伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

「侍タイムスリッパ―」再び

2024年11月22日 | 映画
「侍タイムスリッパ―」を再び見に行って来た。
この映画は何度も見たくなる映画なのだ。

周到に張られた伏線をああそうか、と確かめたくなるし、
主役も脇役も、
ほんのちょっとの出番の俳優さんたちの演技もそれぞれ素晴らしく、
もう一度隅まで見て、確認して味わいたくなる事もある。



ロードショーが終わってからDVDなどが発売されるかと思うが、
今まさに映画館で上映している映画だし、
2度見るには映画館へ足を運ぶしかない。
でも映画館の大きなスクリーンで見て、そこにいるお客さんと同じ場面で笑い、
泣き、拍手をするのが楽しい映画でもある。

それにパンフレットを入手したかったこともある。





2度目はさすがに客は少なく、3、4割の入り。
2度目となると、見落としていた部分や忘れてしまっていたシーンを、
新たに自分の中で組み立て直したり納得させたりすることが出来る。
とくにこの映画のような伏線が大事な映画は、ああここで、
この次がここに繋がって、と、何度でも楽しみが増えるのだ。


もちろん欠点は沢山あり、
江戸末期の日本語は旧かな旧漢字、
横書きの時は右から左へ読んでいたのに、
タイムスリップして来た侍は苦もなく現代の日本語がすらすら読めたり、
侍に対して現代人が違和感を感じていなかったり。

そこら辺は細かく描写すると説明的になりすぎ長尺になり、
端折ったのだと解釈しているが。


日本では時代劇が下火になって来たと言われるが
(下火というより風前の灯火と言うべきか)、
しかしアメリカの時代劇と言うべき西部劇はもはや作られなくなり、
下火どころか絶滅した。
アメリカ映画はCGというのか(古い?)AIというのか、
ディズニー映画などは実写かと思うほどの
リアルな映像を作ったりする特殊技術が当たり前になって来て、
特撮ばかりの映画が主流になった。

人間同士の戦いというような、技と技のぶつかり合い対決する映画が
アメリカではなくなってしまったのではないだろうか。
一時期流行ったカンフー映画もその後どうなったろうか。


日本では時代劇を惜しむ人が沢山いる。
時代劇は映画以前から、
舞台や歌舞伎で親しんだ時代物が下地にあったからではないだろうか。


アメリカ西部劇には映画以前にそのような伝統がないため、
絶滅しても惜しむ人はあまりいなかったのかも。

時代劇には時代劇を撮る際に培われて来た独自の技術がいっぱい詰まっている。
それを大事に受け継いで来た人たちがいる。
おいそれと廃れさせるわけにはいかないのだ。

そうした時代劇を惜しむ人、愛する人がいて、時代劇職人がいて、
それが時代劇をこれからも繋いでいこうとする力となっているようだ。



何より時代劇には殺陣の面白さがある。
人と人の生身の斬り合い、果し合い、
ぶつかり合いが時代劇にはある。それが醍醐味でもある。

殺陣には型通りの(段取りに則った)斬り合いの様式的な美しさもあるが、
黒澤以降のリアルな殺陣の手に汗握る迫力もある。
ボクシングやプロレスのような人間同士のぶつかり合いは、
それだけで見る者にワクワクする昂揚感をもたらす。
それが「侍タイムスリッパ―」にはあった。


「侍タイムスリッパ―」は笑って泣かせるだけでなく、
特撮に頼らない、人と人との真剣な戦い、
殺陣の面白さ、美しさ、迫力があった。
たとえ段取りがあっても殺陣とはこんなにスリリングなものなのかと、
改めて感じさせる力があった。
それが「侍タイムスリッパ―」の持つ映画としての底力だと感じた。

映画の醍醐味、真剣勝負の醍醐味を是非多くの人に味わってもらいたい。
そんな風に思うのだった。




パンフレットを入手出来たが、
この映画の監督、安田淳一が自らプロダクション・ノート、解説、
スタッフの紹介など、全部自身で書いているのに仰天した(◎_◎;)

安田監督はこの映画でも、脚本、演出、撮影、編集などなど、
一人で11役をこなした人だ。
マメな性格なのかもしれない…
パンフレットの解説も細かい字でびっしり何ページにもわたって書かれている。
監督自らがプロダクションノートを書くなんて前代未聞なので驚いた。
読みごたえがあった。


公式サイト
https://www.samutai.net/



舞台挨拶の映像もYouTubeに上がっている。
役者やスタッフのチームワークの良さというか、
一致団結して映画を盛り上げようという意気込みが感じられる動画となってる。

多少のネタバレ?があるので出来たら映画を見たあとの方が良いかも?


“異例の大ヒット”で話題『侍タイムスリッパー』山口馬木也らキャスト集結!
役衣装で名シーン再現も! 
映画『侍タイムスリッパー』応援感謝!舞台挨拶
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https://youtu.be/U4yD7Ct0oiA?si=y4mU77OraolUaDuC



大人気でお気に入りの心配無用之介さんのアップ((´∀`*))


12月に開催される京都ヒストリカ国際映画祭2024で
「侍タイムスリッパ―」が上映される(京都文化博物館にて)。
安田淳一監督とヒロイン、沙倉ゆうのさんのトークもあるというので、
チケットを買い、行くことにした。(^^
楽しみ





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