子ねこを拾ってから1カ月もすると
娘と私の間では暗黙の了解であるかのように引き取り手を探す話も出なくなりました。
家の中を誰かがどこかへ移動すると、後ろからひょこひょこひょこひょこついてくる。
見つけた時と同じように、小さな小さな声で「みゃ~」と鳴く。
ねこなのにちょっとタレ目で情けない顔をして
じっとこちらを見上げてくる。
おめめパッチリで、こんなに可愛い顔をしてる子だったんだと
思わず頬が緩む。
後ろ姿にだって悩殺される。
(完全にやられてる)
情が移るからと「名なしのごんにゃ」だった子ねこにも
ちゃんと名前を付けてあげなきゃ
(あれ?これ、動物無理って言ってた人?同一人物なの?
二重人格なの?・・・もう、勘弁してください)
「にゃーちゃんって可愛くない?」と私。
「それ、昔付き合ってた男の子が飼ってたねこの名前!」
「はぁ、だから記憶のどこかに引っかかってて浮かんじゃったのか」
「あ!なんかこの子、お腹もシマシマじゃない?だからナカシマはどう?面白くない?」と娘。
「やだよーーー、知らない人と暮らしてるみたいになっちゃうじゃん!!」とこれには断固反対を唱える。
「ナカシマ面白いじゃん、変わっててさ」
「それ、人の名字だし。全然可愛くないし!!」(ブチ切れ気味)
「やっぱあれかな、あの日詠美さんのサイン会がなければこの子見つけることもなかったんだし、
詠美さんのニックネーム、ポンちゃん頂かない?」と私。
「う~~~ん、ま、普通だけど・・・いいんじゃない、ポンちゃん!
女の子の名前っぽくはないけどねー」(ナカシマの方がじゃ!)
こうして晴れて「名なしのごんにゃ」は
「ポンちゃん」と命名されました
ねこって全然臭くない!いや、むしろ日向みたいな良い匂い!
ねこのみなさん、ほんっと、すみませんでした。