衆議院総選挙の結果

昨日の衆議院総選挙の結果は、大方の予想通り民主党の圧勝ということで終わった。テレビを見ていて、確かに当選した立候補者や選挙運動に奔走した人たちの喜びは大きい。しかし、何となく全体の雰囲気に冷ややかさがを感じるのは私だけだろうか。いわゆる55年体制が実質的に崩壊し、政権が交替したというのに、テレビ画像で見られる町の人々の反応はもう一つのように感じる。なぜだろう。わたし自身を振り返っても、民主党が勝って良かったと思いつつ、それ程興奮しない。予想通りということによるのかも知れないが、実は民主党が自民党を破って新しい政治体制になるということにそれ程の新鮮みが感じられないということであろう。自民党も民主党も同じようなものというのではない。その意味では、民主党に対する期待は大きい。
問題はそんなところにあるのではない。倒すべき本当の相手は自民党ではなく、自民党をうまく手懐けて、国民の財産を巧みに操り、私腹を肥やしてきたきた官僚体制こそが倒すべきターゲットである。従って、選挙で自民党を倒したのはそのための下準備にすぎない。本当の戦いはこれからである。その意味では、民主党もいつ寝返るかわかったものではない。自民党が辿った道を民主党も辿るかも知れない。そういう思いが、総選挙の結果に対する冷ややかな反応ではなかろうか。