goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

和田秀樹「60歳からでも脳はどんどん発達する」 2024/12

2024-12-30 11:30:02 | なるほど  ふぅ〜ん

和田秀樹「60歳からでも脳はどんどん発達する」
  東洋経済Online より 241230  和田 秀樹:精神科医


 高齢者専門の精神科医である和田秀樹さんの著書📗『脳と心が一瞬で整うシンプル習慣 60歳から頭はどんどんよくなる!』。
 本書の中で和田さんは、人はいくつになっても脳の働きを活性化させ、賢くなり続けられるのだと語っています。一部抜粋・再構成してお届けします。

⚫︎高齢になってから人生のピークを迎えた人たち
 60歳というと、ひと昔前には定年退職の年齢として設定されていたこともあり、「第一線を退く年齢」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

 けれど実際には、シニア世代の方は多くの可能性を秘めていますし、仮に過去に華やかな学歴や肩書などを得ていなかったとしても、70代、80代、時には90代になってから華々しい活躍をしたり、世の中に大きな影響を与えたりした方は大勢います。

 大切なのは、「明日は今日の自分を超えていこう」という思いで前進し続けること。
そういう人は「頭をよくしよう」と決意すれば、何歳であってもどんどん知力を増していくことができますし、限界突破していくことだってできるでしょう。

 ここで、年齢を重ねてから人生のピークを迎えた方の例をいくつかお話ししましょう。

 2024年4月に、日本航空(JAL)初の女性社長として就任された鳥取三津子さんは、もともとは客室乗務員として同社に入社した方でした。女性社長だけでなく、CA出身の方の社長就任も、同社にとって初めてのこととなります。

 鳥取さんは長崎県の活水女子短期大学英文科の出身。2024年現在、彼女は59歳。社会人になってからの約40年の間にずっとご自身を磨き続け、経営者としての哲学とスキルを身につけてきたのでしょう。

⚫︎歴史上の人物の多くが遅咲き
 歴史上の偉人で言うと、たとえば初めて日本地図の作成に乗り出した伊能忠敬(1745年~1818年)も、遅咲きの人物として有名です。
「人生50年」と言われていた時代、忠敬は50歳という高齢で天文学者に弟子入りし、測量・天文観測を本格的に学び始めました。その後、56歳から測量の旅に出て、71歳になるまで17年かけて日本全国を測量したのです。
 そして73歳の没後、彼の遺志を継いだ弟子たちが『大日本沿海輿地全図』を完成させています。

 弱まった足腰で日本中を歩き回ることにどれだけの労を要するかは、決して想像に難くはないでしょう。年齢を言い訳にしなかった忠敬のバイタリティが今の地図の礎を築いたのだと考えると、感じ入るものがあるのではないでしょうか。

 人生にはいくらでも形勢逆転のきっかけが転がっています。ですから、「もうこんな歳だから」とか「学歴や肩書がないから」「取り立てて秀でたものがないから」などと言って自分の限界を決めてしまうのは、とてももったいないことだと思います。

 積み重ねてきた年齢と人生経験を武器に、花開くときを信じてください。
諦めさえしなければ、人は何歳からだって発展し続けられるし、一生頭をよくし続けられるのです。

⚫︎若い時より脳の働きをよくするのは十分可能なこと
 意外かもしれませんが、脳はいくつになっても鍛えることができます。
これまで、脳は年齢とともに衰えていくものだから仕方ない、と諦めていた方も多いことでしょう。

