世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

入院中の歌②

2018-08-03 04:16:47 | 歌集・こてふらん

約束の鍵はまはりて馬鹿どもの塔はくづれて現象の波

銀鈴の声を鳴きては人の世のまことをたのむいのりなるかな

野にありてむらさき光るあやめ草風を呼びつつしづかにうたふ

いそのかみふる霧雨に音もなくかすかにぬるる君のかなしみ

春は来てとけて消えぬるうすらひの中より出づるためいきの風

くるほしき罪の闇夜を背に塗りて夜明けの色におびゆる心

やさしさのふりをしてやるごまかしの自分に語るいひわけの山

えらさうなやつは無能な馬鹿ばかり強く出なくちゃさぼりがばれる

いはを打つ波のごとくにくりかへしいひてかひなきちとせのためし

空晴れて山はゆるぎて水は散り花はさわぎて春となりぬる

ためいきを積みてはかりてひとつぶのしらたまほどの重みをつくる

根が伸びて高くなりたる浮草の根もなきうそのくるしかりけれ

馬鹿どもの力関係くそにカビ生えぬ山にも無理やり生える

巻紙や死人の口を拭き清めよけいなことはいはざれといふ

馬鹿女男だませの心もてなにかは馬鹿を無垢とあざむく

人を食ひ我が身をしきといふほどに汚れゆく身の苦しかりけれ

いづれにかきみがゑまひのかなしきをせむるすべなきよき世となさむ

花嵐春の川水深けれどくれなゐの野に玉見出さむ

われならぬものとなりはてたまちはふ神も知らざるものとなりけり

くれなゐをわづかにふくむうす月の春にまよひてまぼろしの恋





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入院中の歌①

2018-08-02 04:16:26 | 歌集・こてふらん

さみしさをしじまの箱の隅につき生ひくる夢としばし語らむ

苦しきは心をかへし裏を見る夢だに知らぬ凡庸の群れ

しほさゐの音をとほく聞き思ひ出の夢にとけゆく夜のしづけさ

ゆふ花の黄金の粉を風にまき涙にくるるいつはりの春

住江のまつの岸辺にかひひろひしじまの海の声をこそ聞け

裏庭に立てども立たぬ水を立ていしずゑを組むいつはりの橋

印籠を見せて敵を支配するあほうのわざの苦しかりけれ

群れさわぐ酒神の祭り森をゆき夜更けに建てしさかさまの塔

野に散りてはかなきてふの体温を追ひてはからむ崩壊の朝

さかさまの高殿はたち飛ぶ鳥も苦き尻見る人間の丘

海に浮く細き小枝に塔を建てものいふ猿のやすやすとすむ

苦き実の枯れ木に生りて蜜をぬりよきものとして人に食はしぬ

ちはやぶる神のみや知る苦き雨落ちて知るべきさかさまの罪

暗き夜に心と虚無が摩擦するうすきあかりにあほうが群れる

閃光は空をつらぬく神の玉くづるる人のいつはりの夜

深みゆく不二の青さを夢に見てくすしきわれのゆく道をとふ

何恥ぢてかうべたるるか裏山の風にももだすくまざさの群れ

さらしなやをばすて山に月は照り下葉の露をのむ人を見る

あまびこのおとづれもなきいはやどの夢にこそ見れ貝の鳴く声

あかねさす昼にも暗き山かげに巣篭る蜘蛛の苦しきなげき





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神の手

2018-08-01 04:15:36 | 言霊ノート

馬鹿は人にたかって血を吸うくらいのことしかできないものさ。馬鹿なことばかりぶんぶん言っている。いやなことばかりする。小さいから隠れて逃げおおせることができると思ったら大間違いだ。神のでっかい手に、まとめてつぶされるんだよ。

アンタレス




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