“ルドルフ・ゼルキン ベートーヴェン ピアノソナタ集”ゲッツです。
その冒頭が第14番変ハ単調作品27-2「月光」です。ベートーヴェンが13歳年下の愛弟子ジュリエッタ伯爵令嬢に捧げたといわれるこの曲を聞いた詩人レルシュタープが「(スイスの)ルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう・・・」と形容したということからこのサブタイトルがついたということです。
CDの帯には“ピアノ曲の「新約聖書」といわれるのがベートーヴェンの32曲のソナタですが、その中でもタイトルの付いた名作を、ドイツ音楽の精神を極めた最後の巨匠と言われたルドルフ・ゼルキンが強靭なタッチと堂々たる構築性と凝縮された音楽性で聴かせてくれます。”とあります。
ドキドキしながらヘッドフォンから流れるであろう小舟の揺らぎを期待していたら、それは夜の帳の先に静かに佇むジュリエッタ嬢を思うベートヴェンのこころを熱くそして力強く奏でるゼルキンのタッチでした。
たしかにモテ男ルービンシュタインの月光は流暢でしかし情熱的なピアノです。聴き比べてみるとこんなにも違うものかと思いました。(あくまでも素人な私の主観ですので、間違っていたならばゴメンナサイ)
ところでこのゼルキンは12歳にしてウィーン交響楽団と共演してメンデルスゾーンのピアノ協奏曲でデビューをしています。まさしく天才少年です。その後ニューヨークフィルとも共演したりしています。そして1991年に88歳でこの世を去っています。
世の中広いというか本で知ることが無ければおそらく出会うことが無かったであろう天才・・・世の中あと何人いるのだろう?