 実際に専門家たちの間でも、20世紀まではそのように思われていました。
脳の神経細胞は成人になってからは減る一方で、その後、増えることはないと思われていたのです。
必然的に、大人になれば記憶力も衰えるものと思われるようになりました。
 ところが2000年、ロンドン大学の認知神経学の研究者、エレノア・マグワイアー博士がこの常識を覆し、「脳の神経細胞は、大人になっても増えることがある」と報告したのです。
 ことの発端は、マグワイアー博士が、ロンドン市中を走行するタクシー運転手たちの優れた記憶力に興味をもったことでした。
 ベテラン運転手たちは、ロンドンの複雑な路地や裏道を詳細に記憶し、そのうえで、時間帯によって変わる道路の混み具合なども加味しながら、毎回、最適なルートを導き出しています。
 その驚異的な記憶力に関心を抱いた博士が、タクシー運転手と一般の人たちとの脳の比較研究をした結果、運転手たちの脳の「海馬(記憶を司る部位)」が、一般の人たちより大きく発達していることを発見したのです。

 特に長年従事している運転手ほどその度合いは大きく、運転手歴30年を超えるベテランは、海馬の体積が実に3%も増えていました。

⚫︎脳は訓練次第で何歳からでも発達する
 ベテラン運転手の脳内には、緻密な道路地図が見事にインプットされています。彼は毎日、乗客から目的地を告げられるたびに、その詳細な地図を思い浮かべながらベストな行き方を想定します。
 そのような、「情報を記憶し、それを引き出す」という作業を長年にわたって積み重ねてきた結果、彼の海馬の神経細胞は増え、大きく発達していたというわけです。

 このように、脳は訓練次第で何歳からでも発達しますし、このベテラン運転手の例のように、若い頃より記憶の容量を増やしたり、働きをよくしたりすることだって十分に可能なのです。
 筋力と同じように、記憶力も思考力も、使わなければ当然衰えていきます。
だからこそ、「もう歳だから」とマイナスな自己暗示をかけて諦めるのではなく、「まだまだこれから」と前向きな気持ちで脳を鍛えていくことが大切です。
 そうすれば自ずと結果はついてきますし、理想を持つことで毎日に張りも生まれてくるでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仏教はなぜここまで日本で受け入れられたのか…私たちの根源に埋め込まれた「空」というメッセージ 2024/12

2024-12-27 01:59:39 | なるほど  ふぅ〜ん

仏教はなぜここまで日本で受け入れられたのか…私たちの根源に埋め込まれた「空」というメッセージ
現代ビジネス より 241227  藤田 正勝


【画像】日本でもっとも有名な哲学者がたどり着いた「圧巻の視点」

 明治維新以降、日本の哲学者たちは悩み続けてきた。「言葉」や「身体」、「自然」、「社会・国家」とは何かを考え続けてきた。
 そんな先人たちの知的格闘の延長線上に、今日の私たちは立っている。『日本哲学入門』では、日本人が何を考えてきたのか、その本質を紹介している。
※本記事は藤田正勝『日本哲学入門』から抜粋、編集したものです。

⚫︎「空」とは何か
「空」という概念をめぐって、西谷啓治が「空と即」(『講座仏教思想』第五巻、一九八二年)という論文のなかで興味深いことを記している。
 西谷によれば、「空」の概念はインドで──たとえば先ほど見た「色即是空」の場合のように──すべての事物がそれ自体として存在しているのではないということを言い表す理論上の概念として成立したが、それが日本に伝えられたとき、純粋に理論的な概念としてではなく、むしろ感情や情緒と結びつく仕方で受け入れられた。
 その背景には、そもそも日本では「死」というものが、「はかない」とか「むなしい」といった感情と深く結びついたものとしてとらえられていたことがあったと考えられる。

 もちろん人間の有限性、あるいはすべてのものが移ろいゆくということは、日本でも、インドでも、あるいはヨーロッパでも同じであって、日本においてだけとくに人間の有限性ということが言われるわけではない。
無常感、そしてそれを基礎とした無常観という世界観は、どこにも共通して見られる。
 たとえば、よく引用されることばであるが、『旧約聖書』の「伝道の書」には、「空の空、すべては空なり」ということばがある。
しかし西谷は──これは別の論文「芭蕉について」においてであるが──東洋と西洋とでは、無常というものが感じられる地盤は同じではないと言う。西洋においては、すべてが移ろうと言われる場合にも、その根底に、何らかの意味で移ろわぬもの、永遠なものが考えられているというのである。
 たとえばイデアというような考え方もそうであるし、キリスト教の神もそうである。西洋の無常というのは、そういう永遠なものに支えられた、あるいはそれに基礎づけられた無常である。
 それに対して東洋の場合には、そういう移ろいゆくものの背後に永遠なるものが見られず、そのために、その無常感、あるいは心の「むなしさ」といったものがどこまでも深くなっていくところがあると西谷は述べている。

