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何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

⚠️ 京都市山科区西野山岩ケ谷町でクマ出没 12月14日午前9時15分頃

2024-12-15 03:35:00 | ¿ はて?さて?びっくり!
危険動物ニュース より 


🐻(京都)京都市山科区西野山岩ケ谷町でクマ出没 12月14日午前
 京都府警によると、14日午前9時15分ごろ、
    京都市山科区西野山岩ケ谷町にクマが出没しました。

■出没時や発見時の状況
・クマが目撃された。




💋行動範囲内に…ヤバい…☢️
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電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く 2024/12

2024-12-13 01:17:17 | ¿ はて?さて?びっくり!

電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千年稼働」の世界
 Newsweek より241213  ジェス・トムソン


世界最硬のダイヤモンドが守る、数千年稼働する電池の秘密(写真はイメージです) Declan Sun-Unsplash

<充電不要で数千年稼働するダイヤモンド電池が発表された。炭素14の放射性崩壊を利用した仕組みは、極限環境での活躍を見込まれている>
何千年にもわたって医療機器や宇宙船に電力を供給し続けられるというダイヤモンド製の電池を研究チームが発表した。

 この電池は、放射性同位元素の「炭素14」をダイヤモンドで取り囲んで電気を起こす。普通の電池に比べて飛躍的に長持ちすることから、医療機器や、宇宙空間のような極限環境でさえも使用できる。

【動画】電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千年稼働」の世界

「ダイヤモンド電池はマイクロワット級の電気を安全かつ持続的に供給できる。これは人工ダイヤモンドを使って少量の炭素14を安全に封じ込める新興技術だ」。
 イギリス原子力公社(UKAEA)トリチウム燃料サイクル局長のサラ・クラークは声明でそう述べている。

 新型電池はUKAEAとイギリスのブリストル大学が共同開発。ダイヤモンドの中に閉じ込めた炭素14同位元素の放射性崩壊を利用する仕組みを備える。

 同位元素とは、原子核に含まれる陽子の数が同じで中性子の数が異なる化学元素のことで、安定同位元素と、時間が経つにつれ放射線を放出しながら崩壊していく放射性同位元素がある。炭素14は放射性同位元素で、ベータ崩壊を起こして電子を放出する。

 ダイヤモンド電池は、太陽光パネルで光を電気に変換するように、ベータボルタ効果と呼ばれるプロセスを通じて放射性崩壊を電気に変換する。
 炭素14の半減期は約5730年。つまりこの電池は理論的には数千年間、持続できる。ただし出力は時間とともに低下する。
 こうした電池は眼球インプラントや補聴器、ペースメーカーなど充電や電池交換なしで長期間稼働させなければならない医療機器のほか、メンテナンスが非現実的な宇宙船や人工衛星、遠隔センサーなどに使うことも期待される。

 ブリストル大学材料学教授のトム・スコットは、「我々のマイクロパワー技術は宇宙技術やセキュリティ機器から医療用インプラントに至るまで、重要なアプリケーションに幅広く対応できる。
 今後数年かけて産業界や研究界のパートナーと連携しながら、あらゆる可能性を探求できることに期待している」とコメントした。

 ダイヤモンド構造は崩壊に伴って放出される放射線を閉じ込めることもできるため、人や環境にとっての安全性も保証される。

 ブリストル大学化学校のニール・フォックスは先にこうコメントしていた。
「炭素14を材料に選んだのは、どんな固形物にもすぐ吸収される短距離放射線を放出するという理由だった。吸入したり素肌に触れたりすれば危険だが、ダイやモンドの中に安全に格納することで、短距離放射線は脱出できない」

「実際、ダイヤモンドは人が知る限り最も硬い物質であり、文字通り、我々が利用できる中でこれ以上に守りが堅いものはほかにない」

(翻訳:鈴木聖子)
ジェス・トムソン
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「死」の数理理論が越えたらもう戻れない「三途の超曲面」を発見! 2024/12

2024-12-06 20:50:01 | ¿ はて?さて?びっくり!

