路線別紅白歌合戦の提案

わたしの子どもの頃は、大晦日といえば、ＮＨＫの紅白歌合戦。誰が選ばれるのか、ということについては、ほとんど異論はなかったように思う。つまり、選ばれた歌手たちは、いわば当然のことで、そこには「なぜ」という疑問は話題にもならなかったように思う。
ところが、いつ頃からか、人選に国民的合意が得られなくなってきた。なぜ、あんな人が選ばれたのかとか、なぜあの人は落とされたのか、ということが話題になり始めた。それだけ、選考委員たちの権威が疑われたとも言えるし、同時に歌というものが多様化したとも言えるし、曲とか歌詞とか、歌手の歌唱力以外の要素が目立ち始めた、とも言える。ただ、可愛いというだけとか、歌と歌の合間のドタバタで賑やかに盛り上げるとかいうだけで出場するタレントの「ふざけ」をどっさり見せつけられたら、人気が落ちるのは当然であろう。
そこで、一つの提案。いっそのこと、複数の「紅白歌合戦」を同時刻に平行していくつが企画したらどうだろう。「しっとり路線」、「ケバケバ路線」、「可愛いっ子路線」、ついでに「隠し芸路線」などいろいろ企画できる。年代別に企画するのも良い。そして、それぞれが視聴率を競い合い、時々刻々それを画面上に表示したらもっと面白い。民放各局も、季節はずれの「裏番組」を流すより、よっぽど視聴率が上がると思う。これは素人の「どうでもいい」無責任な提案。