 私たちはたとえば自然の諸事物を見たり、聞いたりする場合でも、それを単なる知の対象としてではなく、むしろ情意の対象として、つまり気分的なものと結びついたものとして受けとっている。
晴れ渡った青空を見れば、さわやかさを感じ、心も晴れ晴れとするし、無邪気にほほえむ赤ちゃんの顔を見れば、見ているこちらの心もおのずから和んでくる。知るということと、気分、感情、情緒というのは深く結びついているのである。

⚫︎西洋と東洋の違い
 一般的にそのように言えるが、仏教の「空」という概念が日本に受け入れられたときにも、──蓮如の『御文章』の「はかない」とか、「あわれ」という表現に端的に見られるように──単なる理論的な概念としてではなく、情緒と深く結びつくような仕方で受けとられた。そのように情意のレベルで受けとられた「空」を西谷は「情意における空」ということばで言い表している。

 もちろん、「空」という概念は中国においてもすでに情意的なものと結びついて受けとられたということも言える。空、つまりシューニヤ(śūnya)というインドで成立した概念が「空」という中国語に移されたとき、純粋に理論の上でというよりも、「空」ないし「虚空」のもともとの意味である「目に見えるそら」と結びつく形で受容されたと西谷は指摘している。
目に見えない永遠無限なものであるシューニヤが、人間にとって目で見ることのできる唯一の永遠なるものである「そら」と結びつけて受容されたのである。概念の受容の歴史という観点から見たときたいへん面白い点である。
異なった文化のなかの新しい概念に接したとき、それをどのように受容するかというのは、つねに大きな困難を伴う作業であるが、中国の人たちは、目に見えない無限である「空」を理解するために、目に見える無限を手がかりとしたのである。

「空」ということばは中国でも、いっさいは空であると観取することから生じる特有の「気分」をも言い表すことばとして使われた。
しかし日本ではより強く「はかなさ」や「むなしさ」、そういった気分と結びついたものとして「空」の概念が受け入れられていった。
 西谷はそうした例の一つとして、次の西行の歌を挙げている。「風に靡くふじの煙の空に消えて行方もしらぬわが思ひかな」という歌である。ここでは自分の思いのはかなさ、あるいは自分の存在の虚しさが、空に消えていく煙のはかなさと、それを消していく空の虚ろさに重ねあわされている。その背後には、もちろん仏教の「空」の思想がある。それがここでは空に消えていく煙のはかなさと、そして自らの存在の不確かさと重ねあわされている。

そのように「空」が受けとめられたということは、本来なかったものがそこに付け加えられたということでもあるが、しかしそれによって教理がゆがめられたとは単純には言えないであろう。
 仏教の理論がこのように気分的なもの、情緒的なものと深く結びつく仕方で受けとめられたために、日本では仏教が人々のあいだに受け入れられ、深く浸透していったということも言える。そうでなかったら、仏教は日本でこれほど深く根を下ろすことはできなかったかもしれない。

 さらに連載記事〈日本でもっとも有名な哲学者はどんな答えに辿りついたのか…私たちの価値観を揺るがす「圧巻の視点」〉では、日本哲学のことをより深く知るための重要ポイントを紹介しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「日本は壮大な実験場になる」…人工知能研究の第一人者に聞く「AIにはできない」こと 2024/12