「死」の数理理論が越えたらもう戻れない「三途の超曲面」を発見!
ナゾロジー より 川勝康弘


「死」の数理理論が越えたらもう戻れない「三途の超曲面」を発見! / Credit: 「死」の数理理論を構築

 生きている不思議と死んでいく不思議、その境界の話です。
東京大学で行われた研究により、生と死の境界を数理学的に判断する手法が開発されました。

 この理論モデルでは栄養レベルや酸素レベルなど複数の要因を用いて生と死を細胞レベルで判断すると共に、生死の境界を数理学的に導き出し、その境界を「1度渡ってしまったら2度と戻れない三途の川」になぞらえて「三途の超曲面」と名付けました。

 死の数理学を構築し死を理解することは、命の不思議を解き明かすことにつながります。

 研究者たちは論文の最後にて「死の理論を明らかにすることができれば、それは「死」の概念を改革する上でさまざまな意味を持つ可能性がある」と述べています。
 しかし数理理論によって描き出された「三途の川」は、いったいどんな見た目をしていたのでしょうか?

研究内容の詳細は2024年11月27日に『Physical Review Research』にて公開されました。

目次::越えたら二度と戻れない「三途の超曲面」の数理理論

⚫︎越えたら二度と戻れない「三途の超曲面」の数理理論
生の世界と死の世界は何によって別けられているのか?

 誰もは1度は考えたことがあるでしょう。
日本の仏教の考えでは、現世と来世の間は「三途の川」と呼ばれる川によって隔てられていると考えられています。
 またよりカジュアルな認識では「三途の川」は生と死を隔てる境界線であり、渡り切ってしまうと2度と生の世界には戻れないとされています。

 オカルト分野でも三途の川は人気であり、三途の川を渡り切る前に、先に旅立った肉親や親友に警告を受け、思い直して引き返すと病院のベッドの上だった……といった話がよく描かれています。

 一方、生物学の分野の死の定義はやや曖昧でした。
 これまでの研究により、生きている細胞と死んでいる細胞を区別するためのさまざまな判定法が開発されてきましたが、ある判定法Aでは「死んでいる」とされた細胞が別の判定法Bでは「生きている」と判定されることが多々ありました。

 たとえば細胞内部の化学反応を測定する方法では、細胞内の化学反応が一定以下まで低下することが「死」とされています。
 しかし細胞膜のダメージが一定以上を死とする判定法や細胞の再増殖能力をもとに死を判定する方法など他の方法と必ずしも結果が一致するわけではありません。
 そのため、細胞死の起こる仕組みやメカニズムが活発に研究されているにもかかわらず、「死」という現象がどのような数理学的性質を持つかは全く不明なままでした。

 そこで今回、東京大学の研究者たちは近年急速に進歩している計算生物学の手法を用いることで、生死の境を数理学的に判定する方法を開発することにしました。

 研究はまず最初に「生きている状態」と「死んでいる状態」についての最も基本的な確認から始まりました。
 それは、生きているものは死ぬことができますが、死んでしまったものは生きている状態に戻らないという、基本中の基本です。
 加えて研究では「生きている状態(の代表点)」に戻れる一時的な不活性化もまた「生きている状態」であり、戻れない状態こそが本当の「死んだ状態」と定義しました。

「何を当然のことを…」と思うかもしれませんが、数理理論を確立するにはそういった基礎の基礎から理論を積み上げていかなければなりません。

三途の川を数理理論で描き出しました / Credit:clip studio . 川勝康弘

 次に研究者たちは、理論構築の基盤として、細胞の生死と個体の生死を区別する必要がない単細胞生物を想定し、細胞内部で起こる生命活動を計算対象とすることにしました。
 たとえば細胞に外部から物質Xが取り込まれ、それが物質Yに変換されることでエネルギーが発生し、最終的に物質Yが体外に排出されるときにいった反応です。
 このような反応は、糖分が分解されエネルギーが取り出される過程をはじめ、生命活動の最も基本的な形となっています。
 研究では、このような基本的な生命活動が行われ続けている状態を「生きている状態」としました。

 生きている状態が続く限り、細胞が糖を分解してエネルギーを取り出し続けるように、物質Xが物質Yに変換されてエネルギーを取り出す反応が続けられます。
 次に研究者たちは、外部の栄養濃度や酸素濃度を制御して、この反応の進み具合を調べました。
 すると本物の細胞と同じく外部の栄養濃度や酸素濃度といった条件が良好な場合「XとYとエネルギー」を基本とした生命活動が順調に続けられることが判明。
 また条件を多少悪化させただけでは、反応が一時的に不活性化状態に陥るだけで、その後の条件の改善により活性化状態に復活できることが示されました。

