フラメンコ 3.
私が、フラメンコ・ショーを見るのはこれで2回目だ。
最初に見たのは同じスペインのバルセロナの場末で見
た本物のショーだった。案内されたのは地下1階で観
客も大体4or50人も入れば満員だった。
観光客は勿論、ヨーロッパ方面、アメリカ人、日本人
数名で、東南アジアからは一人もいなかった。
ステージは小さいが前は半円形で踊り子もせいぜい全員
で7or8人位だったと思う。座席も自由に空いた席へ座れ、
早い者勝ちだ。早速、日本人観光客は急いでかぶりつ
きに陣取った。
1列目の前列に座った観光客は、踊り子の裾が観客の
頭や顔に触れる位だから一体感がひしひしと感じられ
るのだ。しかも、踊り子が舞台で手拍子といっても、
私たちがするのとは違って、館内の隅々まで響き渡る
ような音でさまざまなリズムを刻みながら踊り、舞台
を鋭く蹴るとその強い音と埃が立ち込めるのだが、そ
の快感は今でも忘れられないものになっている。しか
も、ギターリストは、男性一人だけがダンサーのそば
で踊り子の熱烈な踊りに合わせて汗だくで弾いていた
ように記憶している。たまに、弾く手を休め、その代
わりに踊り子のリズムに合わせて手拍子を打っていた。
男性でもあり、プロだからその手拍子はうまく特に強烈
だったと、記憶している。
さて、今回のフラメンコショーは国立劇場で、全く観
光客用にショーアップされていて、本物の場末のショー
を体験した私にはすっかり期待が外れてしまった。
でも、まあ、2時間のショー・タイムを楽しむこと
は出来たのだから無理は申すまい。
しかし、これからスペインの本格的なフラメンコショー
を初めて見たい方は通訳を介して地元の方と良く相談の
上、場末のフラメンコショーをお探しすることをお勧め
しますが、皆さんはどちらをお選びになるでしょうか。
また、元に戻りますが、この国立劇場では舞台装置も完
備されていて、舞台も上下に昇降機を使ってプログラム
に合わせて使用されていた。
写真は、本格的な管弦楽団をバックミュージックにして
先ず民謡の披露である。
今日はここまで…。