何十年も放置され、すっかり荒れた竹藪となっていた1ヘクタールあまりの
放棄地に、近所からのクレームにより、密集した竹や小木を切り払ったものの
その後の管理に困った土地の所有地が、少しでもいいから、野菜でも作って
使ってくれませんか? と相談に来られたのが、2016年の暮れだった。
翌年から、家内と二人で共働きながら、休日を利用して少しずつながら
畑が出来ないかと開墾を始めた。
以前から近くの空き地を借りては、猫の額ほどの野菜は作らせてもらっていたが
開墾の記念すべき初日に振るった四つグワは、簡単に柄が折れてしまい
スコップも歯が立たず、竹の地下茎の手ごわさを思い知らされた。
こんな事では開墾は出来ないと、落ち込んで床に就いた後、昔使った別の仕事道具が
使えないか?と、神が君臨するように頭にひらめきが舞い降りた。
それは、建築工事で土木作業員が使うツルハシだった。
これが大当たりで、以後開墾が進み始め、現在も使っている。
少し畑が出来始めた頃、あまりに広大な敷地の為、以前から興味を持っていた
果樹の木を植えることにした。
しかし、野菜や果樹を植えると天敵たちから、収穫物を守らなければならない。
イノシシ、タヌキ、アナグマ、イタチ、野良猫、サル、鹿
四つ足の動物からは、囲いを設ければ何とかなるが、空からの鳥たちは?
ネットを収穫物に掛けるしかないか? まずは害獣防御柵の造成。
昔の農作業で使っていたというアーチパイプに、150mm網目の溶接金網で
イノシシの防護柵を設けたが、これでは潜り抜ける害獣が居る事に気づき
100mm網目の溶接金網を重ねたり、更にアニマルネットという100×50mmの
ネットを重ねたりして、防御していた。
しかし、最近それでも入ってきて畑に穴を掘る害獣が居る事に気が付いた。
上側の写真にそれが写っている、幅50mmのネットの真ん中を拡げて
潜り抜けているらしい。
夜間の監視カメラに写っていた、イタチの仕業らしい。
他の個所では、金網ネットを噛み切った跡も見える。
人間はクリッパーやペンチでしか切れない金網を、夜間に時間を掛けて
切ったのか
四周の総延長は200mを超えるこの土地で、どこまで害獣との闘いが続くのか?
嘆いていても仕方ない、周囲に無尽蔵にある倒竹を括り付け、防御策を講じた。
まだまだ、野獣との闘いは永遠に続くだろう。
何しろ、彼らの方が先住民で、数十年、数百年もの間
先祖代々テリトリーにしてきたのだから!!