ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

みあれ祭

2008-10-01 20:22:29 | ときのまにまに
今日は宗像大社の「みあれ祭」が行われるというので、出かけました。
毎年10月1日から3日に開催される宗像大社の秋季大祭(放生会)で、それに先立ち1日に、宗像大社沖津宮、宗像大社中津宮の神迎えが行われます。
古事記よび日本書記によりますと、「天真名井」(あめのまない)という、霊泉がでてくるそうです。「天照大神と須佐之男命とが出会い、天照大神が須佐之男命の剣、十拳剣(とつかのつるぎ)を手に取って、三っつに割り、天真名井の聖水を口に含み、勢い良く吹きかけたところ、その霧の中から「三柱の女神が化生」しました。3人の女神のうち長女が田心(たごり)姫、次女が湍津姫(たぎつ)姫、3女が市杵島(いちきしま) 姫です。長女の田心姫は「沖の島」(神湊港より、海上60キロの孤島)の沖津宮の女神として、次女の湍津姫は「大島」(神湊港より海上8キロ)の中津宮の女神として、一番下の市杵島姫が現在の宗像大社のある田島の辺津宮の女神として鎮座されたとされます。それも、天孫降臨前の話です。これら3つの島の神社を総称して「宗像大社」と呼ばれます。
さて、これら3人の女神が現在の宗像大社に集まって、3日間を一緒に過ごすというのが秋季大祭のメインイベントで、10月1日の「みあれ祭」とは沖津宮、中津宮の2人をお迎えに行く行事です。
こういう発想ができる日本人の宗教観、神観は非常におもしろいと思いました。
そして、その際に、女神の御神輿を乗せた御座船を囲むようにして約500隻の漁船が午前9時半に大島港を出発し、地の島、鐘崎、神湊と約15キロのコースを1時間かけてパレードするという壮大なイベントです。
「みあれ」とは、新しい霊力をいただくという意味で、大島、地島、鐘崎、神湊、津屋崎、福間などの漁船が、向こう1年の福運と陸海の交通安全、豊漁を祈って供奉船として参加する海上パレードです。
家内とわたしは数日前からこのイベントを楽しみにしていましたが、どういう風にして「参加」「観光」できるのか見当もつきません。まさか、ヘリコプターをチャーターするわけにもいきませんし、海岸から眺めてもはっきり見えるわけでもありませんし、困っておりましたところ、宗像市の観光協会で「観光」のために、高速艇を出しているいうことを知り、早速予約をしておきました。
ところが、昨日から台風第15号が九州方面に接近しているとのこと、心配しておりましたが、今日は朝から風はかなり強く吹いておりましたが、天候は秋晴れで、朝6時45分に神湊までマイカーで出かけ、港の駐車場に車を置き、7時45分発の渡し船で大島に渡り、中津宮での神事に参加することができました。見ていると、次から次への大漁旗を掲げた漁船が集まり、港は大賑わいでした。それぞれの漁船ではもうすでに準備も整い、酒盛りが始まっていました。非常に興奮した雰囲気が港中にあふれていました。中津宮での神事が終わると島の子どもたちの軍楽隊を先頭に島の重要地点をパレードしていました。
ちょうどわたしたちが乗った船が出航した頃、船のテレビでは、台風15号が鹿児島の沖合を通過していると放映されておりました。
今年は、台風の関係で波も高く、大型漁船だけのパレードということで、約130隻だけの参加でかなり寂しいとのことでした。

       
しかし、それは例年を知っている人の感想で、わたしたち初めての者にとっては、大変なスペクタクルでした。空には、ヘリコプターが舞い、波は高く、まるで「海戦」のようでした。わたしが撮った写真ではどうしても雰囲気が出せませんので、下記の写真集をご覧ください。
http://ezaki61.exblog.jp/i15/

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