2024-12-27 01:55:00 | なるほど  ふぅ〜ん

「日本は壮大な実験場になる」…人工知能研究の第一人者に聞く「AIにはできない」こと
FRIDAYデジタル  より 241227 


「裁判官は人ではなく、AIでもいいかもしれません」
社内にどんどんAIが導入され、事務作業が効率化されている。

 今年、ノーベル化学賞を受賞したデミス・ハサビス氏はAIを活用して、たんぱく質の構造を予測したり、人工たんぱく質を設計する技術を開発した。
 彼は、これまで1年かかっていた創薬のために必要なデータ処理を、数分で終わらせたという。
「AIを使うことで、社会は飛躍的に進歩するでしょう。今後、行政機関や会社でどんどん導入されていくと思います」
 こう語るのは、慶應義塾大学理工学部の栗原聡教授だ。栗原教授は、『AIにはできない 人工知能研究者が正しく伝える限界と可能性』の著者であり、現在、人工知能学会・会長も務めている。
「なぜ行政機関や会社が導入するかというと、今まで人間がやっていた仕事をAIに置き換えることで人件費が浮くからです」

一時期は、AIの登場でブルーカラーの仕事が奪われるのではないかといわれていた。
しかし、今や仕事を奪われるのはホワイトカラーだ。

「ChatGPTには、古今東西のあらゆる書物、文献、データが詰まっている。過去の判例をもとに判決を下すだけだったら、裁判官は人ではなく、AIでもいいかもしれません」

 栗原教授によれば、AIの発達によって、格差も生まれるという。
AIを使えば面倒な作業も短時間で終わるし、ChatGPTを使えば、なんでも答えてくれる。この便利さにあぐらをかいて、自分では考えなくなる人が増えていくだろうというのだ。

「ChatGPTに問いかけるということは、数千万人、数億人に問いかけるのと同じです。
ブレーンストーミングをしても、その場にいるのは、たかだか5~6人。
それがChatGPTに聞けば、数億人に聞いた答えが数秒で返ってくる」と栗原聡教授

⚫︎「発明」「発見」ができるのは人間だけ……“人間力”とは?
 落ちこぼれないためには、どんな技術を身につけたらいいのだろうか。
「少し前まではプログラムが作れるなど、IT系の技術が必要だったかもしれません。基本的なデジタル操作能力は最低限必要とされますが、さらにAIにどのようなことをさせるか、どういうものを作りたいかということが大事です。

 今のAIは、聞いたことに答えてくれますが、発見、発明はまだ人間にしかできません」
これからの人間に必要なのは、発明や発見をするための豊かな想像力や発想力。
これは、どんな仕事につこうとも関係ないという。

発明、発見の大きな手助けとなるのが、ChatGPT。
「ChatGPTに問いかけるということは、数千万人、数億人に問いかけるのと同じです。当然、自分以上に知識を持っている人もいるし、自分と感性が違う人がいる。自分が気づかなかった答えが返ってくるのは当たり前です」

AIがなかったときは、人に相談していた。その相談をしているのと変わりはないという。

「ブレーンストーミングをしても、その場にいるのは、たかだか5~6人。それがChatGPTに聞けば、数億人に聞いた答えが数秒で返ってくる。どれだけ自分の手助けになるかといったら、これまでと月とスッポンどころじゃない。それがAIなんです」

AIを活用することによって、今まで以上にイノベーションは起こりやすくなるだろうと、栗原教授は言う。

ChatGPTはブレーンストーミングの「メンバーの一人」として考える
「でも実はChatGPTを使いこなすのは、とても難しいのです」

 ChatGPTは聞いたことには答えてくれるが、聞いたことにしか答えてくれない。答えをもらうためには質問をしなくてはならないが、質問の仕方が悪いと想定外の答えは出てこないのだ。

「想定外の答えを得ようとすると、質問の仕方を相当工夫しなければなりません。とんでもない知識が入っているけれど、自分が思ってもいない答えを引き出すのが難しい。たぶん僕も、本来の能力のほんの少ししか使いこなせていないと思います」