 このような一時的な生命活動の不活性化は「生きている状態」に戻れることから「死んでいる状態」とは見なされません。
 しかし研究者たちが解析を進めると、このような幸運な復活劇は常に起こるわけではありませんでした。

 栄養濃度や酸素濃度の設定を厳しいものにして、一度不活性化してしまうと、その後にどんなに条件を改善しても、2度と活性化しないことがケースが存在したのです。
 酸素供給を24時間止められた脳細胞が、その後に大量の酸素と栄養素に満ちた培養液に浸されても生き返らないように、生の世界(活性状態)に2度と戻らないこともありました。

 研究者たちは、そのように復活が起こる場合と起こらない場合のデータを集め「物質(例: X、Y)」や「エネルギー」に関連付けたパラメータを用い、3次元のグラフとして可視化しました。

 SANZ超曲面を1度でも踏み越えたら二度と生きている状態にはもどらない / Credit: 「死」の数理理論を構築

 この図では周囲の部分が「生きている状態に戻れる領域」中央部分が「生きている状態に戻れない領域」を示しています。
 外部環境が変化に合わせて、細胞の生命活動はこの3次元空間の中を彷徨います。
実際にモデルを動かしてみると、周辺領域に留まる限りは条件が悪くても生命活動が再開できるものの、中央領域に入ってしまった場合には、その後にどんなに栄養濃度や酸素濃度を優遇しても、2度と活性状態には戻らないこと……つまり永遠に「死んだ状態」になることが明らかになりました。

 研究者たちは「周辺と中央を隔てる境界面は、渡ってしまうと2度と「生きている状態」に戻れない、三途の川に相当するものであると考えることができる」と述べ、この境界面を三途の川になぞらえて「三途の超曲面」と名付けました。
(※正確にはSeparating Alive and Non-life Zone を略してSANZとしています。また論文中ではSANZ hypersurface:SANZ超曲面とも記述されています)

 もし単細胞生物の病院があるならば、医者たちは「X、Y、エネルギー」の数値を血液検査のように測定することで、その細胞が今後生き残る可能性があるかどうかを判断できるわけです。

 これまで様々な生命科学の理論が打ち立てられてきましたが「三途の超曲面」という概念を含むモデルは非常にユニークかつ画期的な試みと言えるでしょう。


▶︎参考文献
「死」の数理理論を構築
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/10595/
▶︎元論文
Theoretical basis for cell deaths
https://doi.org/10.1103/PhysRevResearch.6.043217?_gl=1*45vlx7*_gcl_au*MTQ1MjgyNDczMS4xNzMyNjY0MTEx*_ga*NDc0MDg5NTkwLjE3MjAzOTI3NTM.*_ga_ZS5V2B2DR1*MTczMzQ2MjY1My4yOS4wLjE3MzM0NjI2NTMuNjAuMC4yNTU1MTUyNzI.

▶︎ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者/ナゾロジー 編集部
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女子高校生3人が二酸化炭素を吸収するボールを開発「化学の甲子園」で全国2位、地球温暖化対策にもつながる研究 世界大会に出場へ

2024-11-27 22:48:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

女子高校生3人が二酸化炭素を吸収するボールを開発 「化学の甲子園」で全国2位 地球温暖化対策にもつながる研究 世界大会に出場へ
  長野放送  より 241127


◆「ミドリ・バイオ・リアクター」(MBR)
「化学の甲子園」と言われるコンテストで飯山高校2年生の女子生徒3人の研究が全国2位となりました。
開発したのは二酸化炭素を吸収する小さなボール。
地球温暖化対策にもつながる研究で、年明けには世界大会にも出場します。


■イクラ似の酸素を生むボールの誕生
 青く色づいた液体を落とすと小さなボールが!
青く色づいた液体。中には、ミドリムシなどの緑藻類が入っています。スポイトを使って透明な液体に落とすと。

生徒:
「塩化カルシウム水溶液に表面が触れた瞬間に固まります」
透明で小さなボールが出来上がりました。
緑藻類の光合成で酸素を生み出す

高藤さん:
「ぷにぷにしています。(何に似ている?)イクラに似ています」
このボールの名前は「ミドリ・バイオ・リアクター」(MBR)。ボール内に閉じ込めた緑藻類の光合成により、二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出す効果があります。


