元気出して次行こう。
中断していた、
70年代初期外国男優、ヨーロッパ編。
<フランス>
フランスでは何といってもまずアラン・ドロン。
嫌いだったけど。
すごくきらいだった。
ただ単に顔が好みじゃなかっただけなんだ。
イギリス系が好きだった私は、甘い二枚目って、
受け付けなかったのね。
60年ころに甘い二枚目で大人気になり、
70年代にはすでに中年にさしかかっていたころ。
ただの甘いマスクだけでは通用しなくなっていた時期。
で、67、8年ころに「サムライ」「さらば友よ」
などに出て、方向転換に成功。
(のちにビデオなどで見た)
70年代にジャン・ピエール・メルヴィルと組んだことは
ドロンにとってはとてもプラスになった。
まあ、見てない、それらの映画。
「シシリアン」「仁義」などのギャング映画は、
でもドロンを救った。
巨匠を切り捨てて、ギャング映画に邁進したのは
正解だったわね。
彼は嫌いだけど、
ものすごくスキャンダラスなエピソード持ちなので、
別個に語りたいわ。
ドロンとフランスで人気を二分していたのがジャン・ポール・ベルモンド。
私は彼の方が好きだった。
二枚目ではなく、ファニーフェイスだったけど、
のちには幅の広い演技派になった。
60年代にゴダール映画で出て来た、型破りな俳優。
70年代では、「大頭脳」とか「オー!」とか、
「暗くなるまでこの恋を」なんていうのも見たっけ。
とくに「オー!」が大好きだった。
私の好きなロベール・アンリコ監督作品で、
暗黒街でギャングの車の運転手から伸し上がり、
「ルパン+カポネ=オー」と言われて悦に入り、
そして転落してゆく。
大物を夢見て挫折してゆく、切なくむなしい、
ちょっぴり青春の苦さも加わった、
アンリコらしいギャング映画だった。
ベルモンドも哀愁を込めた、良い演技だった。
ドロンと共演した「ボルサリーノ」ていう
映画もあったっけ。
カトリーヌ・ドヌーヴと共演した「暗くなるまでこの恋を」
トリュフォー映画で、ドヌーヴに恋する一途な男を演じていて、
幅の広さを見せていた。
ほかのフランス俳優と言うと、
ジャン・ルイ・トランティニアン、
リノ・ヴァンチュラなどがいたかなあ。
ヴァンチュラは好きだった。
野獣みたいなワイルドなルックスだったけど、
純情さみたいなのもあったり。
やっぱりアンリコの「ラムの大通り」で
映画女優ブリジット・バルドーに憧れる
密輸船の、武骨で純情な船長を、切なく演じてたっけ。
60年代の「冒険者たち」もアンリコ作品。
手塚治虫が彼をモデルに丸首ブーンという
キャラクターを作った。
あとは、60年代に出て来た、ジャック・ペラン。
最近は自然回帰的なドキュメンタリーのプロデューサー
なんかやってるあの人は、70年代頃、
甘いマスクでラブストーリーに出演していた。
「二人だけの夜明け」はまだ60年代の映画だったかな。
胸キュンラブストーリーだった。
そして、ポスト・アラン・ドロンとして登場して来たのが
青春俳優ルノー・ヴェルレー。
「個人教授」で年上の女性に憧れる早熟な高校生を演じて、
人気爆発。
この人、二枚目でも美青年でもないのに、なぜか人気があり、
次々と恋愛映画に主演し続けた。
確か日本に呼ばれて日本映画のラブストーリーものにも