多様な質問をするためには、いろいろな見方ができる能力、人が言っていることを理解する能力、発想力などの“人間力”が必要になってくるとか。

「もう一つ大事なことは、ChatGPTは1対1で使わないことです。1対1で使うと、自分の能力、発想力以上のものは出てこないから。ブレーンストーミングのメンバーの一人として使うといいと思います」
「大事なことは、ChatGPTは1対1で使わないことです。1対1で使うと、自分の能力、発想力以上のものは出てこないから」と栗原教授は言う

⚫︎脳を鍛えてこそAIが使いこなせる
 “人間力”を養うためには、子どものころに体を使って遊び、さまざまなものに触れて、脳を鍛えることだとか。

 オーストラリアでは16歳未満の子どもがソーシャルメディアにアクセスできないよう規制する仕組みが導入されたが、
「まことに正しい。インターネットはビジネスや仕事で使うと効果がありますが、ほかではあえて使う必要はありません。脳を鍛えなくてはいけないときにインターネットやAIにべったり頼ってしまっては意味がない。脳を鍛えてこそAIが使いこなせるようになるのですから」

脳を鍛える時期が過ぎてしまった私たちは、どうしたらいいのだろう。
「たとえば本を読むことです。それもビジネス書ではない、文芸書。ものを理解する、考える、発想するためには小説や哲学書などを読んだほうがいい。感情をゆさぶられるということは、脳が刺激されたということ。

 読むだけでなく、頭に入って、自分の経験と照らし合わせて感想を言えるかどうか。AIは自分のレベルでしか使いこなせないので、自分を高めなくてはいけない」

⚫︎日本は壮大な実験場になる
 デジタル後進国といわれている日本。これから巻き返すことはあるのか。
「現在のAIは道具です。自分で判断して動くことはできない。けれど、これからは自分で判断して動く自律型AIが必ず登場する。
 それを受け入れる土壌があるのが日本だと思います」
鉄腕アトムやドラえもんのようなAIロボットが登場するのは、それほど遠い未来ではないという。ところが、欧州連合を中心に、このようなAIロボットを規制する動きが強まっている。
「キリスト教圏では神の下に人間、すべてのテクノロジーは人間を助ける道具であって、ロボットはあくまで道具。だから、能動的に動作するタイプのAIには抵抗感があるんです。

 対して日本では、昔から鉄腕アトムやドラえもんなどAIロボットを友達としてみている文化がある。ゆるキャラなど人間でないものとも共存している。このような文化は日本独特です」

AIロボットを受け入れる土壌が日本にはあると栗原教授は言う。
「日本は、自律型AIロボットを使いこなすための壮大な実験の場になるでしょう。そのとき必要なのは、AIを操作するデジタル能力ではなくて、ドラえもんと何をするかということ。脳を鍛えておかなければいけません」

自律型AIが登場したら、人間は何をすればいいのか。
「面倒くさい仕事は全部AIにやってもらえるのだから、よりハッピーに、より快適になります。人間は自分がやりたいことをやればいいだけ。

 ローマ時代、ローマ人はやりたくないことは全部奴隷にやってもらった。
その結果、さまざまな哲学や芸術が花開きました。将来、そうなる可能性もあるのです」



📗『AIにはできない 人工知能研究者が正しく伝える限界と可能性』栗原 聡著(KADOKAWA)。人工知能の専門家が、現在のAIの“限界”と、その先にある「次世代AIの可能性」を論じた一冊
▶︎栗原聡 慶応義塾大学理工学部教授。人工知能学会会長。慶応義塾大学共生知能創発社会研究センター・センター長。慶応義塾大学AIC生成ラボ・ラボ長。人と共生できるAIの実現を目指し、自律型認知アーキテクチャの構築に取り組む。またネットワーク科学では、複雑な社会現象や生命現象をネットワークの観点から解析し、新たな知見や応用を探求している。

取材・文:中川いづみ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なぜ昔の日本人のほうが「元気な状態で長生き」だったのか?「狂言師」に長寿が多い「4つの理由」 2024/12

