今日は、宿泊地へ着くまでに一つ奇妙な光景を見てしまった
ので、その話を一つしてみたい。
私は、マドリードの市街地から宿泊地へ向かうのに地下鉄を
利用した。地下鉄駅は日本とたいして変わらず主要駅には駅員
がいたが、主要駅から離れると結構無人駅が多かった。
切符は自動券売機で購入して自動改札口を通り抜ける訳だが、
私の降車駅には駅員は無人駅だからいなかった。その時、ある
青年が小走りに走って来てその改札口を通さずに平気で走り幅
飛びのようにその改札口を飛び越えてそのまま走り去ったので
ある。突然の光景だったので、ちょっとびっくりした。
当然のことながら、この青年はキセルの常習犯なのだろうか?
もし、バレたらひどい罰金が支払われるものとは思うが…。
一体、当局は把握しているのだろうか?
ついでに、スペイン広場で聞いた話をも一つ御紹介しよう。
私達二人は広場で日本人の女性ガイドと話す機会があった。
それは、今から1週間前、日本から国際会議でやって来た某男
性教授が地下鉄から降車して地下道から外へ出て歩き始めた途端、
若い男性が急に現れてナイフで教授の手を切りつけた、というの
である。思わずバッグを下に置いて手を押さえている間に、置い
たバッグはアッという間に持ち逃げされた、という話だった。勿論、
そのバッグには彼の財布やカード類の他、重要な講演用資料が入れ
てあった、というのである。
たしかに、マドリードやバルセロナは治安が悪く、盗みは日常
茶飯事のように起きているようだ。
やはり、海外旅行の一人歩きは禁物だ。移動する時は必ず
グループで、単独行動は厳に慎まなければならないと思う。
また、日本人は世界中の人から狙われている、ということを肝に銘
じたいものである。
私自身も、数回盗難事故や珍妙な詐欺行為にあった一人である。
自慢にはらないが、ちょっと列挙してみよう:
1. ポーランドのワルシャワの駅、切符売り場でスリ団に財布を盗まれる
2. 南米、ペルーでは、家内のハンドバッグがひったくられた
3. 中国、西安の満員バス内で、かばんの中に入れていたCanonのEOS
高級カメラが底を切られて、すられた
4. イタリア、ローマでは、電車の中で子供のスリ団に財布を盗まれる
5. インドでは皮靴の紐に人糞を塗りつけられて、追っかけられる
6. ギリシャのアテネや、アフリカのケニヤでは言葉たくみな高等戦術
にだまされる
ほんとうに、気をつけたいものであるが、睡眠不足や一人旅は特に
注意したいものだ。
今日は、ここまで…。
写真は、宿泊地ホテル「ALIXARES」前で。