白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

伊田篤史-結城聡

2020年07月23日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
安楽死を施した医師2人が逮捕されました。
ドクターキリコを連想させるニュースですね。
動機について取り沙汰する声もあるようですが、それはそれとして安楽死の是非については深く議論されるべきだと思っています。



皆様こんばんは。
木曜日は日本棋院棋士の公式対局日です。
日本棋院ネット対局幽玄の間でも、多くの対局が中継されました(コロナの影響で減っていますが・・・)。
本日はその中から、棋聖戦Cリーグの伊田篤史八段(26)-結城聡九段(48)戦をご紹介します。

1図(実戦)
伊田八段の黒番です。
白1のカケはよくある手ですが、黒4のノゾキから反撃したのは伊田八段らしい力技ですね。
アマが打つと、筋が悪いと言われてしまいそうですが(笑)。

さて、焦点は右辺に取り残された白2子です。
逃げる方法はいくらでもありますが、結城九段の選択は・・・。



2図(実戦)
白1、3のツケ切り!
結城九段らしい、激しい仕掛けですね。
これは一種のモタレ作戦で、黒の受け方によっては白Aの切りを決行し、黒×を取ってしまう狙いです。



3図(実戦)
黒1、3と反撃する黒に対し、白も6、10と切りを2つ入れて対抗しました。
力自慢同士の対局らしく、激しい部分戦になりましたね。



4図(実戦)
結果、黒は白×を取りましたが、黒×が宙に浮きました。
こうなっては白の捌きが成功しています。
結果は白中押し勝ちでした。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後の担当日は8/12(水)、8/26(水)、9/11(金)です。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。今後の活動拠点となります。

白石囲碁教室・・・2020年6月末に閉鎖しました。

上達の約束・・・上達の約束は、お客様の都合に合った会場を選べる回数制のレッスンを行っています。


☆「やさしく語る」シリーズ、好評発売中!
やさしく語る 碁の本質」 「やさしく語る 布石の原則」 「やさしく語る 碁の大局観」 ・・・現在、「やさしく語る」シリーズを3冊出版しています。

※4作目「やさしく語る 棋譜並べ上達法」が、8月13日に発売されました!