2024-12-23 01:20:16 | なるほど  ふぅ〜ん

なぜ昔の日本人のほうが「元気な状態で長生き」だったのか?「狂言師」に長寿が多い「4つの理由」
 現代ビジネス より 241223  茂山 千三郎(狂言師)



 狂言師には、長寿で、健康かつ元気な人が圧倒的に多い……。
そう指摘するのは、著書に『和儀 医師もみとめた狂言トレーニング』がある、狂言師の茂山千三郎氏だ。
 いったいなぜ、狂言師はいくつになっても元気なのか? その知られざる秘訣を明かしてくれた。

⚫︎現代の日本人は長生きしていない?
 私の父「(四世)茂山千作」(享年93歳)は他界する半年前まで現役で、祖父「(三世)茂山千作」(享年89歳)も86歳まで現役でした。
 能楽師として、今なお活躍している野村萬先生や、野村万作先生、(四世)山本東次郎先生も、みなさん長寿で現役です。
 さらに、長寿であることはもちろん、認知症もなく、介護も不要で、健康かつ元気にしておられます。
 このように、狂言師は長寿が多いのですが、それは、伝統的な狂言技法にもとづいた所作や生活習慣が影響しているからです。

 まずは、現代日本人の「長生き」について考えてみましょう。
現代の日本人は、平均寿命の長さで世界的に抜きんでています。
 しかし、単に平均寿命が長いだけでは「じつは日本人は長生きしていない」と考えることもできます。

「長生き」を考える際に注目すべきは「健康寿命」という概念なのです。
現代日本人は、平均寿命が延びる一方で、健康寿命はほとんど変わっていません。
 健康寿命とは、日常生活を支障なく過ごせる期間を指し、これが短いことは見過ごせない問題です。

 2022年の厚生労働省のデータによれば、日本人女性の平均寿命は87歳であるのに対し、健康寿命は75歳に過ぎません。
 男性の場合も、平均寿命が81歳であるのに対して、健康寿命が72歳です。
つまり、男女ともに平均的に10年ほど、何らかの病気を抱えたり、介護を必要としたりしているわけです。

⚫︎なぜ昔のほうが元気で長生きだったのか
 西洋の生活様式が入る以前の日本人は、健康寿命と実際の寿命がほぼ一致していました。
その原因は、人として生き物として、体質に合わない生活スタイルを導入した弊害によるものです。

 たとえば「畳に座卓」から「テーブルと椅子」に、「和服、足袋、草履」から「洋服、靴下、靴」といった具合です。
 とくに、靴文化の導入や現代的な歩行スタイルは、医学的にも人間の骨格や健康に悪影響を与えているという指摘があります。
 しかし、そんな現代においても、先述したとおり、我々狂言師のように、伝統的な日本の身体技法を取り入れている人々は、健康寿命が長く、80代や90代になっても現役で活動している例が多いのです。
 これは、古来の歩行法や呼吸法を実践し続けていることが、健康寿命を維持するうえで効果的であることを示しています。
 要するに、現代の日本人は、たしかに寿命こそ長いものの、健康な状態で長生きすることができていません。
 そのため、この状況を改善するために、昔ながらの身体の使い方や生活スタイルを見直し、健康寿命を延ばすことが大切なのです。

⚫︎狂言師が長生きできる「4つの理由」
 狂言師たちが長生きできる理由は、日々の生活や舞台で実践している伝統的な身体技法や呼吸法にあります。
 狂言は日本の伝統芸能であり、670年にもわたって受け継がれてきた身体の使い方や精神の保ち方が凝縮されています。
 これらの技法は、現代人にとっても非常に効果的な健康法として規範となりうるもので、狂言師たちと同じように長生きを実現できると考えています。

 なかでも重要視すべきは「呼吸法」です。
酸素を効率的に体内に取り込み、血液の循環を促進することで、健康に重要な要素を活性化させます。
 また、深い呼吸は副交感神経を刺激し、リラックス効果を生み出すため、精神の安定にも寄与します。
呼吸法を通じて、狂言師たちは心身のバランスを保ち、健康な状態を維持しているのです。

