ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

後期高齢者医療制度 その3

2008-04-16 14:48:50 | ときのまにまに
4月15日から、後期高齢者の健康保険料と介護保険料とが年金から天引きされ始めた。まったく無茶な話しである。誰が考えても、非人道的で、乱暴な制度である。これを考え出した人間の顔が見たい。テレビに登場する「被害者たち」は口を揃えて「これは年寄りは死ねと言うことです」と発言している。
こんな制度のもとでは医者にもかかれない、というのは嘘で、保険料を苦しい中から払っている以上、これからは今まで以上に医者の世話になり、医療費をどんどん使ってもらおうと考える方がまともである。従って、高齢者の医療費を抑えるという当初の目的は果たせないどころか、今後ますます医療費は増加するであろう。そして、2年ごとに保険料は見直され、ついには保険料を支払えないで、病気になっても医者に看取られずに死ぬ人が増加するであろう。
そもそも「健康保険」というものは、医療費をほとんど使わない健康な人々と病人とが共にいて、バランスがとれる相互扶助の制度である。それを、高齢者が使う医療費の比率が高く、このままでは保険制度そのものがパンクするという危機感から始まったというが、その高齢者だけを集めて、独立したら、この制度は始から成り立たないのは当たり前である。
何かの大会などで、交通費のプール制を採用した場合、近距離の人と長距離の人とがいて、始めてプール制は成り立つ。それを遠距離の人だけを集めてプール制にしたら、何にも意味がないではないか。低賃金の労働者だけを集めて、給料のプール制をしても給料が高くなるわけではない。その場合、原資にかなり大量の外部資金を注入してこそ意味がある。
しかし、保険制度の場合、そんなに複雑なことをしないでも、ある程度以上の医療費が必要な人にだけ、その分を補助すれば済むことである。それなら、今の制度のまででもなされてきたことであり、その補助金の額を増額すれば済むことである。
小泉前首相の時に、「このままでは現在の保険制度は破綻する」という問題意識をもった。それはその通りであろう。問題は、それを解決する方法について、当時の厚生省に丸投げして、そこから出て来た「解決案」をほとんど検討することなく「強行採決」してしまったことにある。これを具体的に考え、解決策を提案した官僚は「非常に頭のいい悪人」か、あるいは「非常に頭の悪い人間」であろう。今はまだ姿を見えないが、そのうちだんだん、この制度によって利益を得る人がに見えて来るであろう。なにしろ、自分のポケットに100万円入れるために億単位の金を平気で使う連中が考えたことなのだ。

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2 コメント

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解説有難うございます (加藤 治)
2008-04-18 16:31:35
この制度の問題点は当の後期の方たちから今からさらに出てくるのでしょうが、前期以前の方たちからも既にこのように噴出しているとは余程の悪法ではないでしょうか。世論がもっと盛り上がってくるでしょうね。
いつの時代でも、このような時のマスコミは重大な役割を負っていると思います。
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後期高齢者予備軍66歳 (元聖公会)
2008-04-16 22:29:22
ぶんやさんの場外説教に"禿げ同"(2ちゃんねる用語"激しく同意"で失礼します!)
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