goo

流れ行く大根のはやさあかな

2006-03-30 07:47:40 | Weblog
風呂吹き大根とは
今日の花「ダイコン」。 花言葉「潔白」
 題字『大古根」
 

アブラナ科。越年草。

原産地については諸説あって、
地中海沿岸、または中国やアジア中部、
(コーカサス・パレスチナ地方にかけて)とされます。

現在の栽培種のもととなっているものは、
地中海沿岸に多く分布しています。

日本への渡来は古く、
。『古事記』や『日本書紀』に「つぎねふ山代女の 
木鍬持ち打ちし大根 
根白の白腕 枕かずけばこそ 知らずとも言はめ
」という
仁徳天皇が皇后に
贈った歌がみえる



世界的にも、
古代エジブトやギリシャ時代から食用にされていたようです。

エジプトの「ピラミッド」建設のときの、
報酬・・・給料だったという記録も残っています。


花期は、4~5月。
「白いナノハナ」といった感じの、4弁花を咲かせます。

少し紫がかった花も。

ふつう、花が咲く(トウが立つ)前に収穫してしまうので、
なかなかお目にかかる機会はありませんよね、

双葉の状態は、「カイワレダイコン」です。

室町時代以前には、
「春の七草」の「スズシロ」と呼ばれていて、
「ダイコン」となったのは、それ以降のこと。


ダイコンにまつわるお話はたくさんあって、
どれもかなりおなじみですね。

料理用語の「千六本」(せんろっぽん)は、
大根の千切りに限った言葉、とか・・・。

 その形から中膨大根と呼ばれる神奈川県の三浦大根は
一、二月の厳寒期に出荷され、風呂吹大根やおでんにいい。
ちなみにこの風呂吹大根がなぜこのように呼ばれるかというと、
昔の風呂(蒸し風呂)には「風呂吹き」と呼ばれる垢を擦ってくれる
役目のものがいて、そのしぐさが熱い大根に息を吹きかけて
冷ましながら食べる様子に似ていたからだという。

熱くなった体に息を
吹きかけて擦ると確かによく垢がとれる。世界最大の
丸型大根である桜島大根、
世界最長の守口大根というふうに、その形や大きさもさまざまである。

春の七草の一つスズシロは野生の大根で、正月に鏡餅の上に
飾ったので鏡草といわれた。スズシロや鏡草がわずかに和歌に
詠われることはあったが、それはほとんど例外といってよい数で

、大根そのものが詠われるようになったのは俳諧の時代に
なってからである。大根の情趣を発見したのは俳諧といってよい。
「菊の後大根の外更になし」(芭蕉)。

   大根に実の入る旅の寒さかな 斯波園女

   大根引き大根で道を教へけり 小林一茶

    畑大根皆肩出して月浴びぬ 川端茅舎

    流れ行く大根の葉の早さかな 高浜虚子



(ちなみに大根は中国では「ローポ(蘿蔔)」と呼ばれ、
それを細長く刻んだものが「センローポ(繊蘿蔔)」。

転じて、「センロッポン」・・・「千六本」となったと
されているから)


食べても「あたらない」から、
当たり役のない役者を「ダイコン役者」などなど。


花も白くて、根も白い・・・、
おまけに味も淡泊で、

まさに「潔白」な存在として、今後も愛されていくことでしょう。
goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )