ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

無菌栽培の野菜って・・・

2011-01-13 10:45:39 | ときのまにまに
今日は友人のブログを紹介します。彼の名は木下豊さん。信州・小布施の住人で、主なお仕事は出版社の経営ですが、それだけに留まらず、政治や思想や、農業と幅広く活動しておられます。この出版社が発行している『世界一のパン――チェルシーバンズ物語』が切っ掛けでメル友になりました。ついでに付け加えておきますと、この本で紹介されているミス・リリアス・パウルという人はカナダ聖公会から派遣され、聖公会ゆかりの小布施・新生病院の創立を支えた看護婦さんです。
愉快なことに彼が経営している出版社の社名が「文屋」で、

ブログ「文屋e-田園ネット」( http://www.e-denen.net/blog.php )

で、山深い信州から、小布施ならではの面白い情報を発信しておられます。木下さんが経営しておられる出版社の社名が「文屋」ということで、お互いに連絡し合い、つながりができました。

今日、紹介したいと思いましたのは、木下さんの「無菌栽培の野菜」についての文章です。こんな文章から始まります。

<テレビのニュースで、精密機械工場のクリーンルームを改修、応用した工場で栽培される野菜(レタス)が紹介されていました。1億円を投じた野菜工場なのだそうです。>

最近よく耳にする最先端の野菜製造工場の情景でしょう。北九州市の「工場」も有名です。この映像を見て木下さんは考え込みます。そこいらが「生粋の都会人間」である私と少し違う点でしょう。私にはただ「衛生的な野菜」としか思えません。木下さんは次のように書いています。

<ちょうど、吉田俊道さんの『生ごみ先生のおいしい食育』(西日本新聞ブックレット9)を読んでいるところなので、真っ白の防塵服にマスク、手袋をした人たちが、半導体を扱うようにして栽培するレタスの映像を眺めながら、???という気持ちがわいてきました。>

以下、吉田俊道さんの本からの引用が続きます。
○ 病気は何も悪くないのです。病気のお世話になる側の命の不健全さ、弱さが問題なのです。
○ 微生物と戦って勝つ訳がありません! ずう~っと長い間、人と微生物は共生してきました。と言うより微生物のおかげで人は行き続けることができました。なのにほんの100年位前から人は菌に無謀な戦いを挑み、その結果、薬剤耐性や病原性の強い菌を育ててきました。
○ 食の安全より、食の生命力です。
○ 元気野菜作りは、菌を敵にしないで、菌と一緒に元気いっぱいに生きる道があることを実感させてくれる体験活動です。
○ 「汚いものは循環して、やがていのちいっぱいのきれいなものに変わる」という清濁一体の原体験を持つ人がすくなすぎる。

ここで紹介されている吉田俊道さんは九州は佐世保市を拠点として活動しているNPO法人「大地といのちの会」のリーダーです。

http://daititoinotinokai.web.fc2.com/

この会の思想といいますか哲学は
<私たちの「からだ」は、土から生まれ、土の生むものを食し、死んで土になる、「土のお化け」。母なる大地を土台に、全て の「いのち」は巡りながら栄えています。生き物は、共につながり、支えあって生きる大切な兄弟です。>

ということで、この思想に基づいて具体的な活動として「生ゴミを土地に返す取り組み」を進めておられるようです。
遠く離れた信州小布施と九州佐世保とが「いのち」を巡って連携している現実は私たちの希望でもあります。


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