の器

運の悪い人は、運の悪い人と出会って
つながり合っていく。
やくざのもとにはやくざが集まり、へんくつな人は
へんくつな人と親しんでいく。
心根の清らかな人は、心根の清らかな人と、
山師は山師と出会い、そしてつながり合っていく。
じつに不思議なことだと思う。“類は友を呼ぶ”という
ことわざが含んでいるものより、もっと奥深い法則が、
人と人との出会いをつくりだしているとしか思えない。
どうしてあんな品の悪い、いやらしい男のもとに、
あんな人の良さそうな美しい女が嫁いだのだろうと、
首をかしげたくなるような夫婦がいる。
しかし、そんなカップルをじっくり観察していると、
やがて、ああ、なるほどと気づくときがくる。
彼と彼女は、目に見えぬその人間としての基底部に、
同じものを有しているのである。
それは性癖であったり、仏教的な言葉を使えば、
宿命とか宿業であったりする。
それは事業家にもいえる。伸びて行く人は、
たとえどんなに仲がよくとも、知らず知らずのうちに
落ちて行く人と疎遠になり、いつのまにか、
自分と同じ伸びて行く人とまじわっていく。
不思議としか言いようがない。
企んでそうなるのではなく、知らぬ間に、
そのようになってしまうのである。
抗っても抗っても、自分という人間の核を成すものを
共有している人間としか結びついていかない。
その怖さ、その不思議さ、私は最近、
やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中の
ひとつに気づいた。
「出会い」とは、決して偶然ではないのだ。
でなければどうして、「出会い」が、ひとりの人間の
転機と成り得よう。私の言うことが嘘だと思う人は、
自分という人間を徹底的に分析し、自分の妻を、
あるいは自分の友人を、徹底的に分析してみるといい。
「出会い」が断じて偶然ではなかったことに気づくだろう。
~中略~
どんな人と出会うかは、その人の命の器次第なのだ。



その頃、考えました。人としての位を上げなければ、人として成長しなければ、私はきっとまた同じ過ちを繰り返してしまう。

大きな壁が立ちふさがって、越えることなんて到底無理。立ち上がれない、歩けない・・・そんな思いをしたから、気付けたこと。

どんなことも、誰かのせいにせず、己を顧みて改めていけば、必ず道は開けるのだということを、第一夫に教えて貰ったのでした。


と言いつつ、二度目も離婚~!
いやあれは、ぜーーんぶ第二夫が悪い!!
って、なんも成長しとらんやないかー!爆
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