サーファーは納豆アレルギーに注意? 原因は海中に潜む 2018年12月11日
:引用
サーフィンをさかんにする人は納豆アレルギーになりやすいとする調査結果を、
横浜市立大付属病院の猪又直子准教授(皮膚科)らがまとめ、日本アレルギー学会の雑誌に発表した。
サーファーに食物アレルギーをもたらす原因が、海中に潜んでいた。
納豆アレルギーは、食べてすぐに症状が起きやすい一般的な食物アレルギーと違い、
じんましんや息苦しさといった症状が食べて半日くらいたってから起こるのが特徴という。
重症になりやすく、何が原因かがわかりにくかった。
猪又さんは、病院で受診して納豆アレルギーとみられた患者の経緯を調べるうち、
なぜかサーフィン経験者が多く、しかもサーファーに人気の神奈川・湘南と近隣の住民が多いことに気付き、研究を始めた。
2015年11月から16年12月にかけて、食物アレルギーと診断された140人について調べた。
納豆アレルギーだった13人のうち、11人がサーフィン経験者で、
1年間にサーフィンをする回数が多いほど、納豆アレルギーの人も多くなる傾向だった。
一方、納豆以外の食物アレルギーの患者127人のうち、サーフィン経験者は2人しかいなかった。
スキューバダイビングといったほかのマリンスポーツと納豆アレルギーとの関連はみられなかった。
元凶は、クラゲとみられる。
納豆アレルギーを引きおこすポリガンマグルタミン酸(PGA)という物質は、クラゲもつくることがわかっている。
季節にかかわらずサーフィンを頻繁にする人はクラゲに何度も刺されるうちに、
体に注入されたPGAで納豆アレルギーを起こしやすくなる可能性があるという。
「サーファーが食物アレルギー症状を起こしたら、納豆が疑われる」と猪又さんは話す。
スキューバダイビングをする人はふつうウェットスーツを着るので、クラゲに刺されにくく、
納豆アレルギーを起こしにくいことが考えられる。確認されてはいないが、サーフィンを頻繁にする人
もスーツなどで肌の露出を抑えれば、アレルギーのリスクを減らせる可能性がある。
猪又さんは「納豆アレルギーを起こした全国の患者らに調査対象を広げてサーフィンとの関係をさらに調べ、
アレルギーの予防法を探りたい」と話す。
(編集委員・田村建二)
:引用終わり
https://digital.asahi.com/articles/ASLD64RS4LD6ULZU00N.html?rm=433
上記の記事の青いフォント部分をご覧ください。
ところが
下記、服部皮膚科アレルギー科はすでに診断、治療をしてるのです。
食物アレルギー(納豆)
:引用
納豆は日本で古くから食べられている食べ物です。
大豆アレルギーの方でも納豆ならば食べられる事がほとんどで、醤油や味噌と同様、
発酵食品である納豆は元々はアレルギー反応を起こしづらいのですが、特殊な納豆アレルギーがあり、
しかもアナフィラキシーを起こしやすい危険なアレルギーであることが注目されています。
さらに、このアレルギーはサーフィンやダイビングなどのマリンスポーツを愛好する人たちに多く、
その割にあまり知られていないため、マリンスポーツをされる方はぜひ知っておいていただきたいと思います。
食後5~14時間程度で発症するため、気づきにくい
危険なアレルギー反応であるアナフィラキシー(アナフィラキシーの症状などについてはこちらを御覧ください)
は食物摂食後、2時間以内に発症することがおおいですが、特殊な納豆アレルギーでは食後半日(5~14時間)程度
で急に症状が出現するため、アレルギーの原因と気づきづらいようです。
なぜこのように通常よりかなり遅れて症状が発現するのかは不明ですが、
現在の仮説としてはPGAという成分が食後数時間して体の中で分解されて吸収されやすくなるためと考えられています。
PGAとはポリガンマグルタミン酸という物質で、納豆の中に含まれる「ネバネバ物質」です。
PGAは納豆以外のものにも入っている
PGA(ポリグルタミン酸とかγ-PGAなどと表記されている)は人間の体の中で自然に分解することができ、
様々な物質を安定させる作用があるので、身の回りの多くのものに含まれています。食品の保存剤・増粘剤・旨味成分・
化粧品用の保湿剤・医薬品・工業用品など多岐にわたるので、成分表示を確認しなければPGAが入っているかどうかを確認するのはほぼ不可能と言えます。
サーファー、マリンスポーツ愛好家は要注意
この特殊な納豆アレルギーの患者の多くがサーファーやダイバーなどマリンスポーツ愛好家であることが注目されています。
クラゲに刺される時にPGAが産生されるため、そこでアレルギーになるのではないかと疑われています。
もちろん化粧品などにもPGAが含有される事があるため、マリンスポーツをしていないからといって納豆アレルギーを否定することはできません。
検査・診断・治療について
この特殊な納豆アレルギーは摂食から発症までの期間が長いために「疑うことが難しい」アレルギーと言えます。
食物アレルギー全般に共通することですが、怪しいと思ったら、まず詳しい食物日記をつけてみましょう。
毎日つけるのは難しいと思いますが、最近は簡単に写真が撮れますから画像で残しておけば振り返りやすいでしょう。
加工品を買って食べる場合は可能なら成分も撮っておくとよりよいでしょう。その上で、納豆との関連が疑われるようなら病院を受診してみましょう。
この時、できればよく食べている納豆そのものを持って行けば診断を早くつけやすくなります。
治療としては他のアレルギーと同様、摂食や接触を避けるということになります。PGAを避けることも大切です。
また万一に備えてアレルギーの薬やエピペンの携帯なども考えてもよいでしょう。
:引用終わり
http://hattori-hifu.com/allergy/natto/