さて、今日の花「モモ」。 花言葉「恋のとりこ」
バラ科。落葉小高木。
中国が原産地。 日本への渡来は古く、弥生時代の遺跡から種が発掘されたほど。 「古事記」にも登場しています。
もともとは、花の観賞と薬用に用いられることが多く、
「果物」としては、 甘くておいしい「水蜜桃」が輸入されてきた、明治時代以降に 一般的になっていったようです。
「嗜好品」「果物」としての歴史は、意外と浅いんですね。
高さは、3~5メートル。 枝が枝垂れるタイプ(しだれ桃)もあります。
花期は、3~4月にかけて。
花色は、ピンクの濃淡、白、紅、しぼりなど。
品種改良の結果、
花の咲き方は、本来の一重の5弁花のほかに、 八重咲き・菊咲きといったものが作り出され、
花色も、豊富になりました。
八重咲き種は「ハナモモ」と呼ばれることが多いようですね。
花を観賞する「ハナモモ」と、 食用にする「食用桃」に大きく分けられます。
現在の食用品種は、 明治のはじめに、欧米や中国から導入した品種を改良して
つくられたもの。
「桃太郎伝説」で有名な、 岡山県でたくさんの品種がつくられたようです。
種は「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、 婦人病一般に効果のある、漢方薬とされます。
また、花や葉が便秘やあせもなどの改善に用いられています。
夏の「土用」には、 桃の葉を入れたお風呂に入浴する習慣があったようで、
「あせも」や「湿疹・かぶれ」などへの効果があることから。
今では「土用」といえば、 「うなぎ」一辺倒ですが、こちらも生活の知恵。
中国でも、
「邪気を払う力のある果物」 「特別な果物」として重んじられているようですね。 |