白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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仲邑菫-徐能旭 第3局

2020年07月21日 23時38分14秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
昨日から碁盤揮毫キャンペーンが行われています。
タイトル戦で使用される碁盤に対局者が署名することがありますが、今回は皆様の碁盤にご希望の棋士が署名するという企画ですね。
ぜひ贔屓の棋士の名前を入れて自慢してください。



皆様こんばんは。
仲邑菫初段(11)と徐能旭九段(61)の三番勝負第3局をご紹介します。
なお、この対局は日本棋院ネット対局幽玄の間にて中継されました。

1図(実戦)
仲邑初段の黒番です。
本局は立ち上がりが良かったですね。
白の勢力圏で、黒△まで立派な構えを得ては黒十分でしょう。



2図(実戦)
白1~11とは激しいものですね。
白は断点だらけですが、強引に黒を分断しました。

この世代の韓国棋士は力碁タイプが非常に多いですね。
傾向が変わってきたのは李昌鎬九段の台頭あたりからでしょうか。
ともあれ、仲邑初段はこの戦いで力負けせず、優勢を確立しました。



3図(実戦)
コウ争いの最中、黒1とは頑張った手です。
単純に黒2、白Aと利かすぐらいでも十分ですが、楽して勝とうとしない姿勢は好感が持てます。
そして、白は受けずに白2と反発し、黒を丸取りにいきました。
立場は逆ですが、前局と似た展開になりましたね。



4図(実戦)
仲邑初段は的確に捌きの道筋を付けていましたが、黒3とはどうしたことでしょうか。
黒A、白3、黒4と打って白×を取っていれば、間違いなく黒勝ちでした。
何かポカがあったのでしょう。

目先の結果を気にする段階ではないとは言え、応援団としては勝ってほしかったですね(笑)。
次の三番勝負を楽しみに待ちたいと思います。



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