主演したはず。
彼は、ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」にも
招かれて出演しているのだが、なんかね、
ヘルムート・バーガーとの扱いの落差が、もうね。
完全にヘルムートの引き立て役。
ヴィスコンティさんたら、本当にもう
ヘルムートしか目に入ってなかったのね。
ヴェルレーはフランスではトップ俳優だというのに…。
それから、フランス俳優ではないのだが、
ここでチャールズ・ブロンソンを。
60年代から何となく脇役的にアメリカ映画に出ていた彼を、
アラン・ドロンがフランスに招いて
(たぶん自分の引き立て役にしようと思ったのだろう)、
「さらば友よ」を作った。
そうしたらブロンソンが大ブレイク。
それで、引き続きフランスで
ルネ・クレマン監督の「雨の訪問者」に主演。
この映画が大好きで、
フランシス・レイのサントラも大好きで、
甘ったるい、舌足らずなしゃべり方の、
キュートなマルレーヌ・ジョベール相手に
武骨さ全開のブロンソンが食い下がる、
このカップリングが絶妙であった。
この二作でブロンソンがフランス語を喋っていたのか、
全然記憶にないのだが、どうだったんだろう。
この後、ブロンソンはヨーロッパに軸を置いて
活躍していたはず。
嫁と共演した「狼の挽歌」などがあったけど、
見てないんだなあ。
いろいろと見落としているのがあって、
今となっては少し悔しい。
<イタリア>
イタリアではまずマルチェロ・マストロヤンニがいた。
70年代も活躍していた。
でもやっぱり私の好みじゃなかったなあ…
鼻の下が長すぎる、とか思ってたなあ。
ドヌーヴと恋仲になって、騒がれていたような時も
あった。
フェリーニはマストロヤンニを好きだったよね、
随分彼を使っていた。
フェリーニの「女の都」は面白かった。
あとイタリアには誰かいたっけ、
と思ってたら、マカロニ残留組がいた。
フランコ・ネロ、彼はマカロニ・ウエスタンで出て来て、
その後、一般の映画にも重宝されるようになり、
しかも演技もうまかった。
だから割と巨匠の映画にも出てたと思う。
私も、彼のハードなルックスは結構好きだった。
あんまり見たのはないけれど、ビデオで見た
「裏切りの荒野」、あれが大好き。
カルメンに翻弄されるドン・ホセ、
あの鋭い眼のやるせなさ、うまかった。
彼は確かヴァネッサ・レッドグレイブと恋仲になって、
ちょっとへんな映画を撮ったりしてたが、
相手が大物女優だったのでステータスが上がったのでは
なかったっけ。
もうひとりのマカロニの大スター、
ジュリアーノ・ジェンマもマカロニ衰退後、
一般映画にも出るようになり、
彼もルックスが良かったので、そこそこ活躍してた。
まあ、私の好みじゃなかったけど(こればっかり)
そのうち、ポルノまがいの映画にも出るようになって、
なんかフランコ・ネロに比べて残念な感じになったのかな。
そうして、70年初期と来たら、忘れてはならないこの人、
レイモンド・ラブロック。
ルノー・ヴェルレーと同じように青春映画のスターとして、
ものすごく騒がれたんだ。
甘いマスクの美青年で、哀愁漂うそのルックスに
日本中の女性が胸キュン。(ほんと?)
