Joy Yoga

中東イスラエルでの暮らしの中で、ヨガを通して出会う出来事あるいは想いなど。

私が通っているシャラのこと

2011-11-24 21:37:55 | 日記
「そう言えば、ブログを書いてきて一度も自分の通っているシャラ(=道場)について触れたことがなかったな」とふと気が付いたので、今日はその話題を取り上げようと思います。

私の通っているシャラは地中海沿いにあるイスラエル最大の都市テルアビブにあります。現在は改装工事のため近くのオフィスビルの一角に小さな仮スタジオを構えています。
主宰しているのはギリ先生とミリ先生のご夫婦。「ぐりとぐら」みたいな名前の組み合わせです。
「ヨガって何?」と言われる時代からかれこれ20年間、イスラエルでアシュタンガヨガを指導し続けているお二人です。
イスラエルに移り住んでからいくつかスタジオを当たりましたが、最終的になんとなくここに落ち着きました。



初めてこのシャラのクラスに参加した時のことを今でも覚えています。

10名ほどいる中に体格のいい男性が2~3名混じっていて、おまけにそのうちの一人は長身で坊主頭だったのでかなりビビりました。
なぜか。
別に彼に対して恐怖を覚えたわけではありません。
ただ、そのいでたちがどうしても、日本で指導している有名な外国人の先生を彷彿させたので「ここはもしかしてアドバンスクラスなのか!?」と冷や汗がたらりとなったわけです。

と思いきや、いざ始まると中盤を過ぎた頃にその彼が「フ~ッ」とバテた表情でいきなりシャバアーサナ。
どうやらスタミナ切れのようです。
「あら、あんなに強そうなのに」と横目で流していたところ、他にも途中で勝手にフィニッシングに移行する人がちらほら。そして、クラスの終了を待たずに一人二人と自分勝手に退室していきます。終盤は先生のガイドも空しく、マイソール状態なのです。
日本ではちょっと見ない光景だったので、「おいおい、みんな自由過ぎやしないかい?」というのが私が最初に抱いた印象です。


次に、日本と圧倒的に違うなと感じるのがヨガ層の幅の広さ。
文字通り老若男女がひと所に集います。

そのことのメリットは、「本来ヨガとはすべての人に等しく開かれたものであり、求める人は誰でも各々に相応しい恩恵を享受できる」という事実を目の当たりにできることです。
60代、70代のご年配の方たちが老いてしまったご自分の体と上手に付き合いながらヨガを楽しんでおられる様子などを見ると、原点に引き戻されるようです。
少し余談になりますが、こちらではオシャレなヨガ雑誌の類いが普及してないことで余計な先入観が形成されず、かえってヨガ層に広がりを持たせている気がします。あくまで私の個人的な意見なのですが、仮にそうだとしたら、日本のヨガ市場はそこのところにもう少し工夫が必要なのかもしれません。

そうしたメリットがある一方で、クラスの進行がそのような多種多様な集合体に対するものなので、あと一歩踏み込んだ指導というのをなかなか受けられないのが正直ちょっぴり残念なところではあります。


私が師事しているご主人の方のギリ先生についても書いておきましょう。

先生は白髪まじりの長めのくるくるヘアーがトレードマーク。元はご夫婦でプロのダンサーだったそうです。
1960年代後半に青春を謳歌していた世代。1969年のウッドストック・フェスティバルのあの雰囲気をリアルタイムで感じていたという、ロック好きな私としては誠に羨ましい世代です。
以前このブログに登場したデヴィッド・スウェンソン先生、ダニー・パラダイス先生、パリのジェラルド先生などは皆さんこの世代になりますが渋さの中にも若さがキラリと漂っているのはあの時代の名残なのでしょうか。
もちろんヨガのおかげというのもあるのでしょうが、皆さんとにかくとても素敵なのです。
はい、話が逸れました。

それはさておき、ギリ先生は自分のクラスを演劇の舞台にしてしまうことがよくあります。
アーサナの解説、解剖学や哲学の指南が体を張ったコントになることがしょっちゅうです。
愉快なのはいいんですけれど、そのためにフローが途切れるのが難点です。もう何度も聞いたギャグの再生時には「せっかくのヴィンヤサが...」となり、しびれを切らした私は先生が話し終えるのを最後まで待たずに次のポーズへと移ったりもします。
「君は止まってられないんだよな」とたしなめられますが、自分がしゃべり過ぎなのも分かっているご様子。
続けて、「シークエンスを覚えてない人はノゾミを見なさい。"絶対"間違えないから。」とプレッシャーをかけるのも忘れません。
そんなちょっとしたやりとりが出来るようになったことは、やはり喜ばしいことだと思って楽しんでいます。

安定したカウントのレッドクラスに慣れている方には、うちの師匠の変則的なカウントはなかなか衝撃的ではないかと思います。
変則が過ぎて、100分のクラスなのにフルプライマリーが収まらないっていう事態も頻繁に発生します。
おまけに、気分次第ではシャバアーサナでビートルズをかけたりもする強者ですからね。
シャバアーサナに「ミッシェル」。なかなか新鮮な選曲であります。

はちゃめちゃだけどどこか憎めない師匠の下で、週に一度、順応性は間違いなく鍛えられています。


ナマステ&シャローム
Nozomi

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2 コメント

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いいですね (rie)
2011-11-25 01:44:19
うん。師匠、ユーモアがあっていいですね(笑)
私も週1回の師匠がいます。もうかれこれ2年ぐらいアジャストしてもらった記憶がありません(笑)
それでも魅力的な人で離れられないでいます。
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☆ rieさん ☆ (Nozomi)
2011-11-26 02:49:04
なんなんでしょうね。うちの師匠よりよっぽどヨギっぽい先生がよそにいるのですが、一度WSを受けてもあまり魅力を感じませんでした。
なんだかんだ言っても人間ですから相性ってあるんでしょうね。
それにしても、2年もアジャストがないとは!
それはずいぶんな”ご無沙汰”ですね(笑)

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