鋼材屋は底辺の仕事に近い。
何しろお客さんである鉄工場が暇でやる事がなけれ
ば、当たり前だがこちらに仕事は無い。
バブル景気の時は凄かった、そのころ私は青年で、
とにかく働いても働いても追っつかなかったのだ。
夜の八時半でもまだ半分くらい積んで配達をして
いたし、お客さんも夜遅くまで仕事をしていた。
で、夜九時ころになるとさすがのお客さんも帰って
しまうので、シャッターの鍵とかリフトの鍵のあり
かを知らない所でゴツいものがあると下ろせなくな
る。
そうすると必然的にその下にある物も下ろせなくな
るので、ドン詰まり、明日の宿題のように「お残し」
となり、明日また明日の分とその「お残し」を片付
けなければならなかった。
お客さんも忙しいし、私ら鋼材屋も忙しかった。
お客さんも「どうせ使うデ20本くらい持ってきと
いて~」なんてのがあったので営業回り楽しかった
けれど、今はそんな事は一切ない、完全に「待ち」
の仕事なのである。
で、出たかと思えば見積もりで折り合いが悪くダメ
だったり、出てもチョろっとした物ばかりで、昼か
ら四トン車一台余っている始末。
こんなんでやっていけるのだろうか・・・・。
まだ、会社のマンション収入があるから多少なりと
も助かっているけれどかなり厳しいこのご時勢です。