「ガラスの部屋」
男二人に女一人の三角関係を描いたこのラブストーリーで
ブレイク。
あのヒロシが自虐ネタをやっている時に使っていた
音楽がこの「ガラスの部屋」の主題歌よ。
今でも覚えてる。
ケ・ヴォレ・ケ・スタムジカ、スタ・セーラ…
「ガラスの部屋」は、「雨のエトランゼ」と並ぶ、
70年初期のラブストーリー2大怪作として
必ずあげられる映画なんだが、なんと私は見ていない。
見る機会がなかった。うーん。
見ておくべき映画だったんだけどなあ。
まあB級でも、「あのころ」を端緒に現している
映画として、必見だったな。
まあ、しかし、レイモンド・ラブロックは、
私には甘すぎて、ちょっと好みから外れてた。
(こればっかり)
でも本当に美青年だった。
彼はこの「ガラスの部屋」だけの人で、
あと何となくフェードアウトしてしまって、
気の毒な人になってしまった。
というわけで、あとのイタリア俳優、
その他のヨーロッパ各国の俳優については
もう思い出せないので、このくらいでおしまい…。
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中断していた、
70年代初期外国男優、ヨーロッパ編。
<フランス>
フランスでは何といってもまずアラン・ドロン。
嫌いだったけど。
すごくきらいだった。
ただ単に顔が好みじゃなかっただけなんだ。
イギリス系が好きだった私は、甘い二枚目って、
受け付けなかったのね。
60年ころに甘い二枚目で大人気になり、
70年代にはすでに中年にさしかかっていたころ。
ただの甘いマスクだけでは通用しなくなっていた時期。
で、67、8年ころに「サムライ」「さらば友よ」
などに出て、方向転換に成功。
(のちにビデオなどで見た)
70年代にジャン・ピエール・メルヴィルと組んだことは
ドロンにとってはとてもプラスになった。
まあ、見てない、それらの映画。
「シシリアン」「仁義」などのギャング映画は、
でもドロンを救った。
巨匠を切り捨てて、ギャング映画に邁進したのは
正解だったわね。
彼は嫌いだけど、
ものすごくスキャンダラスなエピソード持ちなので、
別個に語りたいわ。
ドロンとフランスで人気を二分していたのがジャン・ポール・ベルモンド。
私は彼の方が好きだった。
二枚目ではなく、ファニーフェイスだったけど、
のちには幅の広い演技派になった。
60年代にゴダール映画で出て来た、型破りな俳優。
70年代では、「大頭脳」とか「オー!」とか、
「暗くなるまでこの恋を」なんていうのも見たっけ。
とくに「オー!」が大好きだった。
私の好きなロベール・アンリコ監督作品で、
暗黒街でギャングの車の運転手から伸し上がり、
「ルパン+カポネ=オー」と言われて悦に入り、
そして転落してゆく。
大物を夢見て挫折してゆく、切なくむなしい、
ちょっぴり青春の苦さも加わった、
アンリコらしいギャング映画だった。
ベルモンドも哀愁を込めた、良い演技だった。
ドロンと共演した「ボルサリーノ」ていう
映画もあったっけ。
カトリーヌ・ドヌーヴと共演した「暗くなるまでこの恋を」
トリュフォー映画で、ドヌーヴに恋する一途な男を演じていて、
幅の広さを見せていた。
ほかのフランス俳優と言うと、
ジャン・ルイ・トランティニアン、
リノ・ヴァンチュラなどがいたかなあ。
ヴァンチュラは好きだった。
野獣みたいなワイルドなルックスだったけど、
純情さみたいなのもあったり。
やっぱりアンリコの「ラムの大通り」で
映画女優ブリジット・バルドーに憧れる
密輸船の、武骨で純情な船長を、切なく演じてたっけ。
60年代の「冒険者たち」もアンリコ作品。
手塚治虫が彼をモデルに丸首ブーンという
キャラクターを作った。
あとは、60年代に出て来た、ジャック・ペラン。
最近は自然回帰的なドキュメンタリーのプロデューサー
なんかやってるあの人は、70年代頃、
甘いマスクでラブストーリーに出演していた。
「二人だけの夜明け」はまだ60年代の映画だったかな。
胸キュンラブストーリーだった。
そして、ポスト・アラン・ドロンとして登場して来たのが
青春俳優ルノー・ヴェルレー。
「個人教授」で年上の女性に憧れる早熟な高校生を演じて、
人気爆発。
この人、二枚目でも美青年でもないのに、なぜか人気があり、
次々と恋愛映画に主演し続けた。
確か日本に呼ばれて日本映画のラブストーリーものにも
