今回の旅行もかなりJRの乗り継ぎの多い旅となった。
初日だけでも、JR可部線で広島駅まで、山陽新幹線で新大阪駅まで
新大阪駅から環状線を経由して和歌山駅まで阪和線で、“特急くろしお”に乗り
そして和歌山市内で和歌山城の見学をした後、再び和歌山駅から白浜駅までJR紀勢本線(きのくに線)で再び“くろしお”に乗った。
阪和線・きのくに本線では、白浜のアドベンチャーワールドと提携して、ラッピング電車が運行しており
パンダ顔をした特急列車が走ってくる。
サイドにも、定間隔でアドベンチャーワールドの動物たちが描かれているようだ。
さて、その白浜駅ですが、ちょっと周辺駅とは変わった風情が漂っている。
駅員さんが、みんなアロハシャツを着て、乗降客から何かを受取っている。
遠くから、見ていると駅員さんが沢山出て何をしてらっしゃるのだろうと思ったが
我々が近づいて行って、初めて気が付いた。
切符の自動改札機が無い!!
その為、切符を確認して直接受け取ったり、乗り継ぎの切符の場合はスタンプを押したりという作業をされているらしい。
広島駅からやってきて、和歌山駅までは自動改札で出入場していたのでびっくり!!
想いかえせば、昨年北陸の富山県まで旅行に行ったが、JRでは全て自動改札を使った。
広島県の乗降が少ない地方路線で、廃線を云々されている駅でも自動改札の無い駅は聞いたことが無い。
いや、中国地方五県のローカル線でも聞かない。
後から、観光タクシーさんにその事を言ったら、「廃線が取りざたされている路線ですからね」
と事もなげに一笑された。
しかし、その観光タクシーさんから「この先三重県方面に進まれたら、まだビックリする事が有りますよ」
と忠告を受ける。
次の日、白浜駅から串本駅で観光タクシーに乗り、紀伊勝浦駅から熊野市駅を目指してJRに乗ったが、列車は新宮駅が終点で乗換えとなった。
しかし、その新宮駅で有る事に気が付いた。
線路上空の景色が違う!
新宮から大阪方面は列車の電源供給の為の架空電線が張ってあるが
三重県方面の路線にはそれが無い。
ディーゼルエンジンの大きな音を立てながら、列車が走り出した。
しかも、ワンマン二両列車で一両目の前側からしか降りられないという駅がほとんどだ。
「後ろの車輌からは出られません」と場内放送はするが、或る外国人らしい一家が
降りる時、開かないドアーを無理やり開けようとする。
「前、前、一番前」と大きなゼスチャーで叫ぶと気が付いたらしく
前の車輌に走って行った。
良く、前、前で言葉が通じたものだと家内と後から笑った。
「廃線が話題になる路線ですからね」との観光タクシーの運転手さんの言葉に妙に納得したものだ。