指原莉乃さんの「坂口杏里逮捕」のコメントが、芸能界のポジション女王の風格だった件
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20170502/Bunshun_2393.html
■極めつきはHKT48指原莉乃さんの発言
正直、誰もが「大変そうだとは思うけど別に助けられるわけでもないし関わりたくもないので何も言えない」というのが本音でしょうが、それでも何かを発しなければならないのが芸能人。業が深い職業です。その発言には自分の立ち位置と世間へのアピールポイントを乗せていく。そういう意味で一番興味深かったのはHKT48の指原莉乃さんのこちらの発言。
「AVに行ったのは自分で選んだ道だから転落とは思わないけど、ファンを裏切ったのはすごく悲しい」
■「ザ・ポジション」女王の風格
思えば指原さんこそ「ザ・ポジション」で生き残っていった人。大所帯アイドルの中でどうやって自分を見つけてもらうかを見極め、見つけてもらってからはどう領土を拡大していくかを練り、ある程度の基盤を固めたらあとはそこを「ポジション化」した、いわばアイドル界の土地転がし。この短い発言にはアイドル地上げ王たる風格すら漂っているように感じるんですよ。「AVに行ったのは自分で選んだ道」というところで、「自分は(彼女が自ら選んで入った)AV業界に差別意識はない」ということをまず明確にする。
松嶋尚美も「別にどの世界に行こうといいの、この子が楽しかったらいいと思うし」と同様のコメントをしていましたので、好感度女性タレントたちは「ここがリベラルな私の見せどころ!!」なのでしょう。
しかし私がグッときたのはその後の「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」という部分。これね、魔法の言葉ですよ、アイドルにとっての。法律的に罪であろうがなかろうが、「ファンを裏切る」という行為は何よりも重い。「天国でお母さんが泣いてるよ」より「大人として恥ずかしい」より「甘えるな」より、よっぽど効果的に彼、彼女らを最終コーナーに追い詰める「ファンを裏切る」という言葉。さらにアイドル自らがこの言葉で他のアイドルを諫めるというのが、身震いするほどのポジション取り!!
モー娘。に憧れて芸能界に入ったという坂口杏里さん。きらびやかなステージの中心にいることを夢見ながら、現実的に中心にいられる場所を転々としてきたような印象があります。そんな中、自分がいる場所を「中心」にしてきた指原さんが発するこのコメント。地獄の大王が弱々しき罪人を一喝するような恐怖と尊大さ。だいたい「ファンを裏切る行為」さえも飯のタネにしてのし上がってきた指原さんが「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」ってもうめちゃくちゃじゃないですか。そんなめちゃくちゃなことが許されてキャラになるところまで自分を持ってこられたら、この世界は上がり。力の無いものはただその配下としてひれ伏すのみ、なのです。
いろんな意味で面白すぎる記事。
まずは、この記事の中に留まってる限りは、ちゃんと整合性がとれてるように見えること。内部的には矛盾、誤謬、混乱の類いは、取り敢えず私には気づけない。けれども、指原さんのリアルは果たしてこの通りなのか具体的に検証してみると、疑問符がいくつでも付けられることになってしまう。
指原さんが「ザ・ポジション」で生き残っていった人という認識は果たして正しいのか。「アイドル界の土地転がし」という比喩は妥当なものなのか。指原さんは「リベラル」なのか。「ファンを裏切る」に追い詰めるという意図はあったのか。「自分がいる場所を「中心」にしてきた」のか。「尊大」なのか。「力の無いものはただその配下としてひれ伏すのみ」なのか。
・・・うーん、いかんな。ついつい批判したくなってしまって、疑問点を書き殴ってしまった。基本、本ブログは「批判とかしない」ドレスコードなんで、これ以上の記述は思いとどまることにするけど、かようなまでに隅から隅まで突っ込みどころだらけな記事を忌憚なく書けるというのも、これはこれで素晴らしい才能なんだろうと思う。
西澤千央氏の署名記事。この方の他の記事も適当にいくつか読んでみたけど、割とこんな芸風なのかな。「文春オンライン」のプロフィールも見つかるけど、これだけでなんかいろんなことが見え隠れするような。
1976年神奈川県川崎市生まれ。『サイゾーウーマン』、『Quick Japan』で連載中。好きなものはベイスターズの筒香嘉智選手とビール、嫌いなものは売れている同業者。