主演したはず。
彼は、ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」にも
招かれて出演しているのだが、なんかね、
ヘルムート・バーガーとの扱いの落差が、もうね。
完全にヘルムートの引き立て役。
ヴィスコンティさんたら、本当にもう
ヘルムートしか目に入ってなかったのね。
ヴェルレーはフランスではトップ俳優だというのに…。
それから、フランス俳優ではないのだが、
ここでチャールズ・ブロンソンを。
60年代から何となく脇役的にアメリカ映画に出ていた彼を、
アラン・ドロンがフランスに招いて
(たぶん自分の引き立て役にしようと思ったのだろう)、
「さらば友よ」を作った。
そうしたらブロンソンが大ブレイク。
それで、引き続きフランスで
ルネ・クレマン監督の「雨の訪問者」に主演。
この映画が大好きで、
フランシス・レイのサントラも大好きで、
甘ったるい、舌足らずなしゃべり方の、
キュートなマルレーヌ・ジョベール相手に
武骨さ全開のブロンソンが食い下がる、
このカップリングが絶妙であった。
この二作でブロンソンがフランス語を喋っていたのか、
全然記憶にないのだが、どうだったんだろう。
この後、ブロンソンはヨーロッパに軸を置いて
活躍していたはず。
嫁と共演した「狼の挽歌」などがあったけど、
見てないんだなあ。
いろいろと見落としているのがあって、
今となっては少し悔しい。
<イタリア>
イタリアではまずマルチェロ・マストロヤンニがいた。
70年代も活躍していた。
でもやっぱり私の好みじゃなかったなあ…
鼻の下が長すぎる、とか思ってたなあ。
ドヌーヴと恋仲になって、騒がれていたような時も
あった。
フェリーニはマストロヤンニを好きだったよね、
随分彼を使っていた。
フェリーニの「女の都」は面白かった。
あとイタリアには誰かいたっけ、
と思ってたら、マカロニ残留組がいた。
フランコ・ネロ、彼はマカロニ・ウエスタンで出て来て、
その後、一般の映画にも重宝されるようになり、
しかも演技もうまかった。
だから割と巨匠の映画にも出てたと思う。
私も、彼のハードなルックスは結構好きだった。
あんまり見たのはないけれど、ビデオで見た
「裏切りの荒野」、あれが大好き。
カルメンに翻弄されるドン・ホセ、
あの鋭い眼のやるせなさ、うまかった。
彼は確かヴァネッサ・レッドグレイブと恋仲になって、
ちょっとへんな映画を撮ったりしてたが、
相手が大物女優だったのでステータスが上がったのでは
なかったっけ。
もうひとりのマカロニの大スター、
ジュリアーノ・ジェンマもマカロニ衰退後、
一般映画にも出るようになり、
彼もルックスが良かったので、そこそこ活躍してた。
まあ、私の好みじゃなかったけど(こればっかり)
そのうち、ポルノまがいの映画にも出るようになって、
なんかフランコ・ネロに比べて残念な感じになったのかな。
そうして、70年初期と来たら、忘れてはならないこの人、
レイモンド・ラブロック。
ルノー・ヴェルレーと同じように青春映画のスターとして、
ものすごく騒がれたんだ。
甘いマスクの美青年で、哀愁漂うそのルックスに
日本中の女性が胸キュン。(ほんと?)
「ガラスの部屋」
男二人に女一人の三角関係を描いたこのラブストーリーで
ブレイク。
あのヒロシが自虐ネタをやっている時に使っていた
音楽がこの「ガラスの部屋」の主題歌よ。
今でも覚えてる。
ケ・ヴォレ・ケ・スタムジカ、スタ・セーラ…
「ガラスの部屋」は、「雨のエトランゼ」と並ぶ、
70年初期のラブストーリー2大怪作として
必ずあげられる映画なんだが、なんと私は見ていない。
見る機会がなかった。うーん。
見ておくべき映画だったんだけどなあ。
まあB級でも、「あのころ」を端緒に現している
映画として、必見だったな。
まあ、しかし、レイモンド・ラブロックは、
私には甘すぎて、ちょっと好みから外れてた。
(こればっかり)
でも本当に美青年だった。
彼はこの「ガラスの部屋」だけの人で、
あと何となくフェードアウトしてしまって、
気の毒な人になってしまった。
というわけで、あとのイタリア俳優、
その他のヨーロッパ各国の俳優については
もう思い出せないので、このくらいでおしまい…。
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