ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

旦過市場、ぬかみそ炊きの味

2008-04-15 20:28:04 | ときのまにまに
昨日、折尾駅に出かけたついでに足を伸ばして、小倉の旦過市場(たんかいちば)に出かけました。ここは小倉でも「名所」の一つで、お正月前には、しばしばテレビでも紹介されます。昨年の暮れにテレビで見て、一度は行きたいと願いつつ、なかなかそのチャンスがなく、昨日やっとその希望がかなったわけです。

       

JR小倉駅からモノレールに乗って2つ目が「旦過駅」で、駅の真下が旦過市場の入り口です。神巖川と2本の幹線道路に挟まれた三角地帯に、やっと歩けるような狭い路地が縦横に広がり、そこに200軒ほどの店がひしめきあっています。少し大げさに言いますと、一度迷い込んだら、どこをどう歩いているのか分からなくなる迷路のようです。でも安心、所々で小倉のメインストリート平和通りが見えます。
京都の錦通りを想像していましがた、かなり違います。むしろ、大阪の鶴橋の商店街の雰囲気です。見かけたところ、魚屋が多く、新鮮な魚介類が並べられていました。
「旦過(たんか)」という名前も珍しく、調べてみますと、「旦過」とは、禅宗で修行僧が夕方に来て、そこに宿泊し、朝に出立つするという意味で、この近くに小笠原秀政の菩提寺宗玄寺(禅宗)があり、そこに宿泊した雲水たちが朝そこから旅立ったことに由来するようです。

       

さて、ここの名物はなんと言ってもイワシやサバの「ぬかみそ炊き」です。大根やキュウリを漬ければ漬け物になるあの糠床にイワシやサンマをほりこんで、5時間以上炊き続けるとのこと。聞いただけでは、「そんなもの食べれるの」という疑問が出て来そうですが、郷土料理というものは見かけから味を判断してはならない見本のようなもので、見た感じはいかにも辛そうで、すぐに箸を出すという代物ではありません。とりあえず、イワシを2片、サンマを2片買って帰り、早速夕食で試食をしました。おどろき、驚き、ビックリ仰天、その美味しいこと、まさに「絶品」という言葉はこのためにあるのではないかと思うほどの美味です。5時間以上も煮ているので、骨まで食べれるし、糠が辛さや魚特有の臭さを完全に吸収し、甘い味を造りだしています。ぬかみそ自体も完全に変身し、白いご飯に付けて食べたいほどです。これこそまさに「変身の玅」です。

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