1992年の1月のことでございます。
台湾の現場から、東京にいる私に電話が掛かってきました。
「消防の検査に引っ掛かって、チョットヤバイので応援に来て欲しい。」との要請でございました。
ちょうど私達の会社は、台北の市街からやや外れた再開発地区に、高層のインテリジェントオフィスビルを施工中でございました。
4ヶ月前にも一週間ほど応援に行ったばかりでしたが、今回は各検査が完了して引渡しが出来るまで応援を頼まれたのでございます。
建物は地下3階、地上18階の事務所ビルなのですが、何度試験をして見ても排煙設備が規定をクリアー出来ないらしいのです。
そこで、発煙筒を焚いて実験したいので日本から発煙筒を数本持って来てくれないか?台湾で色々と探してみたけど、発煙筒が無いと言うのでございます。
これは色が着いた実験用の発煙筒でございます。車に常備している緊急をしらせる発煙筒とは違う種類のものでございます。
早速私は業者へ連絡し、発煙筒を3本用意いたしました。
発煙筒は1本が茶筒ぐらいの大きさです。
問題はこれをどうやって機内に持ち込むかと言うことです。
発煙筒にはしっかりと”Smoke Bomb”と書かれているのでございます。
発煙筒と言っても火薬の類と見られてしまいます。(:;´.(Θ).`;:)
もし、入国検査で見つかったら・・・。(汗)
私はスーツケースに入れず、書類用の茶封筒に発煙筒をしまいアタッシュケースに入れて羽田空港に向かいました。
羽田の出国検査は日本人に対しては、さほど厳しくありませんから、すんなりとパスすることが出来ました。
実際にはヤバイっすよね?機内の手荷物の中に発炎筒が3本もあるのですから・・。w
これがホンモノの爆弾だったら、どうなるんでしょう・・?w
今考えてみると、相当ヤバイことをしたなと思います。(汗)
ちょうどその頃だったと思いますが、アメリカへ向かう飛行機の中で、酔っ払った日本人がBomb、Bombと小箱を指差して悪い冗談をスチュワーデスに言ったところ、機内でクルーに取り押さえられボコボコにされて、日本に飛行機がUターンしたと言うニュースがあったばかりでございました。w
確か、1千万円ぐらいの損害賠償されたはず・・。w
私は内心ビクビクものでしたが、もし見つかってもちゃんと説明すればなんとかなるだろうと腹をくくったのでございます。
吊るされて拷問されるかもしれないけど・・。w
離陸後、3時間半で中正国際機場に到着です。
イミグレーションのチェックでは、
入国目的は「ビジネス」と答え、特に問題なくパス!
荷物を受け取ってから、税関で荷物チェックでございます。
スーツを着てアタッシュケースを提げたビジネスマンは全く問題ないか、スッゲェ怪しいかのどちらかです。(笑)
「カバンを開けてください・・。」と言われました。
うっ、マズイ・・。タラ~リ・・。w(´ヘ`;)
私は言われるままにカバンを開けました。
カバンの中は、書類がどっさりとカメラ、フィルム数本と茶封筒の中の煙爆弾でございます。w
パスポートはここ数年、アッチコッチの国と台湾に3回のスタンプが捺してあります。
一応、商社マンほどでは無いけれど、立派な国際ビジネスマンでございます。(英語デキナイケド・・w)
その当時は、台湾に行くにもビザが必要だったのです。
もう私の心臓はバックンバックンと今にも心臓停止になりそうでございます。Σ(゜Д゜ υ) ヤバイ!!
税関の係官はカバンの中の書類を手に取り、カバンの底まで見ましたが、茶封筒の中は見ませんでした。
「OK!」
助かりましたぁ・・。wヽ(´ー`)ノバンザーイ
もし、茶封筒を開けられたら、ただでは済みません!w
確実に一晩は拘留され取調べを受けたでしょう・・。w
台湾に常駐していた先輩から、最近、日本人のビジネスマンの検査が厳しくなったと聞かされておりました。
その先輩は持ち込んだパソコンのFDを別室で調べられたことがあるそうで、数時間の足止めをされたそうでございます。
と言うことで、無事発煙筒を台湾に危ない橋を渡りながら、持ち込んだのでございます。(笑)
嗚呼・・、もし捕まっていたら、会社はどうするんだろう?
仕事で使うとは言え、会社から頼まれたワケではなく、あくまでも個人的に先輩から頼まれた発煙筒でしたから・・。(笑)
やっぱ、クビか左遷だろうなぁ・・。w
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