■女子高校生3人で開発
 開発した飯山高校の女子生徒3人
開発したのは飯山高校自然科学部の2年生の女子生徒3人です。

@飯山高 自然科学部・藤沢佳美さん:
「近年話題になっている地球温暖化、二酸化炭素の増加が原因の一つとさていますが、(地球温暖化地策には)二酸化炭素を吸って減らし、酸素を吐いて増やす、エネルギーにもなる葉緑体を用いることが有力なのではないかと考えました」

4月から地球温暖化の要因となっている二酸化炭素の削減について研究を重ねてきた3人。試行錯誤を重ね行きついたのが緑藻類をボールに閉じ込める方法でした。

@飯山高 自然科学部・大塚結愛さん:
「光合成をするボールにすることで、外部との酸素と二酸化炭素の循環が可能で、二酸化炭素を減少できる」

1リットルのボールを1日光合成させると、1.5リットルの二酸化炭素を吸収するということです。


■「化学の甲子園」で全国2位
「高校化学グランドコンテスト」に出場(飯山高校提供)
 3人は、この研究成果で「化学の甲子園」とも言われる「高校化学グランドコンテスト」に応募。すると、10月の最終審査で全国102チームの中から2位にあたる化学未来賞に選ばれました。入賞は、県内の高校で2校目だということです。

@飯山高 自然科学部・高藤陽菜果さん:
「研究の最中では予想と違っていたり、うまくいかないことがたくさんあったが、賞をもらって、自分たちのやってきたことは間違っていなかったとわかってうれしかった」

⚫︎2025年1月に台湾で開催される世界大会への出場も決まった3人。
今後は、「ミドリバイオリアクター」の実用化についても研究を進めたいとしています。

@飯山高 自然科学部・大塚結愛さん:
「例えばワインを発酵させる現場で二酸化炭素が出てしまうので、そこでの活用や火力発電所で二酸化炭素が出るので、その時に使うとか、二酸化炭素が出る現場で活用されたらいいなと思っています」
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物体は6次元の世界に存在し、私たちの世界は3次元に投影された影にすぎない!? 「準結晶」が説明する異次元のリアル 202411

2024-11-27 22:26:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

物体は6次元の世界に存在し、私たちの世界は3次元に投影された影にすぎない!? 「準結晶」が説明する異次元のリアル
 webムー より 241127 久野友萬(ひさのゆーまん)


⚫︎準結晶は6次元の影
「超弦理論」という量子力学の説がある。量子よりもさらに小さい、理論上ここから先は無というサイズを「プランク長」という。10の−33乗メートルが物理の限界。そこに、輪っかになった高次元があり、この宇宙を作っているという。

 超弦理論の高次元は、絶対的に小さいので異次元生物も異次元へのアセンションも問題外である。プランク長と人間は、人間と宇宙ぐらいサイズが違うのだ。

[私たちの世界は6次元と接している? 東京大学がリリースした6次元と準結晶の概念図 画像は「UTokyo ITC / Shinichiro Kinoshita」より引用]

 ところが準結晶は、理論物理が整合性のために高次元を持ってくるのとはひと味違う。それは現実に存在し、実験可能な物体だからだ。

 準結晶は五角形が組み合わさった形の結晶で、正二十面体だ。準結晶の原子は特殊な構造をもっていて、結晶の定義である「特定の原子集団が周期的に配列した固体」に反し、「本質的に不連続な回折図形を示す固体」なのだ。準結晶の原子配列にはパターンはあるが周期性はないので、結晶ではなく準結晶と名付けられた。

 準結晶は五角形の正20面体。美しくも奇妙な結晶だ。

 この準結晶の原子配列をモデル化すると、とんでもないことがわかった。6次元にある立方体の3次元の断面が、準結晶の結晶構造と一致したのだ。つまり、準結晶は3次元にある金属結晶だが、その本体は6次元にある。そして3次元の物体が平面の影、2次元に投影されるように、6次元の物体が3次元に投影されたものが準結晶なのだ。

