ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

熊本城に行ってきました

2008-06-04 11:09:01 | ときのまにまに
熊本城の築城400年の記念行事が行われているということで、今年のマイバースデイ記念に熊本城に出かけました。さすが評判通りの美しい城で「三名城」の一つといわれるだけのことはあります。
ところで、この「三名城」ということですが、通常、名古屋城、大阪城、熊本城が数えられているとのこと。江戸城(宮城)は別格として「三名城」には並べられないらしいのですが、本当の理由は天守閣が火災の後再建されていないということのようです。それはそうとして、なぜ大阪城が入って,姫路城が入らないのか、彦根城だって美しい、というような疑問があります。ここで「三名城」といわれる場合、一応、江戸時代初期、城作りの名手と言われた加藤清正、藤堂高虎によって設計施工された城という枠内での数え方で、姫路城は池田長政の手によるものなので数えられないということらしいです。美しさからいえば、、大阪城の代わりに姫路城を加えて,名古屋、姫路、熊本という数え方の方が納得できますし、名古屋城の代わりに松本城を入れて、松本、姫路、熊本を「三名城」にしても、文句はないでしょう。いずれにしても、どの数え方にしても「熊本城」だけは「名城」として不動の位置を占めている、ということは注意すべき点でしょう。

       

       
今までにも、だいたい「名城」と呼ばれている城は見てきましたが、この度、それを見ることだけが目的で片道2時間あまりのドライブをいたしましたが、それだけの値打ちは十分にありました。今までの「お城見物」では天守閣だけを駆け足のように見て回るだけでしたが、この度は天守閣だけではなく、本丸御殿といわれる建物もじっくり見て回りました。この建物は築城400年を記念して、10年かけて、昔の工法を通りに建て直したとのことでした。

       

       


今回の「お城見物」では、城内を散策しながら、「城とは何か」ということを考えさせられました。どこのお城でも同じことですが、お城は観光スポットとしては外観も、城からの眺めも最高と言えます。その意味では、城は桁外れに魅力的な観光資源であり、今でもその使命は十分に果たしています。当時の城主や侍たちや町民たちが必死で守ってきただけのことはあります。
この度、熊本城を見て、天守閣と本丸御殿との関係が見えてきました。今まで、城といえば、その中心に天守閣があり、そこで城主が生活したり、会議を開いたり、天守閣の最上階から民の生活を見ているぐらいにしか思っていませんでしたが、天守閣という建造物は、生活の場としてもあるいは政治の行政の場としても、非常に不便な建造物で、あんなに狭く、急勾配の階段を昇ったり降りたりしていては、仕事にならないと思いました。そのために利用できるのはせいぜい一階か二階までで、それより上は不要で、むしろ実際の城としての機能は本丸御殿といわれる所で行われていたものと思われます。むしろ、天守閣はその町の象徴のようなもので、そこが攻め取られるか、守り通すのかということが戦いの勝敗を決する分かれ目で、構造的に見ても、守るということが設計の主眼にありように思いました。ただ、戦いの手法の変化により、城は火災に弱い建物だと思いました。いったん火が付いてしまうと、もう消しようがないという構造で、戦いの中心は火を付けさせないということにあったようで、その点では加藤清正の設計による城壁は完璧に近かったものと思いました。

       

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