時に
公園のアオダモの木の下の
小さなベンチで
ほおづえを つくことがある
ホントウニ コレデイイノ?
ホントウニ ワタシハ
間違ッテイナイノ?
毎日 もくもくと
ただ前をみて
あるいていく
でも 時々
自分が わからなくなる
振り向けば そこには
無数の 過去のわたしの
ぬけがら
壁にぶつかるたびに
間違いに気づくたびに
ぬいできた ぬけがら
だとしたら この苦悩も
いつかは ぬぎすてられて
また 新しい自分に
生まれ変われる はず……
見上げると 風にゆれて
青い梢が
わたしにささやく
壁にぶつかるまでは
自分を信じていくしかないんだよ
いつか
壁が何かを 教えてくれるまで
今の自分を
生きていくしかないんだよ
自分しか いないんだよ
自分を 生きるのは……
(2000年)