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20170502/Bunshun_2393.html
■極めつきはHKT48指原莉乃さんの発言
正直、誰もが「大変そうだとは思うけど別に助けられるわけでもないし関わりたくもないので何も言えない」というのが本音でしょうが、それでも何かを発しなければならないのが芸能人。業が深い職業です。その発言には自分の立ち位置と世間へのアピールポイントを乗せていく。そういう意味で一番興味深かったのはHKT48の指原莉乃さんのこちらの発言。
「AVに行ったのは自分で選んだ道だから転落とは思わないけど、ファンを裏切ったのはすごく悲しい」
■「ザ・ポジション」女王の風格
思えば指原さんこそ「ザ・ポジション」で生き残っていった人。大所帯アイドルの中でどうやって自分を見つけてもらうかを見極め、見つけてもらってからはどう領土を拡大していくかを練り、ある程度の基盤を固めたらあとはそこを「ポジション化」した、いわばアイドル界の土地転がし。この短い発言にはアイドル地上げ王たる風格すら漂っているように感じるんですよ。「AVに行ったのは自分で選んだ道」というところで、「自分は(彼女が自ら選んで入った)AV業界に差別意識はない」ということをまず明確にする。
松嶋尚美も「別にどの世界に行こうといいの、この子が楽しかったらいいと思うし」と同様のコメントをしていましたので、好感度女性タレントたちは「ここがリベラルな私の見せどころ!!」なのでしょう。
しかし私がグッときたのはその後の「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」という部分。これね、魔法の言葉ですよ、アイドルにとっての。法律的に罪であろうがなかろうが、「ファンを裏切る」という行為は何よりも重い。「天国でお母さんが泣いてるよ」より「大人として恥ずかしい」より「甘えるな」より、よっぽど効果的に彼、彼女らを最終コーナーに追い詰める「ファンを裏切る」という言葉。さらにアイドル自らがこの言葉で他のアイドルを諫めるというのが、身震いするほどのポジション取り!!
モー娘。に憧れて芸能界に入ったという坂口杏里さん。きらびやかなステージの中心にいることを夢見ながら、現実的に中心にいられる場所を転々としてきたような印象があります。そんな中、自分がいる場所を「中心」にしてきた指原さんが発するこのコメント。地獄の大王が弱々しき罪人を一喝するような恐怖と尊大さ。だいたい「ファンを裏切る行為」さえも飯のタネにしてのし上がってきた指原さんが「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」ってもうめちゃくちゃじゃないですか。そんなめちゃくちゃなことが許されてキャラになるところまで自分を持ってこられたら、この世界は上がり。力の無いものはただその配下としてひれ伏すのみ、なのです。
いろんな意味で面白すぎる記事。
まずは、この記事の中に留まってる限りは、ちゃんと整合性がとれてるように見えること。内部的には矛盾、誤謬、混乱の類いは、取り敢えず私には気づけない。けれども、指原さんのリアルは果たしてこの通りなのか具体的に検証してみると、疑問符がいくつでも付けられることになってしまう。
指原さんが「ザ・ポジション」で生き残っていった人という認識は果たして正しいのか。「アイドル界の土地転がし」という比喩は妥当なものなのか。指原さんは「リベラル」なのか。「ファンを裏切る」に追い詰めるという意図はあったのか。「自分がいる場所を「中心」にしてきた」のか。「尊大」なのか。「力の無いものはただその配下としてひれ伏すのみ」なのか。
・・・うーん、いかんな。ついつい批判したくなってしまって、疑問点を書き殴ってしまった。基本、本ブログは「批判とかしない」ドレスコードなんで、これ以上の記述は思いとどまることにするけど、かようなまでに隅から隅まで突っ込みどころだらけな記事を忌憚なく書けるというのも、これはこれで素晴らしい才能なんだろうと思う。
西澤千央氏の署名記事。この方の他の記事も適当にいくつか読んでみたけど、割とこんな芸風なのかな。「文春オンライン」のプロフィールも見つかるけど、これだけでなんかいろんなことが見え隠れするような。
1976年神奈川県川崎市生まれ。『サイゾーウーマン』、『Quick Japan』で連載中。好きなものはベイスターズの筒香嘉智選手とビール、嫌いなものは売れている同業者。