久々に本の紹介です。
前回の一時帰国の際に手に入れたのがコチラ↓↓↓
ジュディス・ハンソン・ラサターという女性によって書かれた解剖学の本。
本書の著者紹介によると、彼女はヨガ指導者兼理学療養士で、ヨガの指導は実に1971年からという大ベテラン。ヨガの指導と並行して世界的なヨガ指導者の教育機関設立に携わったり、ヨガ専門誌に自身の知識を活かした記事を寄稿したり、後年はヨガだけでなく医療の分野でも重要なポジションに就くなど多岐に渡り活躍している人物とあります。
監訳はTYG/TOKYOYOGAのchama先生と、伊豆でボディーワークに携わっておられるという松本くらさんのお二人。
ヨガを指導する上でも解剖学への造詣は欠かせないので、指導者養成コースの受講を機に解剖学関連の本は何冊か手に入れてきましたが、本書はちょっと他にはない総合力を感じさせる一冊です。
私視点で気に入ったポイントをいくつか挙げてみます。
【ポイントその1 イラスト】
まず、なんといってもイラスト(解剖図)が素晴らしい。
ひょっとするとこれは私の個人的好みの問題なのかもしれませんが、絵のタッチが非常に繊細です。かなり複雑な部分まで再現してあるのですが、リアル過ぎる図にありがちなエグさがなくて目にも優しいのが第一印象。本書の序文に「体の地図」という言葉がでてきますが、要所要所に出てくるイラストの正確さと緻密さはまさに地図としてもってこい。ついつい見入ってしまう魅力があります。
【ポイントその2 情報量と分かりやすさ】
解剖学の基礎から応用まで幅広い内容が取り扱ってあり、その専門性はさすが理学療法士という感じがします。
まず身体部位ごとに概論があり、「骨」「関節」「結合組織」「神経」「筋肉」「運動生理学」についてそれぞれの解説が続きます。情報の分類と構成がしっかりしているので、目的に応じて知りたい知識を得ることができ、まさにきちんと整理された引き出しといった感じです。
また著者はヨガ指導の現場にも長年携わっている方なので、ヨガ向けテキストとしての情報のチョイスに無駄がないのもオススメポイントでしょうか。
解剖学はどうしても身体部位の名称が憶えきれないほど出てくるし、「伸展性収縮」などという一見何を言っているのか分からない用語も頻出するので、その道の専門家でないとなかなか自分のものにしづらいものです。本書では文章だけでは分かりづらい身体の作用などについて身近なたとえを挙げ解説してあるため、専門性の高さの割に躓きにくいのではないかと感じます。
【ポイントその3 実用性】
各章の最後には「体で感じる解剖学」という項目があり、章ごとに学んだ知識を実際にヨガのアーサナでどのように活かしていけるのかというのが載せてあります。そこには「実践編」と「指導編」があり、前者はアーサナを実践する場合について、後者は指導する場合について、サンプルとなるアーサナが注意点や観察事項と共に挙げられていますので、理論を具体的な身体感覚に落とし込み易くなっています。頭で分からないことを体に理解させる工夫が素晴らしいです。おかげで本書で得た知識を、自分の練習にもクラスでの指導にもどんどん取り入れていけるので早くも手放せない一冊となっています。
上手くお伝えできたかどうか分かりませんので、ご興味のある方は書店で是非手に取ってみてくださいね。
Amazonでも中身検索で本書の一部が閲覧できるようです。
『ヨガボディ ヨガと体の教科書』 ←クリックすると画面が開きます。
ナマステ&シャローム
Nozomi
前回の一時帰国の際に手に入れたのがコチラ↓↓↓
ジュディス・ハンソン・ラサターという女性によって書かれた解剖学の本。
本書の著者紹介によると、彼女はヨガ指導者兼理学療養士で、ヨガの指導は実に1971年からという大ベテラン。ヨガの指導と並行して世界的なヨガ指導者の教育機関設立に携わったり、ヨガ専門誌に自身の知識を活かした記事を寄稿したり、後年はヨガだけでなく医療の分野でも重要なポジションに就くなど多岐に渡り活躍している人物とあります。
監訳はTYG/TOKYOYOGAのchama先生と、伊豆でボディーワークに携わっておられるという松本くらさんのお二人。
ヨガを指導する上でも解剖学への造詣は欠かせないので、指導者養成コースの受講を機に解剖学関連の本は何冊か手に入れてきましたが、本書はちょっと他にはない総合力を感じさせる一冊です。
私視点で気に入ったポイントをいくつか挙げてみます。
【ポイントその1 イラスト】
まず、なんといってもイラスト(解剖図)が素晴らしい。
ひょっとするとこれは私の個人的好みの問題なのかもしれませんが、絵のタッチが非常に繊細です。かなり複雑な部分まで再現してあるのですが、リアル過ぎる図にありがちなエグさがなくて目にも優しいのが第一印象。本書の序文に「体の地図」という言葉がでてきますが、要所要所に出てくるイラストの正確さと緻密さはまさに地図としてもってこい。ついつい見入ってしまう魅力があります。
【ポイントその2 情報量と分かりやすさ】
解剖学の基礎から応用まで幅広い内容が取り扱ってあり、その専門性はさすが理学療法士という感じがします。
まず身体部位ごとに概論があり、「骨」「関節」「結合組織」「神経」「筋肉」「運動生理学」についてそれぞれの解説が続きます。情報の分類と構成がしっかりしているので、目的に応じて知りたい知識を得ることができ、まさにきちんと整理された引き出しといった感じです。
また著者はヨガ指導の現場にも長年携わっている方なので、ヨガ向けテキストとしての情報のチョイスに無駄がないのもオススメポイントでしょうか。
解剖学はどうしても身体部位の名称が憶えきれないほど出てくるし、「伸展性収縮」などという一見何を言っているのか分からない用語も頻出するので、その道の専門家でないとなかなか自分のものにしづらいものです。本書では文章だけでは分かりづらい身体の作用などについて身近なたとえを挙げ解説してあるため、専門性の高さの割に躓きにくいのではないかと感じます。
【ポイントその3 実用性】
各章の最後には「体で感じる解剖学」という項目があり、章ごとに学んだ知識を実際にヨガのアーサナでどのように活かしていけるのかというのが載せてあります。そこには「実践編」と「指導編」があり、前者はアーサナを実践する場合について、後者は指導する場合について、サンプルとなるアーサナが注意点や観察事項と共に挙げられていますので、理論を具体的な身体感覚に落とし込み易くなっています。頭で分からないことを体に理解させる工夫が素晴らしいです。おかげで本書で得た知識を、自分の練習にもクラスでの指導にもどんどん取り入れていけるので早くも手放せない一冊となっています。
上手くお伝えできたかどうか分かりませんので、ご興味のある方は書店で是非手に取ってみてくださいね。
Amazonでも中身検索で本書の一部が閲覧できるようです。
『ヨガボディ ヨガと体の教科書』 ←クリックすると画面が開きます。
ナマステ&シャローム
Nozomi
nozomiさんの解説がまた素晴らしい!
ワクワクしてきます。
本書の出版に携わった方々の熱意がぎっしり詰められているようで、つい私のレビューも力が入りました。
本当にこれはオススメです!