 次に、狂言師たちの独特な動きである「摺り足」も、長生きに大きく寄与しています。
狂言の摺り足は、上半身のブレをなくし、床をなでるように足を運ぶ独特な歩行法です。
 これにより、膝や腰に負担をかけることなく、体全体のバランスを保ちながら動くことができます。
 このような歩行法は、じつは古くから日本人が自然におこなってきた歩き方であり、狂言師たちはこの伝統的な歩行法を現代においても実践しています。
 そのおかげで体幹を強化し、身体にあった正しい姿勢を保つことができ、健康寿命を支えているのです。

⚫︎心身の健康を保つ「狂言師の構え」
 さらに、狂言師たちが舞台で取り入れている「構え」にも注目してみましょう。
狂言においては、役者はつねに自分の体の「軸」を意識し「天地人(天と地と人間)」を結びつける感覚を養います。

軸がブレずに、体が歪んでいない「構え」/秀和システム提供

 この「軸」を保つことで、体が歪まず、エネルギーの流れがスムーズになり、全身の調和が取れた状態を維持できます。
 この構えは、身体のバランスだけでなく、精神的な集中力や直感力を高める効果もあり、結果的に心身ともに健康な状態を保つことができます。
 なお、狂言師たちは日常的に「感謝」の精神を大切にしています。
彼らは舞台に立つ際、つねに感謝の気持ちを持ち、それを演技や所作に反映させます。
 この感謝の精神は、心の安定やポジティブな考え方を生み出し、ストレスを軽減する働きを持っています。

 現代の科学でも、ポジティブな感情が健康に与える影響が指摘されており、我々、狂言師は感謝を実践することで、健康寿命に寄与していると言えるでしょう。
 これらが複合的に作用し、狂言師たちは長生きをし、健康寿命を延ばすことができているのです。

 彼らの身体技法や心構えは、現代の日本人にとっても学ぶべき点が多く、取り入れることで健康維持に役立つと考えられます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本と中国を旅行したイギリス人 駅で日本人と中国人の違いを発見 2024/12

2024-12-17 01:50:15 | なるほど  ふぅ〜ん

日本と中国を旅行したイギリス人 駅で日本人と中国人の違いを発見
 NewSphere より 241217 


 世界中を旅行し動画を制作しているYouTuberの男性が、実際に現地を周って気付いた中国と日本の違いを明かし、注目を集めています。

【動画】地下鉄で日本人と中国人に違いがあると感じたイギリス人

⚫︎イギリス人が見た日本人と中国人
 少し前に中国を旅行した後、日本にやって来たというイギリス出身のベン・コールマンさん。
 日本では東京の観光地を巡ったほか、レンタカーを借りて、富士山が見渡せる絶景ポイントを通って大阪まで行ったそうです。
 動画のなかで、ベンさんは「日本の電車には通学中の小さな子供たちがたくさん乗っている」とその高い安全性を大絶賛しており、「ロンドンでは考えられない」と話しています。
 また、車内でも「上海の電車はかなりうるさかったけど、日本人はみんな静かでリラックスしているよ」とベンさん。
 ほかにも、「中国人には周りへのリスペクトが足りない。でも日本人には気遣いがある」と語っています。
 その例として、電車に乗り降りする際「中国人は我先にと周りの人たちを押しまくるんだ。動物じゃないんだからさ」と厳しめ。
 一方で「日本人は長い列でもちゃんと順番を待ち、冷静に乗り降りする」といい、「そういう部分が中国の嫌な所だったね」と正直な心境を明かしました。

 ベンさんの動画に対し、視聴者からは「旅行をする際の良い勉強になる」「私も中国より日本の方が合っていた」「僕も前に両国を周ったけど、全然違うよね」「また日本に行きたくなった」「日本人の敬意やリスペクト、配慮が素晴らしい」といった称賛の声が寄せられています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする