白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

徐能旭-仲邑菫 第1局

2020年07月19日 23時59分59秒 | 幽玄の間

皆様こんばんは。
本日は仲邑菫初段(11)と徐能旭九段(61)の三番勝負第1局をご紹介します。

徐九段は韓国の棋戦で13回の準優勝経験があるとか・・・。
新鋭時代の加藤正夫名誉王座もびっくりですね。

13回のうち、wikipediaで確認できただけでも曺薫鉉九段(67)に10回負けており、さらにその弟子の李昌鎬九段にも負けています。
曺薫鉉被害者の会が結成されるとすれば、会長はこの人しかいないでしょう。

1図(実戦)
徐九段の黒番です。
黒△とカケた場面ですが、多くのプロは白A、黒B、白Cという進行を考えるでしょう。
それが無難な進行であり、白×もまだ取り切られていません。



2図(実戦)
しかし、仲邑初段は白1、3の出切り!
こう打つと白×を弱くしてしまうのですが、犠牲を払ってでも黒×を攻めたかったのですね。
この思い切りの良さは若さゆえなのか、仲邑初段の持って生まれた感性によるものなのか、興味深いところです。



3図(実戦)
ただ、本図の進行は甘かったですね。
堂々としていますが、具体的に得たものがありません。
黒優勢になりました。
左上黒をもっと攻めるか、白×を救出する手立てを考えたかったと思います。




4図(実戦)
白1の切りから乱を求めますが、冷静に対処されて苦しい形勢が続きます。
結果は黒中押し勝ちでした。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後の担当日は8/12(水)、8/26(水)、9/11(金)です。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。今後の活動拠点となります。

白石囲碁教室・・・2020年6月末に閉鎖しました。

上達の約束・・・上達の約束は、お客様の都合に合った会場を選べる回数制のレッスンを行っています。


☆「やさしく語る」シリーズ、好評発売中!
やさしく語る 碁の本質」 「やさしく語る 布石の原則」 「やさしく語る 碁の大局観」 ・・・現在、「やさしく語る」シリーズを3冊出版しています。

※4作目「やさしく語る 棋譜並べ上達法」が、8月13日に発売されました!