 アルミニウム・パラジウム・マンガン(Al-Pd-Mn)合金の準結晶の原子配列。パターンはあるが周期性はないという意味が、この図を見るとなんとなくわかる。繰り返しがあるようでないのだ。 画像は「Wikipedia」より引用
 6次元の立方体の影が3次元では準結晶という正20面体になる? 数学か物理の物性科学をやっている人しかわからない謎な話だが、数学上はそうなるのだそうだ。

 準結晶の原子配列のように、周期性はないがパターンのある2次元図形を発見者の名前をとってペンローズタイルという。ペンローズ博士はノーベル物理学賞を受賞した物理学者であり、数学者でもある。


ペンローズタイル。周期性はないがパターンはある図形は、準結晶の原子構造を2次元展開した図とそっくりだ。 画像は「Wikipedia」より引用

 6次元にある立方体を2次元に展開すると、ペンローズタイルとそっくりな平面図形が現れる。それは同時に準結晶の原子配列とそっくりということだ。6次元にある立方体の2次元展開図も準結晶の原子配列も、どちらもペンローズタイルを描画する数式で表現できる。

 準結晶の原子配列の平面図を立体に戻すと正二十面体になる。6次元の立方体を2次元に展開したらペンローズタイルになり、ペンローズタイルを3次元に戻したら準結晶になるのだから……6次元が3次元に顔を出したものが準結晶ということになる。


数学上の6次元にある立方体。この立方体を2次元に展開すると準結晶の原子配列と同じ図形が現れる。それを3次元で構成すると、準結晶になる。つまり準結晶は6次元に本体があるのだ。 画像は「Wikipedia」より引用

⚫︎五芒星の不可思議
 そうはいっても、数学上の話だろうと思うかもしれない。ところがだ。2024年5月14日、東京大学が「6次元の揺らぎがもたらす準結晶の奇妙な物性 機械学習分子運動力学シミュレーションで解明」というリリースを発表した。

 準結晶は異常に比熱(熱を加えた時の温度変化を表す尺度)が高く、たとえば準結晶でコーティングしたフライパンは、普通のフライパンよりも極端に温まりにくい。同じアルミフライパンでも、準結晶でコーティングするとゆっくりとしか温まらなくなるのだ。

 その理由がわからなかったのだが、東京大学情報基盤センターの永井佑紀准教授らはAIを使ったシミュレーションで、6次元にある物体がゆらぐと3次元の準結晶の比熱が上がることを見つけ出した。

 つまり、準結晶の向こう側には、数学上の話ではなく、実際に6次元があるのだ!

「3次元の物体に光を当てて壁に映る影が2次元になるように、物体が6次元の世界に存在し、私たちの世界では3次元に投影された影を見ている」と同リリース。

 準結晶の面を作っている5角形は、陰陽道や魔術では五芒星として知られ、聖なる形とされている。国旗に使う国も多い。

 五芒星がなぜ聖なる形なのか、その理由の一つは美の比率と言われる黄金比1:約1.618が対角線の交点の線分と対角線の比で現れることだろう。あの星形は美的に美しいのだ。

 どんな結晶の3次元モデルも、6次元の図形の射影(3次元に現れる影)として計算できるのだそうだ。あらゆる結晶は6次元とつながっている? のかもしれない。

 ちなみに、準結晶でコーティングしたフライパンは、温まりにくい以外にも絶対に焦げ付かないという性質がある。3次元の物質とは原子配列がまったく違うため、原子間の干渉が起こらず、焦げ付きようがないらしい。フライパンの向こうに6次元があるわけだ。

 次元上昇や異次元の怪物はともかく、私たちの宇宙と高次元の世界が物理的につながっているというのは面白い。準結晶の研究が進めば、6次元の全貌もあきらかになり、実は私たちの世界は6次元の巨大な宇宙の射影に過ぎない、なんてことになるかもしれない。

 幽霊も宇宙人も6次元の存在が3次元に現れたものかもしれず、だったら私たちが彼らのことを何一つわからないのも当然と言えば当然。原子レベルでお互いに干渉できないのだから。私たちは6次元から見れば、焦げ付くフライパンでしかないのだ。


▶︎著者:久野友萬(ひさのゆーまん)
サイエンスライター。1966年生まれ。富山大学理学部卒。企業取材からコラム、科学解説まで、科学をテーマに幅広く扱う。
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